【感想・ネタバレ】リッキー台風 【新装合本版】1のレビュー

あらすじ

ドーベルマン刑事の平松伸二が1980年に発表したプロレスバトル漫画。全米アマレスチャンピオンで「秒の殺し屋」の異名を持つ少年、リッキー大和が、転校先の戦国学園での紛争や、ライバルのナルシス・シュトラウスとの戦いを通して成長し、活躍していく。ジャイアント馬場やアントニオ猪木などが実名で登場する。

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sun

購入済み

平和な時代の平和な漫画

プロレスがまだ「真剣勝負」と信じられて熱く支持されていた時代の空気を色濃く反映しています。
この時期は、プロレスのリアリティとエンターテインメント性が絶妙に混在し、ジャイアント馬場やアントニオ猪木といった実在のプロレスラーが実名で登場するなど、ファンにとって夢のような作品でした。
物語は、全米アマレスチャンピオンで「秒の殺し屋」の異名を持つ少年、リッキー大和が主人公。彼は「鉄人」ルー・テーズの弟子として日本にやって来て、戦国学園での紛争やライバルのナルシス・シュトラウスとの戦いを通じて成長します。力道山をモデルにした「力王岩」の忘れ形見という設定や、ルー・テーズ、カール・ゴッチといった伝説的レスラーの登場は、当時のプロレスファンの心を掴みました。特に、取材に基づいたリアルなプロレス描写と、少年漫画らしい誇張されたアクションが融合し、熱血かつ平和な青春ストーリーを織りなしています。

この漫画が「平和」と感じられるのは、プロレスの「強さ」と「正義」がシンプルに描かれ、現代のような複雑なメタ視点やシニカルな要素が少ない点にあるかもしれません。リッキーのお調子者な性格や、指四の字固めなどの技のインパクトも、純粋にプロレスを楽しむ空気を伝えています。また、平松自身がプロレスファンで、全日本プロレスや新日本プロレスに取材に行き、リングに上がった経験を活かして描いたことで、作品には愛と情熱が詰まっています。

1980年代初頭は、プロレスの「リアルさ」を信じるファンも多かった一方で、すでにエンターテインメントとしての側面も広く認知され始めていました。それでも『リッキー台風』は、その両方の魅力をバランスよく取り入れ、プロレスのロマンと興奮を純粋に楽しめる「平和な」作品として輝いています。

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2025年07月02日

購入済み

30年以上昔の作品

30年以上昔の作品であるが、それにしても年代以上に絵柄もストーリー展開も昔っぽい。30年前の少年でも、これはちょっと稚すぎるな と感じてしまうのではないか?
かっちりとした典型的少年漫画風の絵柄と、いくら見世物であるプロレスでもこれはないだろうという荒唐無稽の展開のストーリー。

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2024年03月01日

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