あらすじ
「辻堂ミステリの最高傑作であり真骨頂。
本書で秘密を解くのは探偵ではない。読者である」
先生、聞いて。私は人殺しになります。お願いだから、じゃましないでね?(「教師と児童」)
わたしだって本当の気持ちを書くからね。ずっと前から、ムカついてた。(「姉と妹」)
嘘、殺人予告、そしてとある告白……。
大切な人のために綴られた七冊の交換日記。そこに秘められた、驚きの真実と感動とは?
――この緻密な仕掛けを、是非読み解いてください。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
読み進めると、パズルのピースが1つずつはまって全体像が見えてくる、というところにミステリーさがあって面白かった。
お話ひとつひとつの内容も胸を打つ。交換日記は小学生の頃に友達としていたし、宿題でも日記があって、先生からのコメントがあったなぁ…と思い出せた。想像もしやすいし、懐かしい雰囲気を楽しみながら、そして他者の日記を覗かせてもらっている気持ちでドキドキしながら読んだ。
字を書くこと、文章を書くことをしたくなるお話だと思った!人の字はその人の思いが詰まっていて、面白い。
Posted by ブクログ
短編連作集。小さなどんでん返しが何度も楽しめました。
叙述トリックを使ったミステリが詰まっている、と思うのですが……。
私は、真実がわかって「よかったね」の気持ちになれる、優しくてミステリには分類したくない小説に感じました。
「交換日記」をキーに使った文章が優しい物語でした。
先に書いたように、どのお話も交換日記を書いている2人の悩みと思いやりに満ちていて、どんでん返しで更に温かな気持ちになれるところがお気に入りです。