あらすじ
天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集その2。目が覚めたら、何者かに刺されて血まみれだった資産家の悲喜劇(「血液を探せ!」)、ハイジャックされた機内で安楽死の薬を買うべきか否か?(「落ちる飛行機の中で」)など、いずれも驚天動地の粒ぞろい6編。文庫版だけのボーナストラックとして、単行本に入っていなかった幻のショートショート「むかし夕日の公園で」を特別収録。
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Posted by ブクログ
前作よりは少しコメディ寄りの作品も掲載。ただ元の話がホラー調なところにコメディ要素が入り込むと悪い冗談と言うかタチが悪いと言うか(褒めてる)。
むしろ気持ち悪さは増したかもしれない。
Posted by ブクログ
血液を探せ!
朝起きたら血まみれ、そんな中輸血の血液を探すのだが、ツッコミどころ満載のコミカルな短編小説でした。面白かったです。
冷たい森の白い家
愛情を貰っていないと、人間は善悪が分からなくなり、冷酷無比になってしまう。
なぜこの人は思いやりがないのだろう、と疑問の余地もない。性悪説を感じた。
Closet
叙述トリックでした。
Whoは分かったがHow は分からなかった。
夜読んでいたが怖くなって読むのやめた。
神の言葉
言霊の力を使いこなす主人公の最悪で最高な結末
途中の世界・主人公が奇妙で、弟にも何か特別な力があるのではと思った
主人公が願い叶った最後の世界が、安堵できるものだとは思えない。毎回テープを聞いて後悔し涙を流す。彫刻で机に傷を付けるとそれを忘れて日常だと錯覚する。この過程の残酷さを、不可逆な彫刻で表すことに凄みを感じた。
落ちる飛行機の中で
血液を探せ!と同じく、シリアスなシーンがコミカルに書かれた脱力系のお話。
まともな人が全然いない。
ずっと次の展開が気になるっ!という状態で読み進めるので、読み終わった後少し寂しい感じがしました。
「一日のうちに二人も殺せないわ……」の真意や伏線が分からないので少しムズムズ(女の子に自分と同じ理不尽な不幸を味わせたくなかった?)
むかし夕日の公園で
すごく短いのにめちゃホラー
Posted by ブクログ
長いこと積読していてまったく気づいてなかったのですが、ハードカバー版を2冊に分けて文庫化してたのですね…!
てっきりZOOの続編だと思い込んだまま◯年積んで、やっと手に取って気づきました
恥ずかしいです
文庫版だけに収録されている短編が
この短さにも関わらず秀逸なので
これから読む方は文庫版が圧倒的におすすめです
Posted by ブクログ
「落ちる飛行機の中で」特別に良かった!ハイジャックされた飛行機内での女性とセールスマンの淡々とした取引も、おどおどとした嗜虐心くすぐられる犯人も、何もかもがツボ。とっても楽しく読めました。ラストのうやむや加減もたまらん。「血液を探せ!」シュール。ツグオがしてやったり。「冷たい森の白い家」なぜかデジャブ。怖い。「Closet」読み終わってやっとことの真相がわかった。「神のことば」怖い。ささやかながら弟のセリフとしぐさに萌える。「むかし夕日の公園で」なんか好きなのです。
Posted by ブクログ
面白い。
島本理生による解説にも、書かれていたが、本当に1人の人間が書いているのか疑ってしまうぐらい、それぞれの話の作風が違う。そのため、「次はどんな話かな」と最後まで楽しみながら読める。
『血液を探せ!』
ナンセンスコメディ×サスペンス
ボケ老人医師のボケ加減や主人公の痛覚が無い等のキャラ設定が結構吹っ切れていて、スタートからナンセンスギャグ小説を読む準備が出来るところが良かった。
『冷たい森の白い家』
ホラー×童話
淡々と書かれている文章は、最初から最後まで不穏な空気を纏った、紛れもない「ホラー」だが、読後感は不思議なことに、子どもの頃に読んだ「童話」を彷彿とさせる不思議な話。
『closet』
倒叙ミステリー×どんでん返し
最高。ラストの3行で「え!今まで読んでいたものは、そういうこと?」となる、どんでん返し特有の感覚が短編で味わえるのは素晴らしい。
『神の言葉』
純文学×スリラー
滔々と連なる自分語りは、一種の「恐怖」を想起させるが、「こういう人って実際、実はいそう」と思わせる。
『落ちる飛行機の中で』
復讐劇×ワンシチュエーション
ラストの展開以外、「落下中の飛行機の中」という舞台で繰り広げられるコントを観ているよう。
「独特な芸風の芸人さんが考えたネタ」と言われれば信じる、不思議な会話が楽しい。
『むかし夕日の公園で』
なんじゃこりゃ。
ジャンルで言えば、怪談的なホラーを感じ、満足度が高い。しかし、このお話の一番恐ろしいところは、「驚異の4ページ!」