【感想・ネタバレ】母親からの小包はなぜこんなにダサいのかのレビュー

あらすじ

大ヒット『三千円の使いかた』に続く、感動家族小説!

岩井志麻子氏、推薦!
「物に託さなくても、血縁関係はなくても、愛情のバトンは受け取れるし、手渡せる」

野菜、お米、緩衝材代わりの肌着や靴下、ご当地のお菓子など。昭和、平成、令和――時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!?
業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして母から届いた最後の荷物。家族から届く様々な《想い》を、是非、開封してください。
〈解説〉岩井志麻子

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いや〜めちゃくちゃ良かった。短編集(うち二つだけ連作)なのだけれど、どの話も人から人へと送られる個包が出てくる。通販ではなく、わざわざ送るという行為にはこんなにも物語生があるのかと思い知らされた。

そして、タイトルが良い。「母親」からの小包は「ダサい」ものが入っているかもしれないけれど、それを上回る愛情がある。「まだ入る」「隙間を埋めないともったいない」、そんな風に思ってギチギチに詰めた母の気持ちが垣間見える物たち——僕の場合はタオル、履かないタイプの下着、乾燥の切り干し大根、みかん、すだち、海苔、お中元でもらうタイプの固い缶の果物のジュースなど——がまた良い味を出している。本文にはババシャツって書いてたけど、女性の場合はそうか〜と納得してしまった。

各話タイトルは『上京物語』『ママはキャリアウーマン』『擬似家族』『お母さんの小包、お作りします』『北の国から』『最後の小包』。
一編目、二編目では、実の母親からの個包が届き、三話目からは送り主が変わってくるのも良かった。ほんと、どの話も面白い!

特に好きだったのは『擬似家族』『北の国から』。

『擬似家族』のあらすじ。
冒頭のシーンでは主人公・愛華は、母親からの個包を開けながら彼氏とキャッキャしている。中身は米、ピーマン、なす、トマト、きゅうりなど。彼氏も愛華の家の米と野菜は美味しいからなあ〜といつも嬉しそう。しかし、実は全てメルカリで買ったものだった。
なぜそんな状況になっているのか——。
出会った時、実家は田舎にあると言ったら「農家?」と聞かれ、咄嗟に「うん」と嘘をついてしまったのだ。というのも、愛華の家族は複雑で、初対面でそんなこと説明するわけにはいかなかった。しかしあれよあれよと、付き合うことになってしまう。愛華はそのまま嘘を突き通している。彼氏はいわゆる「ええ家の子」で、もともと自分に引け目がある愛華は、自分の家族のことを説明して嫌われるのが怖くて、本当のことを言い出せないままなのだった。
そんなある日、彼にプロポーズをされてしまい、もちろんOKするのだけれど、となれば両家の挨拶があり……と頭を悩ませる。

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2026年07月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三千円の使い方に引き続き、原田さんの本。

地方生まれ、地方育ちなので一度都会で独り暮らしがしたかったアラフォーにとって親があれやこれやと考えて、段ボールに詰めてくれるなんて羨ましい話だし、憧れていました。

都会で働いていたら、田舎の風景や家でのやり取りの香りがしそうな中身はダサく見えちゃうものなんでしょうか。
わたしは終始「いいなぁ、羨ましいなぁ。わたしにも誰か送ってくれないかなぁ」と思いながら読み進めていました。

中身が暴れないために、タオルや靴下、下着が詰め込まれた荷物たち。
特に、病気で亡くなった母が、亡くなる直前に自分のために送ってもらった荷物の話は泣いてしまいました。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一部連絡短編っぽい話はあるものの、基本独立した「母からの小包」を巡った短編集。原田さんらしく、読みやすいストーリーと文体でおもしろかったです。特に母に問題がある女性が、メルカリの出品者に母を演じてほしいと頼むくだりが興味深かったです。その後の短編ではその母の状況が語られ、家族には各々違った問題があるんだよなぁと思いました。合わなかったことは、恋愛と絡めようとすること。最後の短編では「まさお」が「お父さん」になることがメインだと思ったので、突如現れた彼は蛇足のように感じました。ほっこりした良作でした。

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2026年03月14日

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