あらすじ
川越屋で奉公を始めることになった百助の息子・万吉は、手代たちから執拗な嫌がらせを受ける。『早雲の軍配者』の著者が描く本格経済時代小説第6弾。
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Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。前半の大部分が丁稚いじめに割かれており、その内容は吉左衛門のときよりも遥かに悪質。加えて、見所と期待していた吉左衛門との絡みがほとんどなく、拍子抜けした印象が強い。総じて、残念な終わり方だったと言わざるを得ない。
一方で、中盤以降は物語のテンポがぐっと上がり、一気読みさせる力があるのは、やはり作者の筆の巧みさだと感じた。
キャラクター面では、万吉は吉左と比べて頑固で横暴な性格が目立ち、共感しづらい。また、彼が藤兵衛を「優しい」と評する場面もあるが、むしろその本質は「狡さ」に思える。山代屋時代の藤兵衛は、店の行く末に真摯に向き合っていた吉左と対照的に、自らの将来(実家を継ぐこと)に安住し、どこか他人事だった。本作でも、周囲から嫌われている安之助を十数年にもわたって甘やかし続けた点が問題の根本にあり、その点にどうしても苛立ちを感じてしまった。
Posted by ブクログ
5巻から、百助の息子・万吉が主人公になって話が展開。
4巻の続きも気になっていたのですが、吉左は能登屋として、レジェンド的な存在になって、少ししか出てきません。
この巻では万吉が、川越屋で丁稚奉公するところから展開するですが、あの藤兵衛が主の店なのに山代屋よりも陰湿な店風で、万吉が嫌がらせの標的になってしまいます・・・。
ラストは少し駆け足な感じですが、希望を予感させるものでよかったです。
番外編でも良いので、万吉たちの今後が読めたら嬉しいと思います。
Posted by ブクログ
1、2巻の話を主人公を替えて5、6巻で繰り返し書いただけ?
吉佐の話が続くと思っていたのに、読んだ瞬間拍子抜けでした。
まあ面白かったですが。
どうしてこういう構成にしたのか疑問が残ります。