【感想・ネタバレ】晴明の事件帖 消えた帝と京の闇のレビュー

あらすじ

新築した邸が火災に見舞われた藤原実資の前に現れたのは、京の都で最も優れた力を持つ陰陽師・安倍晴明。有職故実に秀でた実資は、晴明の言葉にできない魅力にひかれて行動を共にしながら、彼と遭遇した不可解な事件を日記に綴っていくことを決意する。そんな折、二人と帝に、最大の敵となる蘆屋道満の呪が迫ってくる……。期待の新シリーズ登場!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 藤原実資の新築した邸が火災に見舞われた時に、彼の前に現れたのは陰陽寮で名高い陰陽師の安倍晴明だった。

 実資の家である、藤原北家小野宮流は有職故実の守り人であり、「日記之家」と称する。その知識は公文書として機能している。

 そんな役目を持った実資は晴明の記録を残したいと欲するのだが。

 再び、日本というか、平安時代へ戻ってます。

 安倍晴明は夢枕獏さんの作品も、コミックや他の作品でもたくさん読ませていただいております。

 それぞれにいろいろな晴明がいて、彼の相棒なるのもまた作品によって違う。楽しいですね(^^)

 こちらは藤原実資ということで、つい最近まで読んでいた『源氏物語』の参考書でもおなじみの方ですね。(藤原一門ですしね)

 私は『平安の随筆がかり』シリーズが大好きなのですが、そのシリーズと今作ではずいぶんと印象が変わるなぁと思いながら読んでいました。

 あちらの作品が陽ならば、こちらは陰という感じです。

 この時代は私たちが思うようなきらびやかで雅な部分と血なまぐさい権力争いが同居していたような時代だと私は感じているので、こちらの晴明も大好きです。バディの実資も♪

 蘆屋道満との対決が主となる物語ですが、彼に一方的に敵役というわけではなく、情のある人物として描かれているのがとってもいいなぁと

 生霊や呪など、根本にあるのは人間の業であり欲であるわけで、それに対して淡々と対応していく晴明の姿がこれまでにない彼で、とても私は好きです。


 平安時代の雅な光と権力争いの闇が心に残る一冊でした。続きが気になります。あの方は本当に亡くなられたのかなぁ(-ω-;)ウーン

 うふふ、もうじき続きが出ますね(´艸`*)

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2022年04月12日

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