あらすじ
錺職人の夫を若くして亡くしたお佐和は仕事場を兼ねた広い家にポツンと一人取り残された。夫を追いかけたいと思うほど落ち込んでいたが、そこへ腹の大きな野良猫が迷い込む。福と名づけたその猫の面倒を見るうちに心癒やされ、お佐和は立ち直りを見せる。すぐに子猫が5匹生まれ、また、甥っ子の亮太や夫の兄弟子だった繁蔵もお佐和の家に立ち寄るようになり、お佐和の家はすっかり明るさを取り戻していく。そんなある日、繁蔵の長屋の大家から福に「ネズミ捕り」の依頼が舞い込む。江戸時代のペットショップ「福猫屋」が始まるきっかけだった……。
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Posted by ブクログ
時代小説だと思わなければ、楽しい。時代小説に、医療が乏しかった人が簡単に死んだ時代の感覚を想定したりとかしない。すごく、今っぽい江戸時代。こういうのもありなのだろう。
Posted by ブクログ
錺職人の夫が急逝し、子どももいないお佐和は生きる気力を失っていました。それを救ったのは一匹の野良猫。元々猫好きだったお佐和は家の前で野良犬に威嚇されている猫を助けました。お佐和はお腹が大きかったその猫を福と名付けて飼うことにしました。福が仔猫を生んでお佐和も猫たちの世話にてんやわんや。福がネズミ捕りが得意なことからお佐和は猫の新商売を思いつきますが ――。
猫好きとしてはこのタイトルに素通りできません(笑)
夫の弟子だったお佐和の甥の亮太がお佐和を心配するのは普通だと思いますが、夫の弟子達を引き取ってくれた政吉(夫が修行していた親方の息子)がそれを禁止するのは何故なのかよく分かりませんでした。
引き取られた仔猫たちが幸せになれるかどうかは飼い主次第で、それは今も昔も変わらないですね。切なくなりました。