あらすじ
見えないけれど、どこにでもいる
植物の妖怪とも称されるウツログサ。
多くは無害だが人についたものは宿主の欲望を読んで成長することもある。
幼いころから傍にある穴。誰にも言えず自分だけが見えることに
怖さを感じて――(「アナホコリ」)。
ニュータウンのひかり台でウツログサを祓う男と、
それに囚われた人々の心のうちをあざやかに描く。
『活版印刷三日月堂』の著者によるリアルで不思議な物語。文庫オリジナル。
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Posted by ブクログ
祓うひとにもわからないウツログサというあやかしのような不思議なものが見える人たちの話。
ウツログサとの付き合い方や考え方がみんな違うので、祓う祓わないも人それぞれ。
ウツログサに取り込まれたあとどうなるのか宇宙くらい怖いですが、気になりますね。
Posted by ブクログ
この作者さんにしては珍しく、ちょっとダークな感じの作品。人には見えない、人の憑く植物を祓う仕事についている笹目という不思議な男。ウツログサのせいなのか、そういう人にウツログサが憑くのか、何話かは切ない気持ちになる。わたし的には「ウリフネ」の話が良かった。続きがあるようだから読みたい。笹目の行く末も気になる。