あらすじ
イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家.生活に必要なものはすべて,こっそり人間から借りて暮らしていましたが,ある日,小人の少女がその家の男の子に見られてしまいます―.カーネギー賞を受賞した,イギリスファンタジーの傑作.「小人シリーズ」の第1作.
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Posted by ブクログ
2025/4/11-2025/4/16
アリエッティの原作。小さい時に読んだことがあるようなないような
ミニチュアの世界観が大好きなので、アリエッティの世界もとても楽しめた。表紙に書いてある絵と描写される部屋の様子が一致していたので、ちょくちょく表紙を見ながら楽しんで読んでいました
なくしたものは小人が持っていったんじゃないかっていうのはかなり夢があるし、私も子どもの頃はそう考えることもあったなぁ(もちろんアリエッティと、そしてこびとづかんのおかげ)
妖怪ウォッチとかも同じ原理で流行ったんじゃないかな。
映画も良かったけど、映像のある映画よりも詳細に床下の暮らしが書いてあって、想像が広がった。「よくそんな使い方思いつくなぁ」と感心しながら読んでた
基本的に映画と流れは同じように感じたけど(ラスト以外)、男の子の性格は結構違ったように感じる。映画の子は弱々しくて優しい感じの子(とは言っても映画を見たのも随分前のことなのであてにならないと思うけど)だった気がするんだけど、原作の方はアリエッティに対してちょっと強気な感じがした。かわいかったけど笑
ホミリーの性格は悪口言ったりアリエッティへの当たりが強かったり、はしゃいでると怒ったりと序盤は若干キツかったなぁ、とか児童文学に求めるのも間違ってるか( ̄▽ ̄;)部屋に新しいものを入れてはしゃいでいるところは可愛かった笑
ポッドはあまりキャラが立っていないような感じがしたけど、よくある夫が妻の尻に敷かれている系の家庭かな?と思ったら意外としっかりしてて、やっぱりこの家にはポッドがいないとダメだなぁとか思ったり。それでいて、人間とお喋りしてるっていうからおいおいおい、いいんかーーーーとツッコミ。(人間に見られちゃダメなはずなのに、「幻覚だと思ってるから大丈夫っしょ」ってわざわざ会いに行ってるっていうのがガバガバすぎる笑。その点映画の方が、「人間に会っちゃダメ!!」ってのが強く表現されていたように感じた)
アリエッティはその年頃の女の子って感じがした。外に出たい、外を知りたい、冒険したい、みたいな。割と共感出来たなぁ
アリエッティ達の存在がおばさんにバレたのは、確実に男の子が荷物を運び入れすぎたせいだと思うんだけど、それに対して一言も謝罪がないのはツッコミたくなった笑でもホミリーもホミリーで満更でもなかったもんなぁ、仕方ない。おかげで3人の新しい生活を知れるし、子どものアリエッティにとっては暗い床下にいるより健全だからアリかなと思う!(何様)
Posted by ブクログ
面白く読んだ。
ジブリの映画が頭にあって、なんとなく楽しい感じのお話かと思っていたけれど、床下の暮らしが窮屈そうで主人公が鬱屈した感じが、予想を裏切ってくれて良かった。家を出たくてしょうがないアリエッティが、家を追われることになる境遇においてなお、解放される喜びを口にするところが痛快に感じた。
Posted by ブクログ
ジブリ製作アニメ映画『借り暮らしのアリエッティ』の原作本……なのですが、こちらのほうが遥かに面白いと思いました。
全5冊組のシリーズで、アリエッティたち一家が棲みかにしていた古い屋敷を追い出されるようにして出ていくところまでが描かれています。
ハラハラドキドキさせるアリエッティの子供らしい無鉄砲さと、妙にみみっちい生活の描写がうまく絡み合いリアリティを感じさせます。
続きがとても楽しみです。
Posted by ブクログ
「つまりは、だれだっても、人間から、ほんとに、いいことをされたってためしがないってことさ。」
数十年ぶりの岩波少年文庫。ひらがなばかりで読むのに時間がかかった。映画ではアリエッティの家族と人間は相容れなかったが、この物語では家族ぐるみでと少年と仲良くなっている。人間から躊躇なく借りることを覚えて、あれもこれもと欲張ってしまうホミリーは、自然から色々なものを奪ってきた人間に通ずるところがある気もする。人間もそのうち他の「家」に引っ越さなきゃいけなくなっちゃうのかしら。映画よりも静かな流れなので、もう少し感受性の強い頃に読んでいればよかったと思った。