あらすじ
「すまなかった」
新米修道女になった公爵令嬢サーラの前で頭を下げている男性――
かつて彼女の婚約者であった、王太子カーティスだ。
聖女の生まれ変わりを自称する男爵令嬢エリーに夢中になったカーティスは、
サーラに、婚約を破棄すると言い放った。
突き付けられた罪状は、すべて冤罪だったけれど――。
疲れ果てていたサーラは、それを受け入れた。
激怒した両親に修道院に送られるも、これでようやく静かに暮らせると安堵するサーラ。
それなのに、なぜかカーティスが修道院に現れて謝罪する。
いまさらそんなことを言われても、復縁なんて絶対にありえません。
「わたしのために何かしたいのなら、もう放っておいてください」
そしてサーラは、修道院を離れ、隣町にある孤児院の手伝いをすることになる。
そこで彼女は、どことなく優美な雰囲気を持った不思議な男性・ルースと出会い……!?
※電子書籍には特典として櫻井みこと先生書き下ろしSSが収録されています。
感情タグBEST3
辛い過去を持つ人が、辛い境遇を押し付けられそうな人を助けて逃げる。お互い支え合って、過去を悔やむ気持ちから立ち直ったり、今までとは違う自分に正直な生き方を歩けるようになったり。
謝罪というのは難しい。謝る方は罪の意識から逃れ、自分の過ちを認めたと自己満足できるが謝られた方は?。謝罪は押し付けになってはいけないと思った。最後はきちっと自分を見直して、立ち直ってくれたから良かった。
タイトルと内容の印象が違う。
漫画から入りました。漫画はまだ軽めな感じですが徐々に、深く、重く、読みごたえのあるストーリーになっていきます。よく副題の煽りでヒロインが男前な風に書かれていて、読んだら「なんだ!このダメ女」と腹が立つことがありますが、これは真逆の意味でタイトルと合ってません。
内容は登場人物達の人間模様と成長譚です。一人一人が悩み傷付き、手探りで少しずつ成長します
その過程を丁寧に丁寧に描いていきます。 この人数をよく300ページ足らずで描いたなっと感心しました。 何せ冒頭のオオバカ王太子ですら目覚ましく成長するのですから。
国同士の政治の問題や愛憎劇も織り交ぜ濃い内容です。
必読だと思います。 読後感も良いです。
お互いが、辛い過去を持ってて、惹かれていく。
辛い過去を話せない2人。
そして、自己本位で残念な王太子。
自分を見つめなおして、皆んな、前向きになれて良かったです。
コミカライズから
コミカライズから読みました。コミカライズが結構明るい感じだったので、そんな感じかな〜と軽い気持ちで読みました。良い意味で全然違いました。奥が深い…。軽い気持ちで読んでたら奥が深くてドンドン引き込まれていきました。皆、訳アリの過去があり傷ついた心をいろんな出会いで癒やしながらストーリーが進んでいきヒロインも強く生きていく姿も素敵でした。
タイトルと絵からもっとポップな話を想像してたんですが、思いのほか重めな展開でした。
政略と権力争いの渦中で当たり前のように駒扱いされることに慣れてしまうのは切なすぎますね。これからはその分まで幸せな未来を迎えられそうで何よりです。
ハッピーエンドでよかった
婚約破棄と、主人公の気持ちが無視される気持ち悪さに、その先の物語が悲劇を予想されるような展開にドキドキしていました。
レビューで他の方が、登場人物の成長が見られるお話と書いてあったのでそれを信じて、読み進みました。
ヒーローとヒロインの逃避行がよい方に進んでいったのでホットしました。
ヒロインの、自分を信じて行動したところがよかったんだなあと思いました。みんな自分なりに幸せになりそうで、読後感がよくなりました。
欲を言えば、表紙のイラストに比べて、本文中の挿し絵が少しこどもっぽい表情に見えたのが残念でした。