あらすじ
閻魔さまを祀る渋谷村の寺で、食べると罪が許される「ものすごく辛い稲荷寿司」を売っているという。ここは味見方同心の出番だろうと、魚之進は岡っ引きの麻次を従えて探りに行く。するとそこで出くわしたのは、売っている中で最も辛い「天辛」の稲荷寿司を10個も買う二十歳過ぎの若い男だった。よっぽど悪いことをしたのだろうか。犯罪の臭いを嗅ぎつけた魚之進たちは、男のあとをつけることにする。男は濠沿いにしばらく歩くと、薬種商の大店に入っていった。そこは以前未解決事件のあった店で……。
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Posted by ブクログ
今回の魔食は、食べれば犯した罪が許されるという辛い辛い稲荷寿司、きったない掘建て小屋の美味しいうどん、蜘蛛の糸のような極細素麵、サボテンの蜜の4つ
魚之進がレベルアップ。事件をさくさく解決
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味見方同心シリーズのサードシーズン・魔食 味見方同心(三)
南町奉行所味見方同心・月浦魚之進が食べ物に関する事件や謎に挑む、連作四話が収録されております。
さて本巻の“お品書き”は・・
・閻魔様を祀った寺の前で売られている激辛稲荷寿司「怒り寿司」
・深川の岡場所にある汚い掘っ建て小屋で出される絶品きつねうどん「きったねうどん」
・美男といかつい男の二人組が提供する驚く程細いそうめん「爽麺くもの糸」
・コウモリが集めるサボテンの密?「刺の蜜」
・・といった、奇妙な珍料理が今回も登場。
第一話の激辛お稲荷さん(通称”お怒りさん”)は実際にありそうな感じですよね。
私も学生時代は辛い物が好きで、激辛カレーとか平気で食べていたのですが、いつの頃からか辛い物食べると何故か鼻水が止まらなくなるという謎の体質になってしまったので、本書に登場の”お怒りさん”はちょっと食べてみたいけど、辛さレベル”一辛”でもエライことになりそうだな・・と、思いながら読みました。
・・と、どうでもいい私の体質の変化の件は置いといて(^^;
すっかり頼れる味見方になった魚之進が、今回も安定の謎解きっぷりを見せてくれるのですが、第四話では魚之進の妻、おのぶさんが不思議な密の味を見事再現してお手柄でしたね。
で、おのぶさんといえば、ついに"おめでた"が判明してこちらでもお手柄(?)でございます。
魚之進もせっかくめでたいのに不安がってばかりいないで、もっと喜べよ!って感じですよね~。
ということで、今回もユルく楽しませて頂きました。
幸せいっぱいの魚之進ですが、彼の同僚で友人の本田さんにも早く春がくればいいですよね・・第三話で本田さんの姉・おつねさんのメイクで美男に化けることができたので、いっそ、おつねさんにメイクテクニックを習ってみては?と思った次第です~(* ̄m ̄)