あらすじ
みんなが当たり前にできることが苦手。でも君と一緒なら歩いていける。
悩みを抱えた少年たちの奇跡の友情物語。
『マンガ大賞2024』大賞受賞&宝島社『このマンガがすごい!2025』オトコ編 第1位!
2冠を達成した話題作、第4巻!!
金髪ヤンキーの小林は、みんなが簡単そうにやっていることも間違えてばかり。中々上手くできません。そのためバイトも続かず、勉強もドロップアウトぎみ。
そんな彼のクラスに宇野啓介が転校生としてやってきます。
彼はちょっと変わっていて、常に声が大きく、汚れたノートを常に持ち歩き、独り言を言ってずっと笑っています。
彼は記憶するのは得意だが、同時に複数のことをこなしたり臨機応変が苦手。その他にも苦手なことがいっぱい。
彼の姿を見て「ヤバイ奴がきた…」と思う小林ですが、ふとした出来事で距離が縮みます。
そしてある日、小林の幼なじみである朔が宇野をからかう事件が。
宇野を心配し一緒に下校した小林は、宇野が家で号泣している姿を目の当たりにします。
彼が常に持ち歩いているノートに「悔しくても泣くのは家に帰ってから」と書かれているのを見た小林はショックを受け、いつもニコニコしている宇野の心の内を知るのです。
自分をからかったり怒ることもなく普通に接してくれる小林に特別な感情を抱いた宇野。
宇野のまっすぐな言動に変な奴と思いながらもどこか尊敬している小林。
苦手なことが多いふたりが送る瑞々しい青春物語です!
昨今「生きづらさ」という言葉をよく耳にします。
ですが「生きづらさ」と言っても具体的には人それぞれ。
実際に「生きづらさ」を感じていても、何がどう生きづらいのか言語化できず、余計にイライラが募りより生きづらくなることもあるのではないでしょうか。
この物語はそんな言語化できないモヤっとする生きづらさをひとつずつ紐解いてくれるのです。
物語の中で宇野は自分のことを
「わからないことがある時は一人で宇宙に浮いているみたい」と表現します。
そして、「でも宇宙を歩きたい!」と。
その言葉に衝撃を受けました。確かに宇宙空間に一人になったらもの凄く怖いし混乱しますよね。
それでも歩きたいと思う宇野の強さに心が震えました。
「人と同じように生活するのに、工夫が必要な人もいる」ということを知った小林も影響を受け、自分自身としっかりと向き合うように変化していきます。
優しさと工夫で少しずつでも彼らが楽しく過ごせるようになりますように、そう願わずにはいられません。
そしてタイトルの通り、ふたりが宇宙のような不安な状況でもしっかりと歩いていけるよう成長する姿を見ていきたいです。
時代が変化している「今」だからこそ描けた物語をご堪能ください。
感情タグBEST3
お姉ちゃんはずっと啓介守ってきたんだもんね
そりゃ過保護気味になっちゃうし小林くんにも警戒しちゃうよなあ
番外編のペルム紀の回がお気に入りです
Posted by ブクログ
宇野くんお姉ちゃん、さくらちゃんの気づきすごく良いなあと思う、助けてあげなきゃと思うばかりだった子が、誰かに影響を与えているなんて、とてもとても素敵で、でも予想もしなかったことだよなあって泣けました。
Posted by ブクログ
小林くんも朔くんもなんかスゴイな。
自分は下の子が境界知能かなと思われるので12話では、おねーちゃんの気持ちが痛いほどわかって苦しかった。
内省して改めることができる小林くん、なんだろ朔くんか地頭が良いとしたら、小林くんは人としての一番大事なところがいいんだよね、
朔くんが「まぁ別に、俺はお前がバカでも全然いーけどね…」って、そういうことなのかなーって。
宇野くんがペルム紀の話を何度もするのはそういうことなのか。
色々思い当たることもあって、ちょっとせつなくなっちゃった。
Posted by ブクログ
序盤で、宇野くんのお姉ちゃんが、小林くんはちゃんと宇野くんの友だちだってわかってよかった。
小林くんが、自分ができることと人ができることが違うってわかったこと、素晴らしかった。
あと、小林くんがリレーのバトンもらったシーンで泣きそうになる。「誰かが楽し〜って顔してるの結構好きなのかもしれない (略) 嬉しいよなんか わからないけど せっかくなら もっと喜んで欲しいなってそうなったらいいなって 思う 思っていいなら」。
Posted by ブクログ
夏祭りと体育祭。お姉ちゃん視点エピソードが良い。
体育祭の村井くんも良いキャラでどんどん世界が広がっていくなぁ。
あと、番外篇の「マイフェイバリットシングス」が単体のエピソードとして好きだなぁ。
優しい世界
全部が優しくって、泣けます。
お姉ちゃんの心配しすぎも。
体育祭の組体操のシーンも
最初はぎすぎすしてたけど、
最終的には良い感じに
まとまったりも泣けました
運動
天文部とか、生活以外のところで運動についてのシーンが描かれていて非常に面白いと感じた。自分も運動が苦手で、共感する。
二人目の主人公。小林君
体育祭やります。私が宇野のお姉ちゃんだったら泣いてる。
すごくよかった。
宇野からバトンをもらって、一生懸命に走る小林の描写、胸を打ちます。
前の巻の赤髪のイヤな子については深堀されなかった。
この子が小林に対してどんな感情をもっているのか気になる。
小林のバイト先の先輩の望月さん、音楽を通してヤンキーの宮川君と打ち解けててなんかよかった。
次の巻も楽しみ。
Posted by ブクログ
個人的にはこの4巻が一番刺さったし泣けた。
前半は3巻から続く夏祭り編。
宇野くんのお姉ちゃんがどれだけ弟を大切にしてきたか伝わる。でも大切にするって箱入りにする事とは違うんだな。宇野くんと小林くんが友達になってお互いいい作用をして、そしてそれがお姉ちゃんにも伝わって良かった。
そして後半、体育祭編。
運動がちょっと苦手な宇野くん。でも宇野くんの挑戦したい気持ちを尊重してくれる先生、手伝ったり協力したりしてくれる友達。温かい。現実もこんなだったらいいのにな。
何事も「ダルい」「面倒い」と思っていた小林くんが、部活対抗リレーで宇野くんの応援に押されて本気になり、全力で走った後には「なんか面白かったな」となるシーン、胸と目頭が熱くなった。
宇野くんも小林くんも、まだまだ成長していける。生きるのに人よりちょっと不器用な二人だけど、引き続きこの二人を応援していきたいと思った。
あとこの漫画は診断名とか病名でカテゴライズしないのが一番いいですよね。
Posted by ブクログ
夏祭りと体育祭の応援。
何をやるにしても、楽しい方が良いに決まっている。
いつものことながら、知らず知らずに、自分の物差しで測ってしまうことに反省する。
Posted by ブクログ
・自分ができることは必ずしも相手ができるとは限らない、自分の当たり前=誰かの当たり前ではない。それを疑うことが必要
・過保護と自由のバランスの難しさ。どこまでの放任がその人のためになるのか。思い込みを捨てる。
Posted by ブクログ
まだそこには触れられていないけど
啓介のお姉ちゃんがヤングケアラーになっているのに苦しいものがあるなあ。
小林くんの「誰かが頑張ってるから自分も頑張ろう」って思うのが「たのしい」っていう感覚、
大事な感覚だなあと思う。
悔しいとか、なにくそ、という気持ちが
頑張る原動力になることも時にはあるけど、
誰かの頑張りが純粋な励みになることもあるもんね。
体育の先生もいい目標立ててたな〜
(組体操、3人組が成立するなら奇数偶数関係ないのでは…?と思ったのはここだけの話)
Posted by ブクログ
一番かっけえ〜スフィンクス作るぞ!!と「武智華磨志」が良かったなぁ。話として伝えたいことが結構真面目に心を打つ分、こういうところがくだらないのが良い。