あらすじ
バスギアス軍事大学の第四騎竜団の候補生たちのなかで、ヴァイオレットは持ち前の頭脳と敏捷さを武器に、危険な戦いを続けていた。だがどんなに能力がある候補生も、竜に選ばれなければ騎手にはなれない。ましてや、小柄で華奢なヴァイオレットは、竜と絆を結ぶことができるのか……? その試煉の日まで生きのびた彼女を、思いがけない結果が待ち構えていた! そんななか、第四騎竜団の団長ゼイデンに、ヴァイオレットは強く惹かれていく。何重にも絡みあった因縁の宿敵である彼に――Amazon MGM Studiosで映像化進行中! 〈ニューヨーク・タイムズ〉ベストセラーリストに1年以上ランクインを続け、42カ国で翻訳が決定した、大人気ロマンティック・エンターテインメント。
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Posted by ブクログ
「選ばれる」という要素と同じくらい強烈に、日本のオタクの心が反応する要素「目覚める」。下巻のテーマの一つはそれだ。
この話のジャンルは「ロマンタジー」と呼ばれる新しいものだ。でも、恋愛を除くとあまりにも王道で、これが人気出ないはずないよな、と唸ってしまう。
竜に選ばれて絆を結んだ竜騎手たちが次に迎えるのは、竜の力が注ぎ込まれることによって発現する「験(しるし)」。それは一人一人の個性によって違い、しかも発現する時期もバラバラ。しかも、もしも発現させることができなければ、大きすぎるエネルギーに殺されてしまうのだ。
ヴァイオレットの験が発現する時期がゼイデンとの恋の進行具合とぴったり合っていることや、彼女の心が一番痛手をこうむることがきっかけになることなど、まさに王道中の王道。安心して読んでいられる。
でも、色んな人たちが語っているように、王道は多くの人の心をつかんで離してくれないから王道なのだ。
2の上下巻も楽しみなんだけれど、そろそろ次の巻が出てから読むべきか迷っている。
きっととんでもないところで終わっているに決まっているから。
Posted by ブクログ
懐かしのハーレクインを思い出すノリ!がっつりファンタジーなんだけど、惚れてはいけない相手にどうしてもひかれてしまう文章のノリがロマンス小説。いいぞ、もっとやれ!ついに相手と結ばれて頂点に達したときにヒロインの特殊能力である稲妻が炸裂するのは笑えた。ファンタジーとロマンスが融合するとここまで表現の幅が広がるのね。このロマンタジーという新ジャンルは本作品の爆発的なヒットによりアメリカの出版界でトレンドとなっているとのこと。
まさかの続編も楽しみ。
Posted by ブクログ
竜たちとの絆を深めて力をつけていくヴァイオレットも、ゼイデンと惹かれ合うふたりも、そして今まで信じていた歴史や善悪がひっくり返されるような真実も、とにかく先を読まずにはいられなくなる。
ゼイデンは確かにヴァイオレットにすべてを打ち明けていたわけではなかったし、結果的にそれがヴァイオレットに裏切りの印象を与えすれ違ってしまうことになったけど、どこまでもヴァイオレットに惹かれていて、それが余計にゼイデンの責任と運命の鎖を締め上げ、素直にヴァイオレットを抱え込むわけにはいかなかったことも分かっているから苦しい。だけど、惹かれてはいけない相手を愛してしまったのはヴァイオレットだって同じだし、真実は知らないままでもゼイデンを信じようと決めてたのだ。だから、その彼女の決意を信じきれずに、すべてを打ち明けなかったことをヴァイオレットは許せない。うーん、もどかしい。
そして、こうして彼らが死地と隣合わせの戦場に赴かねばならないのは、彼らの意思ではない。平和な世界であれば、もっと平和な学校生活で友人や恋人と楽しく暮らしていたのに、王国の隠した歴史と真実のために彼らは軍人として竜に乗り、明日は死ぬかもしれない戦地を飛ぶ。
惹かれ合う恋人たちに立ちはだかるのは許されない運命だ。だからこそ、ヴァイオレットとゼイデンの肉欲溢れる蜜事の濃厚さは圧倒的だった。巻末解説でエロスとタナトスと書かれていたけど、まさに明日死ぬやもしれぬ身体が求める愛と欲情が、《稲妻》として空を駆ける。灼けつくような愛と、死を。竜と騎手、どちらかが死ねばもう一方も死ぬ。そんな絆を互いの竜がつがいであるからこそ騎手同士も背負っている。あなたが死んだら、私も死ぬ。精神的な愛の言葉ではなく、物理的な事実としてふたりが背負う運命。
そして、最後に明かされた「革命」のはじまり。時代を、世界を、それらすべてが持つ膨大な権力に立ち向かうために立ち上がる熱意。だけど、そこには流れる血と犠牲があるのもまた事実。私はちょっとまだリアムの死をちょっと受け入れられないな……。次巻はどんな展開になるのか、ヴァイオレットとゼイデンの二人が迎える結末がどうか幸せなものであるといいのだけど。
Posted by ブクログ
官能小説かよ!
上巻で惹かれ合ったヴァイオレットとゼイデンの、まあ、そうなるだろうなと言う展開なんだけど、いやあ、ロマンス小説というか官能小説というか、もう、そのことしかお互いの頭にないのはどうなんだろうか笑
それはそれとしてゼイデン達の隠していた真実が明らかになりそれまでの価値観がひっくりかえるところは秀逸。
そしてそれに続く戦い場面は圧巻だった。
ラストにまた驚きの展開が投げ込まれて続きがどうなっていくのか気になる。
Posted by ブクログ
SL 2025.7.22-2025.7.26
下巻はどんどん話が進んで、上巻がプロローグに過ぎないほどの怒涛の展開。
ラスト、ヴァイオレットが瀕死の重症を負った時点でブレナンが生きているのは予想できたけど。
次作が楽しみ。
Posted by ブクログ
まさかの衝撃のラスト。
マーベル映画のような衝撃。これはシリーズ完結まで読まないといけないなと強く思った。
上で感じていた違和感。なんかこの世界おかしくね?この大学異常だよな。という感覚。そして兄の若過ぎる死の詳細がはっきりしない。反乱のレリック持ちが大学に大量にいて、結集しちゃいけないのに普通にやってる。この辺の伏線が最後の三行で全て回収された。
下の話としては、ヴィ、一年生の後半戦。相変わらず過酷で人バタバタ死ぬ。そんななか他のやつはやらないような戦略で切り抜けていく。そしてゼイデンとの関係。一気に深みにハマる。そして験の発現。まさか雷と時間停止。Dioとソー合わせた力に最強クラスのドラゴン。強すぎる…。けど、自分的には大好物です!
黒幕は、バスギアス大学の上層部かそれより上の王族貴族?これからはそこと戦うのか?
ベニンという人外の存在。魔法がある世界ならあるよな闇の魔術みたいなのに魂売って人間やめるやつ。静脈出まくりで闇落ち感が素晴らしい。悪ってこうじゃないと!でも本当の敵はきっと母親含む大学、群上層部なんだろう。ポロミエル王国は仲間ということなのかな。
そうなるとデインとの関係も納得できる。そしてゼイデンがイケメンで、男でも惚れる。もし自分がこの世界にいたら即死亡してるよな。だからこそ強さが全て。そこに痺れる憧れる!
Posted by ブクログ
下巻はかなり恋愛的な場面が多くてちょっと自分には甘すぎた
ただ後半では軍事大学を飛び出して新たな敵との戦いやブレナンとの再会もあり、第二章がこれまでと全く違う舞台で進むというのは非常に楽しみ
あとは戦いの場面だけ描写がわかりづらいのは翻訳のせいなのか...
Posted by ブクログ
ちょっとゼイデンとヴァイオレットの2人の絡みが長いかなぁ。
ロマンダジーとやらだから、重要な部分なのか?
リオンが亡くなってしまい悲しすぎる。
表と裏、正義と悪が入れ替わりそうで面白い。
そしてなんと、兄が!
なんていいところで終わるの!?
Posted by ブクログ
読み終わって思ったが、やはり上巻はほとんどがプロローグだった。
下巻も前半は恋愛小説(というか少女漫画設定に近い、絶対親しくなっちゃいけないのに惹かれ合うけどくっつかない2人)要素が強くて、肝心な軍事大学要素が薄いものの、後半は軍事訓練からの物語要素な強めになって、おぉ…となった。
流石にこれだけ読んでいると、当初気になった翻訳にはだいぶ慣れてきたし、登場人物も絞られてきたしで、サクサク読み進められるようになった。
リアム結構好きかも、と思ったら即いなくなってしまったが。
しかし本作、本屋大賞はとってるけど、男性はきっと読んでても面白くないだろうなぁと思った。若い女性向きかな…後書きに書いてあるけどトワイライトとか好きな人が好きそう。