あらすじ
【祝!なでしこJAPAN優勝&国民栄誉賞受賞】2010年FIFA年間最優秀監督賞女子部門ノミネート! 女子選手に愛される、なでしこジャパン監督の独白。なでしこジャパンはなぜ強い? 日本の女性の長所とは? 女性が100%の力を発揮したくなる組織とは? 女子W杯で見事優勝を果たした佐々木監督が、その秘密を解き明かす。「ノリさん、一緒に世界一になろう!」――澤 穂希(さわ ほまれ)(本文より)
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Posted by ブクログ
時代の流れに乗り、話題の人物の本を読んでみた。
何よりこの本が、ワールドカップ優勝前に書かれていることがすごい。本文中、何度も「世界一になる」と記しているが、まさに、本書の中にある実践を通して、世界一の監督になったのだ。
結果論ではなく、実際に達成してしまったのだから、内容も説得力が増す。
この監督のリーダー論は、僕の目指すべきリーダー論だった。なので、強い共感をもって読むことができた。
細かい内容は紹介を省くが、11の心得として、「責任」「情熱」「誠実さ」など11項目を挙げているが、これらは、「足し算」ではなく、「掛け算」であるとの考え。なるほど。ひとの能力や魅力は掛け算か。
「まえがき」にこのようにある。
心を一つにする。厳しく濃密なトレーニングにも高い集中力で取り組む。崖っぷちに追い込まれても絶対に諦めない。どんな相手にも、臆することなく普段どおりの自分を表現する。そして何より、大好きなサッカーをとことん楽しむ。 これら、日本の女性に備わるポジティブなパワーを、僕は「なでしこ力」と呼ぶ。
非常に美しい文章だと想う。
Posted by ブクログ
執筆はFIFA女子ワールドカップ2011ドイツ大会の前。
この大会で優勝します、という強い決意で締めくくられている。
選手との距離のとり方は、まさしく佐々木流。ノウハウはサラリーマン時代の経験(選手、監督、NTT職員として)が下地となったものだと分かる。
男女間の相違点、それらをきちんと把握。
上からでなく横から目線。
長所を伸ばす。
これらが繰り返し語られていた。
ワールドカップ制覇後、なでしこジャパンに関して漏れ聞こえてくる内容と重なる部分が実に多い。
本書をネタにしたからだろうか?
なでしこジャパンの国際試合での実況風記述は不要だろう。
その分、試合以外でのエピソードで監督や周囲の人々の人となりをより深く描き出し考察して欲しかった。
Posted by ブクログ
私が女性の力を最大限に引き出すために参考となる5つのポイント。
・横から目線=いつでも選手と同じ目の高さで接する。チームのボスではなく、選手たちの兄貴分
、あるいは父親役を務めることで、選手たちと対等に近い人間関係を築くこと。
・「お前のこういうところは武器なんだぞ。」=指導者がやるべきことは、まず選手の長所を見抜き、それを認めているんだというメッセージを本人に伝えること。
・なでしこジャパンは、いつだって良く笑う。特に平常心を失いがちな場合こそ、笑うことで頭をクールダウンさせることができる。心は熱く、頭はクールに。
・選手のプレーを評価する際、まず前提となる基準を自分の中で明確にする。そのうえで、試合の勝ち負けに左右されず、いいところはいい、ダメなところはダメと、客観的に評価する様に務める。
・男が気が付きにくいもの=身だしなみの乱れと、ノンバーバル(非言語)コミュニケーション。会社などで、男性の上司がいつも無表情だったり、怖そうな顔つきやイライラしたそぶりを見せていたりしたら、それだけで女性社員はきっと萎縮してしまうだろう。