【感想・ネタバレ】海猫(下)のレビュー

あらすじ

広次と薫の恋は、壮絶な結末を迎えた。それから18年後、薫の愛したふたりの娘は、美しい姉妹へと成長していた。美輝は北海道大学に入学し、正義感の強い修介と出会う。函館で祖母と暮す美哉は、愛してはいけない男への片想いに苦しむ。母は許されぬ恋にすべてを懸けた。翳を胸に宿して成長した娘たちもまた、運命の男を探し求めるのだった。女三代の愛を描く大河小説、完結篇。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

評価は4.

内容(BOOKデーターベース)
広次と薫の恋は、壮絶な結末を迎えた。それから十八年後、薫の愛したふたりの娘は、美しい姉妹へと成長していた。美輝は北海道大学に入学し、正義感の強い修介と出会う。函館で祖母と暮す美哉は、愛してはいけない男への片想いに苦しむ。母は許されぬ恋にすべてを懸けた。翳を胸に宿して成長した娘たちもまた、運命の男を探し求めるのだった。女三代の愛を描く大河小説、完結篇。島清恋愛文学賞受賞作。

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2017年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【本の内容】
<上巻>
女は、冬の峠を越えて嫁いできた。

華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。

白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。

夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。

だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった―。

風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。

島清恋愛文学賞受賞作。

<下巻>
広次と薫の恋は、壮絶な結末を迎えた。

それから十八年後、薫の愛したふたりの娘は、美しい姉妹へと成長していた。

美輝は北海道大学に入学し、正義感の強い修介と出会う。

函館で祖母と暮す美哉は、愛してはいけない男への片想いに苦しむ。

母は許されぬ恋にすべてを懸けた。

翳を胸に宿して成長した娘たちもまた、運命の男を探し求めるのだった。

女三代の愛を描く大河小説、完結篇。

島清恋愛文学賞受賞作。

[ 目次 ]
<上巻>


<下巻>


[ POP ]
港町函館。親子三代の愛憎の物語。

いつまでも、高く響く海猫の鳴き声と青い目が忘れられない。

人を愛することはどういうことなのか。

夫婦の契りを交すこととは。

生命の誕生とは何を意味するのか。

多くを考えさせられた作品だった。

谷村志穂のこれぞ力仕事というか、背負い投げを喰らってズッシリと青い畳に投げつけられた、そんな作品だ。

運命の男女、薫と広次がふたり歩いていて、函館山の山肌から順に、夕陽が海へ向かって石畳の道を美しく照らしていく象徴的なシーンがある。

禁断の恋を貫いたふたり。

父親の違う姉妹。

すべてを見守る、おばあのタミ。

誰にも止められない時という齢。

北海道人の心意気とやさしさ、知恵、哀愁そして人生がランボーの詩のように函館の海に溶けていく。

どうにもならないのが人生の真実だが、わたしの魂は救済された気がした。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


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2014年11月26日

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