あらすじ
「あなたの夢こそ鍵になるでしょうね」。京極堂は刑事・木場とともに店の敷居を跨いだ降旗にそう言った。逗子湾に浮かぶ金色の髑髏、葉山の山中で起きた男女集団自決に絡まり縺れるようにして殺された老作家・宇多川。やはり犯人は朱美なのか? 目撃された「復員服の男」とは何者なのか? 謎は謎を呼ぶ百鬼夜行シリーズ第3作。
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Posted by ブクログ
狂骨の考察が半端無い。
上下する妖怪、井中の怨む妖怪、、骸骨の妖怪。
それぞれの要因を含む狂骨の解釈が奥深い。
番町皿屋敷も、お菊さんの幽霊話を否定、更屋敷の洒落からくる妖怪という話も面白い。
個人と社会の関わり方も面白い考えだった。
ひとりひとりは善人であっても、組織化すれば別の主張ができあがり、そうしてできた全体の意思は個人の意志とかけ離れてしまうことが多いという話を海に例えているシーンが実にすんなり入ってくる表現だ。
「世の中にはね、不思議なことなど何ひとつないのだよ。」
ついに下巻に突入だ。
Posted by ブクログ
「−−後の話はそれからです。それが叶ったらすぐに憑物落としにかかりましょう。
場所は、そうだな、一寸遠くて億劫だが、逗子の聖宝院−−だな」
京極堂は決然とそう云った。
木場は大いに戸惑った。
やる気を殆ど失っている木場修から始まり、渦中の人間が交わって行く。
漸く京極堂が重い腰を上げ、物語は収束へと向かって行く。
Posted by ブクログ
関口の悪い予感はあたり、事件は起きてしまいます。やっと京極堂が登場し、いよいよ事件の解明へと向かうのかしら。あぁ、早く私もスッキリしたい。どんな風にこの不思議な事柄に説明をつけるのかなぁ。
Posted by ブクログ
兵役を拒否して逃亡&殺された元夫のリアル訪問におびえる朱美さんは、今の事実上の旦那さんである文学界の重鎮である宇多川さん殺害容疑で逮捕されちゃった。
なんで~?ってことで、いつものメンバー+新登場の濃い
~面々が大忙し。
金色髑髏事件と逗子湾生首事件と二子山集団自殺事件と朱美さんの元夫である兵役忌避者猟奇殺人事件の登場人物が共通してるってことがわかって、いよいよ神奈川の警察屋さんも合同捜査本部を作って本気を出したっぽい。
この巻は物語を解決するネタがいろいろ出てくる巻でした。
そういった意味ではわくわく感はそれほどなく、淡々と読み進めた感じ。
最終巻に期待しよう♪