あらすじ
魔女――。
魔術や魔獣が失われた大陸で、唯一超常の力を振るう魔女は人々から恐怖の象徴として恐れられていた。
傭兵のジグは国が立ち上げた魔女討伐隊に参戦し、部隊が全滅する中ただ一人生き残り、魔女を追い詰めることに成功する。
しかし、討伐隊に同行した報奨金を支払うべき依頼主が死んだ今、もはや命をとる意味がないと、その刃をおろすジグ。
道理に合わない行動に戸惑う魔女――シアーシャ。だが、その不思議な感覚に、自分の思いを傭兵に吐露し願った。
「私を、誰にも追われない場所まで連れて行ってください」
ジグは、高い依頼料を条件にその吐き出された願いを承諾しつつも、そんな場所はこの大陸にはないと非情な現実を伝える。
かくして2人はまだ誰も知らない未知なる大陸へ向かうことになった。
そこに魔術も魔獣も溢れる世界が広がっていることも知らずに……。
web小説発、圧倒的支持を受ける本格ファンタジー待望の書籍化!!
読みやすく読み応えもある、ちょっとライトなハードファンタジー。
依頼をこなす為なら殺しも厭わない、金次第でどんな仕事も引き受ける孤高の傭兵・ジグ。
災いをもたらす存在として、人々から忌み嫌われ住処を追われる孤独な魔女・シアーシャ。
ひょんなことで出会った異色コンビが、誰も知らない異大陸を目指すことにはじまり、様々な騒動に巻き込まれたり起こしたりするお話。
王道のハイファンタジーと異世界転生ものをあわせたような作風で、重厚感がありつつとっつきやすさもあり、シリアスと思いきやコミカルさもある、なんとも独特の味わいのある文体がGOOD。
妙に著者のこだわりを感じる白熱のバトルシーン、無骨なジグと常識に疎いシアーシャのちょっとしたやりとりの微笑ましさも推しポイント。
王道ファンタジー好き、異世界転生もの好き、そしてバディもの好きな方にもおすすめの一作。
感情タグBEST3
1巻を読んで
信念を待って生きてる人はかっこいいですね!冒険者にもならないとは思いもしなかったですが(笑)個人的には戦闘シーンの表現がすごい良かった!
匿名
試し読みだけじゃ分からん
試し読みだと中途半端で購入すべきかの踏ん切りがつかなかったので、セール時に一巻のみ買ってみました。
結果はかなりの良作でした。
護衛対象に出来る限り配慮する傭兵と世間知らずの魔女という異質の2人。
魔女の要望である安心して暮らせる場所を求め新天地へ。ストーリーや見せ方も上手いし、挿絵等も文句無し。
Posted by ブクログ
最強の魔女と、彼女を殺す部隊に参加したはずが彼女を護衛することになった最強の傭兵の話。THE・RPGの世界を小説化したような世界観で、ファンタジーRPGが好きな自分にとっては大変面白かった。
匿名
この作品はラノベもコミカライズも全巻揃えています。まだラノベ4,5巻は読めてないですけど、ちょっとリビルドワールドに似てるんすよね。あっちと全然展開は違うけども賞金首とか武器とか戦い方とかね
面白い
魔女と傭兵の関係性が面白いですね。魔女のいる世界観とか独特で良い。世界を救うとか大袈裟な話はなく、普通に世界に溶け込んで生活していくってだけ。それだけの話しなんたけど世界観がしっかりしてるから、結構ストーリーにのめり込めるんだよね~。
面白かった
後書きにもあったが、しっかりと地に足ついたストーリーという感じ。
武骨な傭兵が魔女と出会い異大陸へ向かうのだが、HxHの暗黒大陸かと思いきや、わりと普通な異世界ファンタジー世界が広がってたので、そこは少し拍子抜け感はあった。
が、始まってしまえば安定した文章力で、安心して読み進められた。めちゃくちゃな無双とかではなく、しっかりとした強さを示していく感じが良いですね。
引き続き2巻も読んでみます。
Posted by ブクログ
web版よりシアーシャとジグの日常描写が多くなってるの良い。個人的に欲しかったとこ強化された上で他の要素も薄くなってない理想的な書籍化。 webだと根本的な地が出てくるにつれて、シアーシャとジグのヤバさが逆転する感じだったけど、意外と序盤から魔女の異質さはちゃんと描写されてるのよな。
Posted by ブクログ
著者初読。KU。殺し合いの末、行動を共にする様になった厄災の魔女シアーシャとベテラン傭兵ジグ。魔女は自分の命が狙われることのない場所へ行きたいと傭兵を雇う。この大陸に魔女が安穏と暮らせる場所は存在しないため、未知の大陸へ船出する。凝った設定もなく非常に読みやすく、且つ面白い!シアーシャのキャラが一気に和み系になったため悲壮感やシリアスな雰囲気もなく、正しく「ライト」に読めた。他の登場人物たちも魅力的で今後も楽しみ。偶然出会えた元同僚は悲しい結末で残念・・・せっかく生き残れたのにね。
Posted by ブクログ
あとがきにもある通り、昨今の流行やテンプレートを無視したハイファンタジー作品。とはいえ、魔法がお伽話の中のものとして認識されている世界(大陸)から魔法が当たり前のものとして存在する世界(大陸)へ行くという設定や、冒険者としてギルドを通して依頼を受けるといった、いわゆる異世界作品の骨組みは取り入れている。本格ファンタジーとなろう系異世界作品のハイブリッド的な位置付けが妥当だと思う。
本作の特徴的な部分としては、ファンタジー世界ならではの派手さがなく、マフィアや麻薬などの裏社会的な暗くて地味な世界観が前面に出ているという点が挙げられる。また、主人公たちも外から来たという自らの立ち位置をわきまえてコツコツと地道な進歩を遂げていく。そのため、異世界作品でよくあるような、貴族社会での権謀術数や隣国との戦争、主人公の現代(元いた大陸の)知識や政治での無双というような展開は今のところない。
深みのある世界観や、なによりイラストやキャラクターデザインがかなり好みなため、今後が楽しみ。
世界観が好き
コミカライズされたものを先に読んでいて、最近になって原作があることを知りました。独特の世界観があって好きなんですよね。キャラクターも魅力的。楽しめる作品です。
Posted by ブクログ
討伐隊を返り討ちにした魔女と討伐隊に参加していた傭兵の話。
雇い主が戦死した傭兵は魔女から護衛を依頼され、誰にも追われないよう異大陸にエスコートする。そこから先はよくある異世界モノのような展開で、ギルドに登録して冒険者となり魔獣を倒してランクを上げていく。
傭兵として死線を潜り抜けてきたジグのやり取りに安心感がある。異世界モノのような展開ながら、元の世界から地続きの世界での物語なので、隔てていた海にいる魔獣の話だったり、2つの世界で隔たりのある魔術の話だったり、この物語ならではの展開もあるのかなと思う。