【感想・ネタバレ】妖怪アパートの幽雅な日常10のレビュー

あらすじ

妖怪アパートとともにあった夕士(ゆうし)の高校生活も、残すところ数ヵ月。あとは志望校に合格しさえすれば――。ところが、長谷(はせ)の祖父が死に、姉貴まで奇妙な病にかかったことを不審に思った夕士は、密かにフールを呼び出す。これは一体、何の予兆なのか。ヒトと妖怪が繰り広げる愉快で幽雅な物語、ここに堂々完結!(講談社文庫)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
妖怪アパートとともにあった夕士(ゆうし)の高校生活も、残すところ数ヵ月。あとは志望校に合格しさえすれば――。ところが、長谷(はせ)の祖父が死に、姉貴まで奇妙な病にかかったことを不審に思った夕士は、密かにフールを呼び出す。これは一体、何の予兆なのか。ヒトと妖怪が繰り広げる愉快で幽雅な物語、ここに堂々完結!

【感想】

0
2017年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この10巻に至る2~3巻は停滞気味かな~と思っていたが、10巻になり、一気に物語が加速した。夕士の英雄的行動、でもそれをたたえるのではなく、英雄的行動の対象となった長谷や周りの人々の苦悩にフォーカスを当てているのが新鮮で受け入れやすかった。そうだよなぁー、助けられた方が苦しい、ってこと、あるよなぁー、と。

そして、このシリーズを貫いてきた「人生は長く、世界は果てしなく広い。力を抜いていこう」のテーマは根底にありつつ、「運命はいつだって、ある日突然だ。俺はそれを受け入れよう」で締めくくり、多少ご都合主義的と思える(笑)登場人物たちのその後が描かれて、大団円。フールも戻ってきて...クリとシロも成仏し、生まれ変わり...何度も目頭が熱くなるような展開がちりばめられている。

解説の人が書いていた「夕士のように生きたかったんだ!」という感想に激しく肯定。本当にね。「自分の心を開き」「突然の運命を受け入れ」「前に進めば」夕士のような世界が広がるんだな、と信じられる読後感だった。

番外編のラスベガス編を読むのも楽しみ♪

0
2016年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ最終作

<あらすじ>
正月三が日を妖怪アパートで過ごす夕士といつもの面々。
そこには夕士の親友・長谷もいた。

そこで長谷は祖父の訃報を聞く。
祖父は独り立ちして成功した長谷の父親と仲が悪かったらしい。

その4日後、長谷の姉・汀が腹痛で倒れた。
医者に診てもらうとお腹には妊娠したような腫瘍が見つかる。
夕士はフールを呼び出し調べると悪いものが憑いてることが判り、
龍さんに相談して霊視してもらうと、その腫瘍は
祖父の怨念だと判明する。

汀を医学では助けることができないと。
そこで夕士は姉にダイブして夕士を介して
祖父と対話して除霊することで汀を救うことを決意する。
長谷も了解する。

そして、夕士と長谷は汀にダイブし、祖父と対面する。
祖父は自分より成功した長谷の父に嫉妬して、
汀の体から生まれ変わろうとしていたらしい。
説教する長谷。それに対し怒る祖父。
祖父の怒りは頂点に達し、長谷を攻撃し長谷は瀕死に。
長谷を救うため夕士は身代わりに。
夕士は意識を失った。。。。

夕士が目を覚ますと、そこは病院だった。
なんと半年も眠っていたとのこと。
長谷も汀も助かったそうで。
夕士も死ぬ寸前だったが身代わりになって助けたのは
フールだったと。
すべての魔力を使い果たしたフールは封印された。
年月が経てば力が戻りまた復活するとのこと。
夕士は無事退院し一人だけ遅い卒業式を迎え、
夕士は古本屋さんと世界旅行の旅に出た。

そして10年後
世界旅行から帰ってきた夕士は母校で講演会を開いた。
旅行中に書いたブログが小説になり、大ヒットして、
夕士は売れっ子の小説家になっていた。
長谷は自分で会社を立ち上げ成功。
担任だった千晶は交通事故で片腕を失くし歌手に転向し
世界中のファンを魅了している。
久々の妖怪アパートに帰ると、輪廻転生してクリとシロが。

みんなしあわせになってハッピーエンド。

0
2014年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めは早く自立して大人になることが目標だった主人公の夕士くんがアパートで出会った幽霊、妖怪、その他のもの達や学校、アルバイト、そして親友の長谷くん、様々な人との出会い、交流を通して、世界の広さを知り、自分の人生を切り開いてゆく姿が凛々しい作品でした。最終巻にして人生の方向転換を余儀なく迫られる夕士くんでしたが、悩んで、考えて、ときには相談して、熟慮の末に誰かがヒントをくれたりして、そうやって人生は思いもよらぬ展開をむかえたりするのだな、と思いました。周囲のペースに流されることなく、自分のペースで人生を楽しみたい、強くそう思いました。
シリーズ全体の印象としては教科書のような作品だと感じました。なぜなら、主人公の夕士くんを中心にそれぞれのキャラクターの思考過程がしっかり描かれ、世の中の捉え方が明確に提示されているからです。よって、なんだか説教臭いな、と感じる読者もいるかもしれません。しかし、語り口が若者言葉で内面のセルフツッコミなど、ある程度重みのあるテーマも軽く読める形になっています。また、現代の子どもや大人に対してかなり鋭い指摘も多々あります。ただし、昔の子ども、大人を賛美しているわけではありません。昔と比べ年代問わず、不安定な人間が増えている一方で古から変わらない精神力を持つ妖怪たちの相反する構図が現代の読者に強く訴えかけるメッセージがあると思います。最後に、この作品には妖怪や幽霊、魔導書といったオカルト、心霊的要素が多々登場しますが、あくまでも話の中心は進路、友情、学校生活、といったYA世代の子どもたちの等身大の姿です。彼らの悩みに寄り添う数少ない現代社会の大人、そして妖怪アパートの住人。この作品を通して少しでも子どもたちが活き活きと、そして子どもを見守る大人の姿勢がより良い方向へと進歩するのではないか、と期待せずにはいられません。

0
2022年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校を卒業したら、公務員にでもなって堅実な社会人になるのが夢だった(というか、亡くなった両親に対する親孝行だと思っていた)夕士が、人生をもっと楽しんでもいいのではないか、自分の可能性を小さくすることはないのではないかと思い、大学進学を決め、高校最後のお正月。
親友長谷と一緒に妖怪アパートでにぎやかかつ厳かにお正月を迎えたとき、長谷のお祖父さんがなくなり、お姉さんが奇病倒れる。

お姉さんの病に不審なものを感じた夕士は、フールに調べさせる。
すると、お姉さんはお祖父さんの強い念に取りつかれていることがわかる。
霊と違って念は簡単に祓うことができない。
親友長谷のため、長谷の家族のため、夕士は全力で長谷を守る。
ところが…

最終巻なので、後日談がつきます。
大人の私はなくてもかまわないと思うけれど、1巻から読み続けた子どもには必要な最終章。
悩んだり、行き詰ったことはたくさんあっても、その時その時に最善を尽せば、きっと未来は開けてくる。
読んだ子どもたちは、自分の未来にも明るく立ち向かっていけるのではないでしょうか。
ラノベですが、いい作品でした。

0
2021年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2016/10/16
そうか、そうなったか。
幸せそうで何よりです。
私的にラスボス感があった青木先生には触れずに終わったな。
善意の押し付けに罰を与えることも善意の押し付けと言えなくもないからそこを避けてそのままにしといたのかな。
本人に一切の迷いもないのか知りたかった。
正義と信じて過ちを突っ走る人が一番怖いのは言わずもがなやけど、自分の正義を信じて生きていくのは大事なことで、そこら辺どうすれば正しいの?自問自答?
結局はバランスなのか?とやっぱり思った。

0
2016年10月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2018/4 4冊目(通算56冊目)。完結編。長谷君を助けるために夕士が〇〇することになるとは。これだけ物の怪と関わりがあるのに、普通の将来は考えにくかったので、この展開にはある意味納得。10冊シリーズを読んで、「ああ、終わってしまったな」というのが正直な感想。るり子さんの賄いも毎回毎回お腹を刺激する意味で楽しみだった。アニメも機会があれば鑑賞してみたいと思う。感想はこんなところです。

0
2018年04月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白い設定は掘り下げず、メインの事件これなの?
が最終巻まで顕著でした

青木との全面対決はなく
バチカンもさらーっとおわり

腐女子たちがなりを潜めていてくれたので読みやすかったです

0
2017年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

遂に完結!

夕士と長谷の絆、夕士の決意とフールの決意、クリとシロ…
とてもよい最終巻だったと思います。

アパートに来て、さまざまな人、妖怪に出会い、修行をし、いろんなことを吸収し、前を向いて歩き続け、どんどん成長していった夕士。
ほんとにすごいやつだなぁ!

しんどいなぁとか、心が折れそうだと思った時、夕士や妖アパに出てくる面々に元気をもらいに、本を開こうと思います。

0
2015年03月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千晶との遣り取りの場面がないとこうも安心して読めるのは何故なんだろう(爆)。

概ね大団円で終わった感じ、かな。
相変わらず素敵な言葉があちこちに転がってる。
今回は長谷との友情に焦点が行ってた(故にBL臭が薄い/爆)ので
変に勘ぐることなく素直に言葉が入ってきた。
カテゴリ的には児童文学らしいけど
児童よりはもう少し歳いった後に読んだ方が
大人たちの言葉ひとつひとつが滲みて来るんじゃなかろうか。

ちょっときついことを言わせてもらうと
『10代の頃は時間がたっぷりあるんだよ
だからいろんな体験をして大いに迷っていいんだよ』
というのは共感できるのだが
10年後の夕士を見てると
いろいろ体験してこれだ!って決意したというよりも
古本屋や龍さんや周りの大人たちに手を引いてもらって
流されるままに小説家になった
という風にしか見えなくて、そこが残念な気がした。
体験を糧にして自分の意思で決めることと
流れを抵抗もなく受け入れるということは
結果は同じだとしても大きな差があると思うんだけど。個人的には。
あとは千晶の割の喰い方には納得いかねぇ(爆)。
足が折れてちょっと引きずるけど元気ですくらいでいいのでは?

10年の空白を語る量があれだけじゃ足らんぞ(笑)。
そう考えるとラスベガス外伝読みたいけど
『妻はくノ一蛇の巻』みたいになっちゃったら…と思うと萎える(爆)。

0
2014年07月05日

「小説」ランキング