あらすじ
鬼才・奥瀬サキのオカルト・ホラー・コメディ『低俗霊狩り』第3巻。
後に『低俗霊DAYDREAM』『低俗霊MONOPHOBIA』(ともに角川書店刊)等のスピンオフ作品、続編である『流香魔魅の杞憂』へと繋がる同シリーズの原点!
動物霊や雑霊などの低級霊を専門に調伏する低級霊ハンター・流香魔魅は、なぜか一部から低俗霊ハンターと呼ばれていた。
師匠からの依頼で、女生徒が三人続けて不審死している私立・真柳学園に潜入した魔魅。
しかし、第四の被害者・大野静子を依童に〝降魔〟は行われ、その犯人たちは逃走する……。
長く単行本未掲載となっていた最大長編「自動人形[中編]」、そして四半世紀を経て発表された完結編「自動人形[後編]」を物語の時系列通りに再編集・完全再製版!!
感情タグBEST3
んむ、
電子書籍で再読。
やはり、この作者さんの本では
低俗霊と火炎魔人が好きですね。
粗削りだけど、パワーを感じる。
Posted by ブクログ
かなり後になってから描かれた自動人形の続き。
表紙の魔魅は1巻で1本指を、2巻で2本指を出しているが、最初に出た自動人形が未完で終わった3巻では指を4本出していた。
それはつまり「作者は自動人形の続きを諦めたわけではない」という意志の現れだったのだが、それにしてもその後が長すぎた。
その間にすっかりやさぐれた作者は絵柄も話の作りも若かった頃とは似ても似つかなくなっていく。
そしていよいよ何十年ぶりかの自動人形後編…なわけだけど。
まあ絵柄の変化はしょうがないが、しかしどれがどのキャラかピンと来にくいのは困る。
しょっぱなから咲本耶亨の立場が一気に後退するのは、話を縮小化するためか最初からそのつもりだったのか。
どうしてもあの自動人形の続きそのままとは思えないなあ、これだけ経っていると。
悪い意味で作者から気取りがなくなってしまっている。
絵柄の変化よりそれがどうストーリーに影響したのやらが気になって仕方なかった。
結局最後もあまり気持ちのいい終わり方はしていない。
自分探しの延長をいつまで続けるのだろう作者は……としか。
低俗霊Daydreamを読んだ時と同じ感想を抱くことになるとは。
やっぱり後期型奥瀬サキだなあ。
無理だったのはわかるんだけど、やっぱり前期型の頃に完結するのを見たかったよ。