【感想・ネタバレ】マネジメント信仰が会社を滅ぼすのレビュー

あらすじ

マネジメントが下手だから会社が傾くのではない。マネジメントなんかに頼ろうとするから会社が傾くのである。本業で稼げない時に人事制度や情報システムを精緻化させて何の意味があるのか。どんなに見栄えのよい事業計画を作っても、経営者に「意志」がなければ机上の空論である。日本企業は今こそ、「マネジメント信仰」をすてて、愚直に「ビジネス」と向き合うべきなのだ。組織人に覚悟を促す警世の書。

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Posted by ブクログ

閉塞的で行き先を見失った日本には炯眼の書。ビジネスだけでなく、政治にも言えることだと思う。本来の目的を見失い、保身にばかりとらわれ、主客転倒に陥る。策士策に溺れる状態。出口の見えない状況を脱却しなければならないことに気付きながらも、自分ではどうしたらいいかもわからず、何か行動して失敗することを恐れ、結局は誰かが現状を打破してくれるのをひたすら待っているだけなのだ。自縄自縛に陥った日本に一石を投じる一冊ではないか。

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2011年01月23日

Posted by ブクログ

生きる為に食うのか、食う為に生きるのか。マネジメントとビジネスの関係も同じで、答えは明白だ。どちらが主でどちらが従か、ともすれば逆転しがちだが、誤ってはならないところだ。読んでいて背筋が凍った、ある意味ホラー本。

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2011年01月06日

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ネタバレ

日本企業が元気がなくなったのは、マネジメント理論が幅を利かすようになったのと同時に、経営者が無難な選択ばかりで、自分の勘や経験に基づく意志決定をしなくなったことと時期を一にしている。ビジネスを作り出して稼ぐことよりも、マネジメント手法による管理自体が自己目的化し、評価されるようにもなった。日本の経営者はもっと自分に自信をもってリスクを取るべきだし、リスクをとって新規事業に挑戦する人材を評価する仕組みを整備すべき。
著者の主張は尤もだし、著者自信がコンサルタントでありながら、ここまで欧米流のマネジメント手法を酷評するのは、ある意味痛快でもある。確かに現在は、経営者がリスクを取らなくなっているのは現実にそうだと思うし、身近な事例もある。だが、同時にそれだけが日本企業凋落の原因ではないだろう、という気もする。
東西冷戦の終結と旧社会主義国の労働力の大量発生、同時期に中国のWTO加盟と巨大市場と巨大工場の発生。こういったマクロ的な、歴史的な流れの中で従来のやり方を維持し、グローバル化に乗り遅れた日本が徐々に力を失ったのは必然的だろう。
反マネジメント論は小気味良いので本書は好きだけど、実際の問題はもっと根深いものがあると思う。

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2012年02月06日

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ビジネスは「本質」や「中身」であり、マネジメントは「やり方」や「スタイル」に過ぎない。ビジネスが上手くいってない状況でマネジメントに力を入れてもダメだという論理。学ぶことが多くあった。
ただ、マネジメント信仰に陥るのは確かに良くないが、「経験と勘と度胸を重視せよ」というのは結局精神論ということなんだろうか。
【今後に活かしたいこと・取り入れたいこと】
・「あるべき論」や「一般論」ばかりでなく意志を示す。
・マネジメント信仰により、顧客よりも組織を重視しだす。ビジネスを意識をし「外向き志向」を心がける。
・不祥事を防ぐには、マネジメントを強化するのではなく、社員一人ひとりが顧客や市場の目を意識してビジネスに対する倫理観を持つようにすることが重要。

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2011年10月30日

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サラリーマンがこの本を手に取ったら、大抵の会社に合致することが書いてあると思うし、何でこうアメリカかぶれなんだろう日本は、って思うんではないだろうか。

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2011年09月24日

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「マネジメント信仰が会社を滅ぼす」という刺激的なタイトルの本書だが、内容は「マネジメントはビジネスをうまくやるためのものであって、その主従関係を逆転させてはならない」という極々常識的なものである。こんな常識的な主張で本が書けてしまうという背景には、もちろん「もしドラ」がある。著者は「もしドラ」に端を発するマネージメントブームが過熱する現状に一石を投じたいがために、所属するコンサルティングファームを辞職したそうだ。その気概や良しというわけではないが、私も著者の主張には共感する所が多かった。ビジネス本の多くが「実践的」であるのに対して、本書はひたすら「教育的」である。明日から何かができるようになる本ではないが、派手なビジネス本を読む傍らでこういった本にも目を通して、自分を中和しておくことは大切だと思う。1時間程度で読める軽い本なのも、逆に良いかもしれない。680円はやや高いように感じるが。

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2010年12月23日

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うつ病の増加が、行き過ぎたマネジメントと関係があるってのはそうかもと思ったが、説明が足りていないので納得はできていない。

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2016年05月22日

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ビジネスは、勘と度胸、それらを伸ばすための経験。マネジメントや知識は、勘と度胸の補佐にすぎない。(無用というわけではない)
道具は上手く使え、道具に使われるな、道具で誤魔化すな、ってことですね。

他人のモチベーションのコントロールはできない。自分の姿をみせて、勘づく人は感づく以上の影響は与えられない。
…これ、なんかしっくりくるし納得するな〜。

ってことは、組織の人間としては生き辛いってこと⁈

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2013年08月10日

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 「マネジメントに凝っている暇があったらビジネスをしろ!」というのがこの本のメッセージ。マネジメント過剰に陥った企業は内向きになり、社員の挑戦意欲は薄れてしまう。マネジメントではなく本業のビジネスに注力することこそ企業が復活する道だと著者は主張する。
 納得できる部分もあったけど、なんでもかんでもマネジメントのせいにしているような印象も受けた。辛口コメントは面白いんだけど、著者の主張の裏付けとなるようなデータがもう少し欲しかったかな。

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2013年04月30日

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元コンサルタントでマネジメントの重要性を伝えていた筆者があえてそれを覆すかのような論を展開する。
実例が多くてわかりやすいし、たしかにありがちなマネジメント論を会社に取り入れた所でどこの会社でもうまくいくという処方箋はないわけで。
それをわかった上でいろいろやらなければいけないよね、と至極まっとうな話なのですが、それだけに、代案も欲しくなってしまう。勘と経験と度胸、が大事なのは同感ですがね…

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2013年03月10日

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ビジネスが主でマネジメントは従で、マネジメントが機能していなくてもビジネスがうまく回っていれば良いというのは理解できる。

全体としてそれを述べているのだが趣旨自体は冒頭で完結してしまっており、中盤から後半は読まなくてもいいか。

マネジメントをうまく回すことに注力して“時間稼ぎをしている”という表現はヒヤッとしたけど…。

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2012年10月20日

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マネジメントをやらずにどうするのか?

→現在なにを行うかというビジネスよりどのように行うかというマネジメントが重視されている
もはや、マネジメントレベルで対処っきるものではなく、ビジネスレベルの問題として取り組む必要がある
このままいくと、消去法でしか決められず意思決定が遅くなり、さらにありきたりな案しか採用されなくなる
その対策として、自分自身を信じて新しいことな困難なこと挑戦していく
その中で経験値、勘、度胸を重視する

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2012年08月15日

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ネタバレ

本来手段であるマネジメント(手法)が目的化するのが問題といえる。その解決策が「勘と度胸でビジネスを進める」と筆者は主張し、確かに一理あるとは思うが、実力のないものが勘と度胸で突っ走っても失敗のリスクが増えるだけであり、なんら新しい解決策は提示していないと思う。

イノベーションのために新たなルールを作り、それが守られているかにばかり気をかけるのは結局責任逃れをしたいだけ、とは耳が痛い。「審判ではなく監督になれ」は心がけたいところ。

世にひしめくマネジメント信仰に一石を投じる。たまにはこんな本も読んだ方がバランスが良いのではないか。

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2012年01月16日

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マネジメントする人材も必要である上で、ビジネス(新しいことに挑戦)をする人材も今以上に必要であることを強調している。マネジメントの問題現象は覚えがある。それらの問題への対策は一度しっかり考えないといけない。

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2012年02月19日

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経営者や管理者は意思を示すよりも、意見を言っているほうが楽である意思は個人の考えを示すものなので、失敗した時は責任を追求される。一方、意見は個人の責任を追求されない。人は、客観的、理論的な意見を言うために、マネッッジメントに関する知識を深めようとする。
「意見はあっても意思はなし」→ 消去法の判断になる。何をしたいかでなく、どうしたら一番リスクが小さいかを選ぶ。
「あるべき論」や「一般論」を言うばかりで意思を示さない。
自分は「マネッジメントを志向するのか、ビジネスを志向するのか」を考えること重要。
今や多くの経営者や管理者が審判になってしまっている。監督であるべき。結果を出すために、人事面での不公平も認められるべき。
今の日本企業に求められているのは、マネッジメントの強化ではなく、リスクを伴うビジネスに挑戦していくこと。
たしかに、成熟した日本企業は、マネッジメントさえしっかりやれば、事業はうまくいくと考えているが、だれもが、新しいビジネスはやりたがらない。

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2011年06月04日

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ネタバレ

  おおざっぱに言えば「マネンジメントばっかりしてても儲からんよ。リスクを恐れずもっとビジネスしようよ」という本でした。
  僕が属する組織に置き換えると「行事ばっかりして教えを説かんと会員さんは救えんよ」に近いかなと思いました。2年ほど前からはじまった教団改革はこの筆者の論理に近い方向性なのかなと思ったりしました。

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2011年04月14日

Posted by ブクログ

本書を読む上でまず、本書で述べられている「マネジメント」という言葉の定義に注意しなければならなりません。冒頭19頁に述べられていますが、一般的な意味よりやや狭く、「小手先の管理手法」という意味のように思われます。

「もしドラ」以降、マネジメント本は書店の一角を占めるブームになっています。本書では、それらのブームに警鐘を鳴らすことから始まり、経営者・管理部門が持つべき心がまえ、人事制度・労働政策・業績回復シナリオの提言まで、幅広く著者のコンサルタントとしての意見が論じられています。

試読するなら以下の頁
1~4章の章末まとめ
30頁・・・「真似ジメント」の弊害
88頁・・・行き過ぎたマネジメントによるビジネスの崩壊
119頁・・・経営者・管理者は「監督」に徹せよ

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2011年01月23日

Posted by ブクログ

「もしドラ」ばかり読んで、まねしてもうまくいかなく、マネジメントよりビジネスが大事という本。うちの会社じゃないかという例も出てくる。たしかに、自分もマネジメント志向の本も読んだりするが、違和感があるのは確か。でも、巻末にマネジメント本の名著が一覧されており、マネジメントを批判するなら、これを全部読んでからか・・・

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2011年01月11日

Posted by ブクログ

マネジメントがビジネスをダメにするというのは確かに一理あるが、だからといって経験と勘と度胸を重視と言われてもピンとは来ない感じ。
そもそもマネジメントが流行っているのは経験と勘と度胸では上手くいかなくなったからなのではなかったのかとも思える。
ビジネスに成功の絶対的なノウハウはないという事なんだろうけど。
20110102

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2011年01月02日

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