【感想・ネタバレ】妖怪アパートの幽雅な日常1のレビュー

あらすじ

共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん――13歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居したのは人呼んで“妖怪アパート”! 次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の今までの常識と知識は砕け散る。

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料理が美味しそう!

学生の時に図書室で借りて読んでいました。
寮生活する予定だった主人公がとある事情から一時的に妖怪アパートに住むことになり、そこに住む住民達から大切なことを学んでいく話です。
食事シーンは思わずお腹が鳴るくらい描写が素晴らしい作品です。

#アツい #ほのぼの #感動する

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

青い鳥文庫にも入っているようなので児童文学なのでしょうが、大人が読んでも面白かったです。

中一の時に事故で両親を失った夕士は、親戚の家に引き取られたものの居場所はなく、寮のある高校に進学し、早く社会に出たいと思っていた。
ところがせっかく合格した高校の寮は、入寮する前に火事で焼けてしまった。

ょんなことから格安アパートを紹介され、入居することになったが、そこは幽霊や妖怪がうろうろしている、”妖怪アパート”だった。

とはいえ、人に害を与えるようなものはおらず、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる霊、一日中どこかここかを掃除している霊、人に紛れて会社員をしている妖怪、幼い子供や犬の霊など。
その中で夕士は、コミュニケ―ションの大切さ、安心感などを知る。

今まで頑なに殻を作って寂しさから目を逸らしていた夕士が、妖怪たちの善意に慣れてきた時、事件が起こった。
子どもを虐待死させた母親の霊が、自分の人生を台無しにした恨みを晴らしに、また子どもの霊の元にやってきた。
親がいたいけな子どもを殺すほどに憎むこと。死んでもなお。
人としての形を失いながら、恨みだけは忘れない。
そんな母親の霊を見ながら、自分の両親を思い出す夕士。
普通の家族だったけど、全身全霊で自分を受け入れてくれた両親。
夕士は両親を喪って初めて泣いた。

”悲しいことは、悲しんでいいんだ。
 腹が立ったら、怒っていいんだ。
 それが、そうしたところでどうにもならなくても。
 そうすることによって、それは自分の世界の一部となって「生きる」んだ。その分だけ、確実に自分の世界は広がるんだ。”

寮が再建して一度はアパートを退去した夕士だったが、上っ面だけの付き合いではなく、なりたい自分になるために深く考えたり、話をしたりするために、もう一度アパートに戻るところで今作は終わり。

だけど、きっといつかクリのお母さんは成仏するんじゃないかと思う。
死んでも残ったのは恨みだけ?
何度も何度もクリに会いに出てくるのは、クリに会いたいからなんじゃないかな。
そうであってほしいと強く願う。

夕士は大丈夫。
妖怪アパートの人たちがいるし、親友の長谷もついている。
心配なのは、今のところクリの母親だ。

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2021年04月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

漫画化、アニメ化された人気作の第一巻。全10巻プラス外伝1巻だそうなので、導入編と言ったところか?主人公夕士が妖怪アパートに住むようになったきっかけが描かれている。
個性的な登場人物。淀みなくすすむストーリー。そして妖怪。メディアミックス向けの、卒無くよく出来た原作本だなぁと思いながら読んでたけど、それまで大して目立たなかった佐藤さんをあっちの世界を選ぶキッカケに、そして決め手となる最後の一押しに恵理子を選んだ点は秀逸。
「そんなの当たり前だよね。あんただって普通の人間だもん。楽しいとか幸せとか思うわよね。あたし、そんなこともわからなかった。」
理解しあえた事で、敢えてあちらの世界に行く事を決心する。今後の夕士くんの成長が楽しみな青春小説です。

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2024年02月04日

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