あらすじ
遠回りでもいいから、大学に行きたい――就職組から進学組へ鞍替えした高校三年の夕士は、夏期講習に泣く日々。長い休みの最後、ひょんなことから千晶先生らとアンティーク・ジュエリー展に行くと、会場で思わぬ事件に巻き込まれた。絶体絶命のピンチが訪れたとき、夕士は「あの力」を使うことができるのか!?(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
遠回りでもいいから、大学に行きたい――就職組から進学組へ鞍替えした高校三年の夕士は、夏期講習に泣く日々。長い休みの最後、ひょんなことから千晶先生らとアンティーク・ジュエリー展に行くと、会場で思わぬ事件に巻き込まれた。絶体絶命のピンチが訪れたとき、夕士は「あの力」を使うことができるのか!?
【感想】
Posted by ブクログ
<あらすじ>
主人公・夕士は妖怪アパートでの生活で大学進学を決意する
そして高校3年生の夏休みの最後
担任の千晶先生と女子クラスメイト数名で
親友・長谷から貰ったタダ券でジュエリー展に行く
すると、そこで強盗に出くわす!
銃で脅されビビる女子クラスメイト達
でも夕士と千晶の活躍で何とか女子のみは逃がすことに成功
犯人達と対峙する劣勢の夕士と、ナイフで負傷した千晶
夕士は魔道書『プチ』の力を使い犯人達をやっつけ
無事助かる
そして夕士は千晶に能力のことを打ち明け、素晴らしい言葉をもらう。
<感想>
次回は秋の文化祭
巻末に、コミック版『地獄堂・・・』作者・みもり氏のマンガ解説
Posted by ブクログ
両親亡きあと、早く自立して早く大人になることだけが目標だった夕士が、もう少し子どもでいて、もう少し心を豊かにするものに関わりたいと思うようになった。
そう思うようになったことが、既に夕士の成長の証だろう。
自分しか見えてなかった夕士が、世の中が見えるようになった時に、人として豊かになりたいと思うようになった背景には、もちろん妖怪アパートの皆さんのおかげがあるのだけど。
でも、やっぱりそれは、夕士が自ら舵を切った結果なのだ。
いくら周りがアドバイスしても、夕士に聞く耳がなければ変わることはできないのだから。
それが如実にわかる今作のできごとだった。
”「自分の悲運や不幸を嘆くばっかりの者のところへは、幸福なんて絶対にやってこない。それはなぜか?本人が”不幸のフィルター”でまわりを見ているからサ」(中略)「こういう人たちにとってはね、苦しくてみじめで哀しいままでいるってことが、案外楽なのヨ」”
正論で、優しい言葉と態度で、生徒たちを子ども扱いしてかばう青木先生は、悪気なく生徒の成長の芽を摘んでしまう。
「かわいそうに。でも、あなたはそのままでいいのよ」
残り2巻で青木先生は変われるのだろうか。
悪気のない大人の言動を根本から変えるのは相当に難しいから、彼女はそのままなのかなあ。
あと、順調に子供らしさを身につけつつあるクリは無事成仏できるのだろうか。
まり子さんは自ら成仏しない道を選んだようだけど、何分クリはまだ赤ちゃんのようなものだから、成仏させてあげてほしいなあ。
Posted by ブクログ
2016/9/8
なんか興奮して寝れなくなった。
青木一派が虫唾が走るほど嫌い。
千晶先生にいろいろばれたのはよかった。
ベタベタするのに慣れてないから違和感はあるけど千晶が夕士を受け入れたところはやっぱり泣けた。
Posted by ブクログ
いつまでも苦しんでいる自分、かわいそうな自分を甘やかしてちゃいけないね。
そんなの、誰にだってひとつやふたつはある。
自らディープな闇の底へ沈んでいかなくっても
いいじゃないか。
もっと前向きに、さっぱりとする方がいい。
いつだって、光の射す方へ歩いていきたいものだよね。
何だか教科書みたいな本なのです。
主人公の周りのみんなが、それぞれ人生の教訓を
教えてくれる。
もちろんゆうしくんの健気に頑張る姿にも
こころを動かされるね。
Posted by ブクログ
香月日輪って死んじゃってたんだねえ。知らなかった。
最後のほっぺちゅーがうらやましすぎて死にそうです!!!私がちゅーされたい。
というのは置いておいて。巻数を重ねれば重ねるほどやっぱり違和感はあるのです。
前の巻の感想に「男くさい男と腐女子ときれい系しか出てこない」と書いていた人がいてなるほどと思った。
勇士が女どもと言うのにとても違和感があって、それは全て女としてはかくあるべき、男としてはかくあるべき、と押し付けられている感じがしたから何だろう。
あとGoogleで検索した時に「主人公 むかつく」が出てきてちょっと安心した。
でも好きだから全部読み直すんだけどね!!!!
Posted by ブクログ
2018/4 2冊目(通算54冊目)。今回は美術館に宝石展を見に行ったら、強盗に巻き込まれ、千晶先生の前で霊的な力を使ってピンチを救う話の流れ。夕士が千晶先生に裏の自分の能力を明かしても、平然としていられるのはある意味ですごいなと思う。過去に夕士のような能力の持ち主を見てきているからなのか?。いい大人であることは間違えないが。残りあと2巻。どうなるのか引き続き読んでいきたいと思う。
Posted by ブクログ
児童書で「あんな事件」っていったらこの程度ですよね
全治二週間って大した怪我じゃないんだがな…
青木を徹底的にバッシングしたい方向性はわかるんだが、なんというか気味がわるい
校内禁煙については青木の主張が正しかったし
千晶を持ち上げるためだけの舞台装置なのがなんともな
そろそろ全面対決しないかな
Posted by ブクログ
1-8巻まで一気に読んでしまいました。
今回はとある事件に巻き込まれてしまうお話です。
それとは別として、妖怪アパートの面々との絡みが少なくなってきてしまっているのがちょっと物足りない。
長谷君含め。
青木先生とその一派の立ち位置はこのままなのかな?というのも今後の気になるところです。
とりあえず既刊分まで追い付いてしまったので、9巻の発売を待ちます。
Posted by ブクログ
大人気!妖怪アパートの幽雅な日常第8巻!
今回のメインの舞台はジュエリー店。
主人公・稲葉が進路を変更してから勉強に明け暮れていたある日、偶然学校の教師や女友達に出会い、仲良くジュエリー店へ行く事に。
しかしそこで強盗犯に捕まってしまい主人公たちはジュエリー店へ残る事になったが、彼らは決して諦めずに自力で脱出する事に成功する――。
運命、という言葉が作中に何度も出てきたが、私は運命というものは存在していると考えている。人生の道を歩んでいる時に必然的に何かと道が繋がるのだ。今回の話がまさにそうだ。『もし主人公がこの日に外に行かなかったら』から始まり、『もしこの道を通らなかったら』『もし特別券を持っていなかったら』など、偶然にしては重なり過ぎている。こうした事象が、私は必然的に起こり"運命"と呼ぶのではないかと思っている。
妖怪アパートにはいつも色んなことを教えてもらっている。自分が乗り越えたいと思わないと壁は乗り越えられない、無意識下に相手を見下すのは自分が逃げている証拠。確かにそうだと思った。
私は自分の人生を暗く重たいものにしたくない。当作の主人公のように、苦しくても辛くても、立ちはだかる壁を乗り越えて明るく輝く道をひたすら進みたい。
その願望を現実のものとするために、私は一日一日大切に、有意義に過ごそうと思った。
第9巻の文庫化も期待している。
Posted by ブクログ
今作は夕士の成長の振り幅がいちばん大きかったのではなかろうか。
『大学に行きたい』と思えるようになったことで余裕が出てきた感じがする。
このまま育ったら相当カッコいい大人になるんじゃないかな。
大ピンチのときに夕士が『プチ』を使うことを躊躇う描写が
『信頼している人に拒絶される恐怖感』を覚えたことを示していて
そこに夕士の成長具合がうまく表現されていると思う。
千晶と夕士もそうだけど、嫌いな人でも仲間だから助ける、という
姦し3人娘もだいぶ男前だった。
うるさすぎて辟易することもあるけど、実は彼女たちもたまにポロッと名言を吐く。
香川さんをみんなで担いで助けるシーンが特に男前。
青木先生の思考の明後日振りは今回もハンパない。
あそこまで来ると『優秀な教師』という枕詞が付いていることが疑問。
ある意味勧善懲悪の悪役に徹するのが
このシリーズでの彼女の役目なのかもしれないが、
ここまで来てあの気づかなさ振りは特筆に値すると思う。
事件が外出先で起きたからか、アパートの面々と長谷くんの影が薄かった。
その分、夕士と千晶との遣り取りがより密接になっているのだが
姦し娘たちの反応を含めた描写が明らかにBL方向に傾いていて
せっかく心にしみるステキな言葉や表現がたくさん出てくるのに
邪推してしまうというか斜めに見てしまう。
できればこのシリーズはそういう穿った読み方をしたくないので、ものすごく残念。
お前の目が腐ってるんだ、と言われればそれまでなのだが。
どっちにしても、あそこまで過剰な描写は不要だと思う。