【感想・ネタバレ】君と宇宙を歩くために(2)のレビュー

金髪ヤンキーの小林は、みんなが簡単そうにやっていることも間違えてばかり。中々上手くできません。そのためバイトも続かず、勉強もドロップアウトぎみ。
そんな彼のクラスに宇野啓介が転校生としてやってきます。
彼はちょっと変わっていて、常に声が大きく、汚れたノートを常に持ち歩き、独り言を言ってずっと笑っています。
彼は記憶するのは得意だが、同時に複数のことをこなしたり臨機応変が苦手。その他にも苦手なことがいっぱい。
彼の姿を見て「ヤバイ奴がきた…」と思う小林ですが、ふとした出来事で距離が縮みます。

そしてある日、小林の幼なじみである朔が宇野をからかう事件が。
宇野を心配し一緒に下校した小林は、宇野が家で号泣している姿を目の当たりにします。
彼が常に持ち歩いているノートに「悔しくても泣くのは家に帰ってから」と書かれているのを見た小林はショックを受け、いつもニコニコしている宇野の心の内を知るのです。

自分をからかったり怒ることもなく普通に接してくれる小林に特別な感情を抱いた宇野。
宇野のまっすぐな言動に変な奴と思いながらもどこか尊敬している小林。
苦手なことが多いふたりが送る瑞々しい青春物語です!

昨今「生きづらさ」という言葉をよく耳にします。
ですが「生きづらさ」と言っても具体的には人それぞれ。
実際に「生きづらさ」を感じていても、何がどう生きづらいのか言語化できず、余計にイライラが募りより生きづらくなることもあるのではないでしょうか。
この物語はそんな言語化できないモヤっとする生きづらさをひとつずつ紐解いてくれるのです。

物語の中で宇野は自分のことを
「わからないことがある時は一人で宇宙に浮いているみたい」と表現します。
そして、「でも宇宙を歩きたい!」と。
その言葉に衝撃を受けました。確かに宇宙空間に一人になったらもの凄く怖いし混乱しますよね。
それでも歩きたいと思う宇野の強さに心が震えました。

「人と同じように生活するのに、工夫が必要な人もいる」ということを知った小林も影響を受け、自分自身としっかりと向き合うように変化していきます。


優しさと工夫で少しずつでも彼らが楽しく過ごせるようになりますように、そう願わずにはいられません。
そしてタイトルの通り、ふたりが宇宙のような不安な状況でもしっかりと歩いていけるよう成長する姿を見ていきたいです。
時代が変化している「今」だからこそ描けた物語をご堪能ください。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

発達に困ったことがある子どもたちと関わる仕事をしているので興味を持ち読んでいました。
今回も、宇野くんたちがどんなことに困難さを感じているのかになるほどなと思う一方、頑張って何とか乗り越えようと工夫をしている姿を見、日々の支援で活かしていけたらなあと思いました。

#泣ける #感動する #タメになる

1
2024年05月22日

匿名

購入済み

安心感

2巻では、2人の関係に安心感がありました。ほっこりとした雰囲気で読めました。部活に勉強に忙しい2人ですが、少しずつ成長している姿を見守れて嬉しいです。

#癒やされる #ほのぼの

0
2024年06月10日

Nao

ネタバレ 購入済み

前向きになれる

今回も面白かった〜マンガ大賞2024 大賞受賞てのも納得です。
宇野に土星くんのぬいぐるみあげる小林くんサイコーだし、小林に寄り添えそうな美川先輩も好き。
顧問の先生、山田さんなど、いい大人に囲まれてますね。
サクが何故バイトを多めに入れてるのかは気になります。
むしゃくしゃしてる人、思い詰めてる人におすすめしたい漫画です。

#ほのぼの #笑える #感動する

0
2024年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当にこの漫画は心温まる

宇野と小林、お互いがお互いを尊敬して、その良いところを取り入れようと言う姿勢が素敵

顧問の先生も、小林のバイト先の先輩もみんな素敵
次巻も楽しみと思いつつ、失速しないで欲しいな〜と言う気持ち

0
2024年05月27日

購入済み

視点を変えて再読も面白い

宇野くんと小林くんの生きづらさに共感したりして読んでますが、望月くん視点で読んでも面白い。
頭の回転早くて手先も器用な望月くんからしたら、小林くんのミスが想像に及ばなくて、「なんで?」と聞いてしまう。責めるというより、自分の中に答えがないので聞いてしまったのかなって。
お互いに認め合って向き不向きや適材適所で頑張れるバイト仲間になっていきますように。

0
2024年05月25日

ネタバレ 購入済み

生きてるだけで努力してる

社会人なので人間関係やらコーチングやら書籍を読むことがありますが、あくまで相手に配慮するための想像に留まるので自分の視点から抜け出せないんですよね
でもこの本はタイプの違う悔しさや寂しさを、キャラを通して体感するので、すぐに解決できないけど常に努力してるってことを自分の心に刻めるんだと思いました

今はSNSで具体的に苦手な作業を分析してる記事を見かけますが、本作は平成モチーフですがこうしてみると一昔もふた昔も前の時代なので社会がまだきっと理解が追いついてなかったと思います

こばも宇野もこのタイミングで出会えて本当に良かった!2巻も涙止まらなかったー!!
特に2巻は宇野の心情描写がグッときました

あとがきにエンディングは決まってると書かれてましたが、どんな終わり方になっても振り返った時に2人が楽しく過ごせたと思える学生生活だと良いな

#ほのぼの #泣ける #共感する

0
2024年05月23日

Posted by ブクログ

天文部に入り、初めての星空観望を楽しむ小林と宇野。しかし夏休みの部活動に参加するためには、まず期末テストをクリアしなくてはならない。補習を回避するべく、小林は久しぶりにテスト勉強に取り組もうとするが…。
活発だが集中するのが苦手な小林。真面目だがすぐに疲れてしまう宇野。お互い自分にないものを持っている相手を素直に尊敬しつつも、時に劣等感を感じてしまう。そんな二人を穏やかに見守る天文部顧問の井上先生がまたいい。悩んだり落ち込んだりしながら、それでも少しずつ前に進もうとする二人のたどたどしい歩みが切なくも愛しい。

1
2024年05月26日

Posted by ブクログ

2巻もよかった。
宇野くんと小林の不器用にも歩いていこうとする物語を最後まで見届けたい。

----

体力にも人付き合いにも個人差というものがあるから
疲れやすい人が格好悪いとは思いません

ずっと自分と向き合い続けるって
きっととても大変なんだから

0
2024年05月23日

「青年マンガ」ランキング