あらすじ
青春17遁走曲(フーガ)、ついに残忍な“毒(シガテラ)”の扉が開く! 「親友と恋人、どちらが大切ですか?」 イジメられコンビの相棒・高井(たかい)の消息を探る荻野(おぎの)の耳に、衝撃的な“告白”が到着。高井がヤバい奴に依頼した、イジメの元凶・谷脇(たにわき)殺害計画が、実行寸前なのだという……!! ラブい彼女とムニョムニョしてたい荻野だが、なぜだか自分をイジメてた奴を捜しし回る羽目になり……!? セックス、暴力、運・不運。衝撃は、止まらない!!
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青春って恋愛と同じように上手くいかないもんですね。でも思わないのに上手くいくこともあって。悪意と好意は常に一緒に僕らにつきまとう。そんな交錯具合が過剰にピークに達した第3巻。僕らの日常って実は怖いもんかも。現実は小説より奇なり? 第一部(?)完結編。
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僕は、古谷実作品の中でも『シガテラ』は最高傑作だと思っているのです。古谷作品の要「非日常」(=毒「シガテラ」)を要所要所に盛り込みつつも、やはり本当の見せ場は思春期のオギぼーの心の葛藤に対する描写、つまらない奴になったと振り返りつつも見られる確実な成長です。
何だか巣立つ雛を見守るような心境で読み進めることができるような作品。そんな読みかたをした場合、ラストのオギぼーの台詞「やるじゃないか荻野優介、思いのほか立派になったじゃないか」に泣かされます。
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なぜか3巻。表紙が綺麗なので表示。あと最終巻だけまだ読んでない。。おもろっす。バイクのってみたくなるっす。なんだかんだいってウハウハだよな、荻野。
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一世を風靡した「稲中」の作者のまんが。前作のダークもろだしを払拭したかと思いきや、またもやダァァァク!高校生は、ホントはラブホに行っちゃいけないんだよ♪
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ヒミズ以降、不道徳の世界を描きはじめた古谷実先生の作品は、一昔前なら非現実的なテーマを扱った作品としてとりあげられたでしょうが、現在の世の中では、現実におこりうる可能性を多分に腹んでいて、リアルな恐怖をジワリと感じさせます。
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今回熾烈な体験をする元いじめっ子である谷脇は、自分のした事のリスクも踏まえた上でのシビアな世界観を持ち、それゆえに当然のように殺人を犯し、自分の日常へ戻る。身を守るためだ。谷脇への復讐を考えた主人公の友人である高井にせよ、追い詰められた上での選択であり、そのシビアさは谷脇の持つ世界観に同調する。いじめというのは、いじめている側がいじめられる側に自分の世界観を刷り込む行為でもあるわけで、高井は自分の身を守るために、谷脇のシビアな価値観に視線を合わせ異物として排除しようとした結果、今回の悲劇は起こる。ただ、主人公だけは一貫して幸福で、彼のユルい楽観主義な世界観と彼を取り巻く環境、そして現実的な谷脇達の温度と価値観は対照的な位置に置かれ、物語の冷たさを浮き彫りにする