【感想・ネタバレ】いちばん大切な食べものの話 ――どこで誰がどうやって作ってるか知ってる?のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年12月22日

優しい絵の表紙ですが、とても濃い内容の本です。
私も食について全力で考えて行動したいです。
日本人は自分さえよければ良いと考え買い物をする人が多いように思います。
まずは買い物は投票!この買い物で社会は変わるんだという意識でいたいです。こう思う人が増えたら日本の食事情は良くなるはずです。

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Posted by ブクログ 2023年08月17日

日本の食料自給率が低いこと、今後どう向き合うべきかが、インタビュー形式で書かれているからとても読みやすい。中学生向け?

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Posted by ブクログ 2023年05月28日

またしてもちくまQブックスを読む。
先ほどレビューしたジュニスタと、競合するレーベル。

発酵学の大家、小泉武夫(どうしても音楽学者の文夫さんと混乱してしまう)先生に、食品ロス問題に取り組むジャーナリストの井出留美さんがインタビューする形式の本。

日本の食料自給率の現状、農業政策の問題点など、最初...続きを読むからつらい現実が突き付けられる。
そこへ小泉さんが、各地の農業リーダーの取り組みを紹介していく。

例えば熊本の中嶋農法。
輸入肥料に頼るのではなく、堆肥づくりを重視する。
びっくりするのは、いい土で育った野菜の自然治癒力。
少しくらい青虫に食べられても、まったく問題ないという。
にわかには信じがたいが…。
今、ウクライナの戦争で肥料が高騰していることを考えると、こういう方向に進むべきではなかったか、と思えてくる。

それから、ドゴールの農業政策については、本書で初めて知った。
まず各県を独立させる。
そして県内での各食材の消費量を調査して、県内農家に必要な量を作らせるよう指示したという。
食料の安全保障を考えたようだが、ここだけ聞くと社会主義国の政策のように見える。
その結果、先進国でありながら、食料自給率が100パーセントを超える農業国になった。
食糧問題だけでなく、出生率とか、日本と比べると、いろいろな面で対照的な国だなあ、と改めて思う。

政治の問題だけでなく、消費者の姿勢にも問題があるという。
本物の食料を作るには、それなりのコストがかかる。
消費者は生産者を支えるつもりで、質の良い食べ物を作っている農家、食品メーカーを支えないといけないというのだ。

理屈の上では、たしかにその通りだと思う。
だが、ちょっと違うことも考えてしまったりする。
大量生産の食品を「ダメな食品」とも言いたくない。
生産者の労力に見合うフェアな価格である必要はわかる。
が、買えない人が出てきたとすればどうだろうか?
では、安い食品から高い食品までいろいろ選択肢がある、「食の多様性」がある状態であればよいのか?
よい食べ物を、全ての人に、というのは、やはり難しいのだろうか…。

いずれにせよ、身近な問題でもある食料のことを、改めて考えさせられるよい本だと思う。

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