あらすじ
一冊丸ごとJOJOの本第3弾。荒木飛呂彦描下ろしカバー、ハワイ取材記録、続・荒木飛呂彦の漫画術収録。西尾維新×出水ぽすかによる『魔老紳士ビーティー』新作読切も。それに加えスピンオフ小説2編、特集・空条承太郎、その他企画盛り沢山の大ボリューム288ページ。 ※紙版の付録「JOJO magazine スペシャルステッカー2枚組」は、デジタル版にはつきません。
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Posted by ブクログ
JOJO magazine2023 WINTER。
小説「無限の王」完結。暗かったなぁ。幽波紋=スタンド=そばに立つもの、のネーミングの由来の一つという提示がラストでされるのだけど、孤独があるので辛いです。スタンドが見えない友人と真の友人関係を築けるのか、みたいな不安を抱えて生きてきたと告白したのは花京院だったか。花京院が感じてじわじわと侵食されてきた不安・孤独は、オクタビオが感じたものと同質だろうし、DIOが的確についてく精神の隙間なんだと思います。桐島加奈江を思い出しました、郷内さんの。あれも孤独から生まれ、孤独から目を逸らしてしまった先に生まれてしまった怪物でした。
暗く悲しい物語。それでも、人の思いは紡がれ後に続くものたちへの道標となってゆく。オクタビオたちのような結果として悪になってしまった精神を掬い上げて、後の世代へ伝えて行き彼らのような悲しみを減らすことも、JOJOでいうところの黄金の精神を持った人々の役割なのではないか、と思います。
「魔老紳士ビーティー」と「親の心子知らず」の2作品。どちらもJOJOというか荒木飛呂彦大好きすぎてたまらんぜ、の作品。特に「魔老紳士」はオマージュというにはわかりやすすぎる小ネタが満載でした。楽しいけど、小ネタに目がいきすぎて、謎解きに注目できないよ、あれでは。まあ、好きすぎてしまったのでしょうね。