あらすじ
勉強もバイトも続かないヤンキー高校生の小林は、自分と同様に苦手なことが多いが様々な工夫をして頑張っている宇野に感化され、自分も変わろうと動き出した。夏休みの天文部の活動に参加するため、久しぶり(?)のテスト勉強に挑む!家だと集中して勉強できない小林は宇野と一緒にカフェで勉強をすることに。しかし、いざ勉強を始めようとしても何から手を付けていいかわからず全く進まない。そんな彼のもとにバイト先の先輩・山田が声をかけてきて…。
上手く生きるのが難しい無重力な世界で懸命に歩き続ける2人の少年の奮闘記、待望の第2巻!
金髪ヤンキーの小林は、みんなが簡単そうにやっていることも間違えてばかり。中々上手くできません。そのためバイトも続かず、勉強もドロップアウトぎみ。
そんな彼のクラスに宇野啓介が転校生としてやってきます。
彼はちょっと変わっていて、常に声が大きく、汚れたノートを常に持ち歩き、独り言を言ってずっと笑っています。
彼は記憶するのは得意だが、同時に複数のことをこなしたり臨機応変が苦手。その他にも苦手なことがいっぱい。
彼の姿を見て「ヤバイ奴がきた…」と思う小林ですが、ふとした出来事で距離が縮みます。
そしてある日、小林の幼なじみである朔が宇野をからかう事件が。
宇野を心配し一緒に下校した小林は、宇野が家で号泣している姿を目の当たりにします。
彼が常に持ち歩いているノートに「悔しくても泣くのは家に帰ってから」と書かれているのを見た小林はショックを受け、いつもニコニコしている宇野の心の内を知るのです。
自分をからかったり怒ることもなく普通に接してくれる小林に特別な感情を抱いた宇野。
宇野のまっすぐな言動に変な奴と思いながらもどこか尊敬している小林。
苦手なことが多いふたりが送る瑞々しい青春物語です!
昨今「生きづらさ」という言葉をよく耳にします。
ですが「生きづらさ」と言っても具体的には人それぞれ。
実際に「生きづらさ」を感じていても、何がどう生きづらいのか言語化できず、余計にイライラが募りより生きづらくなることもあるのではないでしょうか。
この物語はそんな言語化できないモヤっとする生きづらさをひとつずつ紐解いてくれるのです。
物語の中で宇野は自分のことを
「わからないことがある時は一人で宇宙に浮いているみたい」と表現します。
そして、「でも宇宙を歩きたい!」と。
その言葉に衝撃を受けました。確かに宇宙空間に一人になったらもの凄く怖いし混乱しますよね。
それでも歩きたいと思う宇野の強さに心が震えました。
「人と同じように生活するのに、工夫が必要な人もいる」ということを知った小林も影響を受け、自分自身としっかりと向き合うように変化していきます。
優しさと工夫で少しずつでも彼らが楽しく過ごせるようになりますように、そう願わずにはいられません。
そしてタイトルの通り、ふたりが宇宙のような不安な状況でもしっかりと歩いていけるよう成長する姿を見ていきたいです。
時代が変化している「今」だからこそ描けた物語をご堪能ください。
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Posted by ブクログ
はあ、最高だった〜〜
天体観測しに行った夜、とっても青春だったなあ。
小林くんは自分のことをバカだと思ってしまってるけど、宇野くんからしたら小林くんはなんでもできるように映っていて。こういうことってたくさんあるよな。
やりたいことと自分の体力とが見合わなくて疲弊してしまった宇野くん。少しずつ、自分の範囲でやっていけますように。無理はできない。
小林くんが勉強頑張りだしたこと、それの成果が少し見えたこと、よかった。
バイト先の山田さん?の過去がつらそうだったけど、小林くんに教えることで少し克服できた感覚があったようでよかった。
Posted by ブクログ
勉強もバイトも続かないヤンキー高校生の小林は、自分と同様に苦手なことが多いが様々な工夫をして頑張っている宇野に感化され、自分も変わろうと動き出した。夏休みの天文部の活動に参加するため、久しぶり(?)のテスト勉強に挑む!家だと集中して勉強できない小林は宇野と一緒にカフェで勉強をすることに。しかし、いざ勉強を始めようとしても何から手を付けていいかわからず全く進まない。そんな彼のもとにバイト先の先輩・山田が声をかけてきて…。
宇宙規模で考えたら人間なんてちっぽけで悩みの一つや二つは誤差で気にすることはないってよく言うけど、
理屈は理解できるけど全く心に響かなくて
それが宇野くんも小林くんも一緒だってわかって安心したな~
そのちっぽけな問題から目を背けずにいられるのは誠実なんじゃないかな。
バイト先の山田さんとドーナツ屋で勉強するときに面立ちの宇野ですって挨拶してるところジーンと来ちゃう!
胸を張って言えることの嬉しさを考えたらね‥
Posted by ブクログ
マンガ大賞2024大賞受賞作。
「ふつう」に生きるにはちょっと工夫が必要な宇野くんと小林くん。
けれども、二人がお互いを「すごい」と認め合い努力する姿が美しく、心に響く。
困難も多いけれど、彼らを見守る家族や友人、学校の先生やバイト先の同僚などが差し出す手は温かい。これは作者の視点の温かさそのものだろう。
2巻では特に、学ぶことに純粋な喜びを見出していく小林くんの姿が印象に残った。
宇野くんと小林くんの今後の人生が少しでも楽しいものになりますようにと祈らずにはいられない。
Posted by ブクログ
2巻!面白かった
難しいことがいっぱいあるけどそれに立ち向かってくる二人、偉くてすごくて勇気もらえる…
後編の、できないに立ち向かいたい、諦めたく無い、でも頑張れなくなったらどうしよう…ってなったのが、すごくわかった、でもどうなるんだろう…3巻…………気になる、うぅーーなんかとっても好きな作品だと思うけど苦しくなるというか、頑張れ!ってなって、胸がぎゅーってなる
後書きでエンディングは決めているって書かれてたけどどうなるんだろう
どうか小林くんと宇野くんの二人が幸せになれる終わりだと良いなと………まだ2巻なのに願ってしまうくらいには二人のことが大好きになってる
前向きになれる
今回も面白かった〜マンガ大賞2024 大賞受賞てのも納得です。
宇野に土星くんのぬいぐるみあげる小林くんサイコーだし、小林に寄り添えそうな美川先輩も好き。
顧問の先生、山田さんなど、いい大人に囲まれてますね。
サクが何故バイトを多めに入れてるのかは気になります。
むしゃくしゃしてる人、思い詰めてる人におすすめしたい漫画です。
Posted by ブクログ
本当にこの漫画は心温まる
宇野と小林、お互いがお互いを尊敬して、その良いところを取り入れようと言う姿勢が素敵
顧問の先生も、小林のバイト先の先輩もみんな素敵
次巻も楽しみと思いつつ、失速しないで欲しいな〜と言う気持ち
生きてるだけで努力してる
社会人なので人間関係やらコーチングやら書籍を読むことがありますが、あくまで相手に配慮するための想像に留まるので自分の視点から抜け出せないんですよね
でもこの本はタイプの違う悔しさや寂しさを、キャラを通して体感するので、すぐに解決できないけど常に努力してるってことを自分の心に刻めるんだと思いました
今はSNSで具体的に苦手な作業を分析してる記事を見かけますが、本作は平成モチーフですがこうしてみると一昔もふた昔も前の時代なので社会がまだきっと理解が追いついてなかったと思います
こばも宇野もこのタイミングで出会えて本当に良かった!2巻も涙止まらなかったー!!
特に2巻は宇野の心情描写がグッときました
あとがきにエンディングは決まってると書かれてましたが、どんな終わり方になっても振り返った時に2人が楽しく過ごせたと思える学生生活だと良いな