あらすじ
あ、気持ちいい。あ、かわいい。育児に疲れた母親を癒すのは、子どもたちのやわらかい身体。かつての自分の奮闘を、3人の子を育てた25年後の比呂美さんが見つめる「完全版」エッセイシリーズ第2弾。
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Posted by ブクログ
酒井順子さんの「本棚には裏がある」で紹介されていたので読みました。
何事も、誰もやらなかったことを最初にやる人がすごいのよね。
いわゆる、「子育て本」です。今なら、子育ての苦労やあれこれをSNSで綴ったり、雑誌の連載にしたり、発信するなんていくらでも、みんなやっているけれど、伊藤比呂美さんの時代には、「母親は育児が大変だなんて言わずにただ当たり前に家族と子どもに尽くして当然」とされていたのだろう。育児が大変だ、一人の時間が欲しい、私の自由はどこへ行ったんだ?などと、著名人が発信したら、袋叩きにあっていたのかもしれない(?)。
子どもがいて大変だ、娘のわがままがうっとうしい、とストレートに気持ちを表現しながら、それでも子供への愛情が感じられるエッセイ。私より20も年上で、子育ての環境も今とは違うが、それでも、一人の未熟な女が、自分がいないと生きてはいけない幼子を二人(のちには三人)抱えて生きていくのは、いつの時代だって同じように大変で、そして同じように尊いのだと感動する。
この本は、子育て真っただ中の伊藤比呂美さんが書いた「おなか ほっぺ おしり」を「完全版」として再編集?し、一編ごとに「25年後からの言及」という、当時を振り返った一言がついていてとても面白く読める。子育て経験のある人なら、共感必至。
以下引用↓
ナマのコドモは、きたなくて、きたないものが好きで、嫉妬ぶかくて、くいしんぼで、うるさくて、自己中心的で、甘ったれで、こわがりで、知りたがりで、融通がきかず、しかし同時に柔軟なものの見方を持ち、立ち直りが早い。やつらがナマを出せば出すほど、オトナからはかけ離れ、オトナであるわたしはいらだたしいうっとうしいうらまやしい。