あらすじ
汽船、汽車、象と、あらゆる乗り物を駆使し、次々と巻き起こる障害を乗り越えていくフォッグ氏たち。インドで命を助けたアウダ夫人も仲間に加わり、中国から日本を目指す。しかし、酒とアヘンに酔った召使いパスパルトゥーはフォッグ氏と離ればなれになってしまい、最大のピンチが訪れる! 次々と巻き起こるアクシデント、ぎりぎりのスケジュール……果たして旅は成功するのか!?【光文社古典新訳文庫】
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Posted by ブクログ
下巻の冒頭で召使パスパルトゥーが横浜にたどり着く描写があり、作者(フランス人)の目を通した日本の描写が新鮮なものに思えた。
世界旅行は困難とトラブルの連続だったが、主人公のフォッグ氏の意志の強さ、寡黙な性格に潜む優しさに私自身も心惹かれていった。
最後までドンデン返しが絶えない作品であったが、それがまた面白かった。日付変更線をまたいだトリックは、船路が主流であった19世紀ならではのものかと感じられ、そこがまた面白かった。