あらすじ
珈琲店を開きたい。それがヴィヴの夢だった。苦楽を共にしてきた傭兵仲間に別れを告げ、最後の冒険の戦利品である幸運の輪を引き寄せるというスカルヴァートの石を持って、いちから店作りに着手する。廃屋同然の厩を買い取り、気むずかし屋だが腕は確かな船大工を雇って改装。見慣れない飲み物に最初は閑古鳥が鳴いていた店も、募集広告を見てやってきた店員が描いたセンス抜群の看板や、隠れた天才パン職人のつくるうっとりするようなパンや菓子のおかげで、次第に繁盛しはじめるが……。ネビュラ賞最終候補の心温まるコージーファンタジイ。
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Posted by ブクログ
コーヒーに魅入られた元傭兵が稼業から足を洗い、カフェを開き、新たな場所を得る話。
ボロ屋を立て直し、協力してもらえる仲間を見つけ、だんだんと店が繁盛していき、メニューが増えていく辺りが面白い。
日本のライトノベルや漫画などでも見る題材なのだが、著者がアメリカの方と知って興味を持った。
主人公は強いが突出していない感じで、いわゆるチート系ではない。
セリフ回しや、キャラの悩み方、話の流れにアメリカ風味を感じる。
ファンタジー系の内容で登場する種族も多めなのだが、性別や外見に関する描写があまりない印象で、ヴィヴが女性だと途中までわからなかった。気にならない程度だったが、ジェンダー的な某をほのかに感じた。
キャラの外見の絵は欲しかったなぁ。
Posted by ブクログ
主人公は元傭兵の女オークのヴィヴ。
エルフやノーム、サキュバスなど様々な種族が暮らす世界が舞台。
今まで戦いの中で生きてきた生活をガラッと変えて、珈琲店をひらくという夢を叶えるために奮闘するヴィヴの姿が無性に応援したくなる。
幸運を引き寄せる石に囚われていたけれど、そんな石がなくったってみんなに愛されるお店になっていたし、なによりこの素敵な仲間たちに出会えたことが一番の幸運だったと思う。
タンドリとヴィヴの新たな関係性も素敵だったなぁ
Posted by ブクログ
表紙の可愛らしさに惹かれた。ファンタジーの世界でカフェを開き、主人公や登場人物が幸せになっていく斬新な設定と物語に夢中になった。ラットキン(小鼠人)が作る絶品のパンや焼き菓子が美味しそうだった。
Posted by ブクログ
傭兵のヴィヴは幸運を引き寄せるというスカルヴァートの石を手に珈琲店を開くつもりでした。一からの店づくりに、幸運にも才能ある者たちがヴィヴの周りに集まってきて ―― 。
オークやサキュバス、ラットキン…。
ファンタジーらしく、異種族が同世界で生きているイメージがなかなか掴めなく、世界観に浸れなかったのは残念でした。
珈琲やシナモンロールを焼く香りがしてきそうで、カフェで読みたい本です。
Posted by ブクログ
伝説の傭兵が珈琲屋をはじめるお話・・・と聞いていたんですが、思ってたのと違ったな。現代戦争を生き抜いた渋いおっさんが・・かと思ったらファンタジーだった。凄腕の女オークということですが、文章だけだと女性って結構わからずにずっとピンとこなかった。
まあ周りに助けられほのぼのとした感じが大半なのでのんびりと読めたのはいいですね。ただ、なんだろう?コーヒーのおいしさみたいなものはそんなに雰囲気として伝わってこなかったな・・・なんかほとんど(文章のボリューム割いていたのも)スイーツなものが多くなかったですかね?シナモンロールとかめっちゃ食べたくなったし、そういう感想は散見されますが、コーヒー飲みたくなったは比べると少数なような。
Posted by ブクログ
202408/表紙とあらすじにひかれ購入。ラットキンとかストーンフェイとか種族等の説明なく当たり前のものとして物語が進み、直近文章中での同一人物の描写も「●●(名前)は~」「▲▲(種族名)は~」と混在しているので、ちょっとわかりにくいかもしれない。
中盤あたりで訳者あとがきの一ページ目が見えてしまい、ここで初めて主人公が女性だと知った笑!話す口調や種族(オーク)的に男性キャラだと思いこんでた先入観。
読み返すと、序盤(P24店契約の会話)に「仕事人の女」ってあったけど、意味わかってなかった笑。どうせなら最後(P385)の「ご注文は、ご婦人?」まで伏せてたほうが、インパクトあったのでは。
主人公が男性だと思ってた時も女性だと知ってからも、タンドリとの関係は好みじゃなくて。ラブい描写もいらないし、そこは友情のままがよかったな~。
それと、タイトルは何故「伝説とコーヒー」ではないんだろう?偏見かもだがコーヒーにこだわる人は、カフェラテなどは多少邪道に思ってる節がありそうなんだけど。原題「Legends & Lattes」でLで韻ってこと?
気になったとこもあれど、仲間が増えていくRPG感も楽しめたり、主人公の心境描写にグッときたり、火事のところはこちらもつらくなったり、とにかくフードがおいしそうだし、面白く読めた一冊だった。本当にお店があったら通いたい!