あらすじ
――おまえと俺は、離れてはいけない。
閉ざされた世界で生きるミースは、
ある日、ヨナシュという冷たい目をした男に攫われる。
人違いでの誘拐だったが、悪意を知らないミースにとっては、未知と出会う冒険の旅となっていた。
一方ヨナシュは、人質の人懐こさを怪訝に思いつつも無下にはできず、逃亡の旅を続けてしまう。
特殊な環境で育ったふたりは、芽生えた想いの名を知らぬまま、
心を通わせ、次第に離れられなくなってゆく。
だが、その旅は許されるものではなく、国を揺るがす事態に発展し……?
女嫌いの略奪者×謎を秘めた無垢な娘、恋を知らぬふたりの不器用な愛の行方は……?
【目次】
序章
一章
二章
三章
四章
五章
六章
七章
八章
九章
十章
終章
あとがき
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心が抉られる作品
陳腐や稚拙な言葉ではレビューを書いたら失礼だと思える
作品で、低頭しながら書いてます。
名作です。重厚で深く、終始考えさせられる作品でした。
読後、人の愛の摂理・条理について自分の中の理性概念が見事
木端微塵になりました。
相当にダークでシリアスかつ、残虐、禁忌な内容・描写が多いので
耐性の無い方にはおすすめ出来ません。
あとがきにも書かれていましたが、相当ご苦労・苦心されて
この作品を書かれたとか。この作品と荷鴣さんに感謝‼
ちなみに私は荷鴣ワールドの「くそちび」が大好物です笑
Posted by ブクログ
純粋無垢なミースとどうしようもなく歪んで醜い世界の対比がまさに雨と晴れの狭間のようだった。
巧みな文章で綴られる美しい景色は、映像で見てみたいと思った。
間違いなく...
傑作です。(中古)
いつにも増して、作り込まれた人物像&世界観に、瞬時に飲み込まれてしまいました。
純真なミースを介してのみ、人間らしさを垣間見せる女王とヨナシュ。
ラスト、ミースを想う2人の、それぞれの愛に号泣でした。
それが純粋にミースを想ってか、エゴかどうかは置いておいて。
これがTLとして扱われているのが、実に勿体ないです。
本作は挿絵も秀逸です。
世界観にピッタリ。
TLの挿絵は、エロに重きを置くせいか、作者さんの描写とは似ても似つかぬものが多々あります。
が、こちらは再現率⁈が素晴らしいです。
荷鴣さんの作品で、挿絵を脳内変換⁈せずに済んだのは、本作と「純愛の業火」かな。
中でも、このyocoさんは、荷鴣さん専属になって欲しいくらい。
単に、好みの問題かな、すみません笑
匿名
星5つです
風習に縛られる女王と壮絶な過去を背負う殺し屋が、独りの純粋無垢な姫を思う気持ちに心が震えました。国家間や王族の背負う因縁などの背景も描き込まれ、引き込まれました。特に大国の女王でありながらも母として愛する娘だけを守る為の覚悟と狂気、悲しみと苦しみそして揺るぎない強さが何とも言えず泣けました。(まあ…もし民や家臣の立場であったらたまったもんではありませんが…。)TLはあまり読まないのですが、yocoさんの絵が好きで読んでみました。この作品は読みごたえがあり感動しました。買って良かったです。
ずっと待っていました
作者様買いです。素敵なお話をありがとうございます。待っていました。本当にありがとうございます。
どなたかがレビューで仰っていましたが、本当に、これは良いソーニャ、でした。
挿絵は飾り枠付きでクラシカルな感じで素敵です。
絵師様、お話にピッタリで、うっとり眺めてしまいました。ありがとうございます。
これまでの作者様の作品では、もっと重苦しいと言うか、ドロドロしていると言うか、光明が見えないと言うか、そんな展開、、、と思います。比すれば、本作はあまりそのように感じなかったのですが、ヒロインのキャラのお陰でしょうか。私には程良い中和剤だったかもしれません。
プロローグの答え合わせのようなエピローグには、どっひゃー流石ソーニャ、人ってたぶん一重じゃない、複合ゆえに複雑で、だから葛藤もして、と久々にグルグル頭を巡らせました。
もっと底なし沼のようにズブズブしたストーリー展開でも全然オッケーとも思いましたので、私自身も大概です。
★−1は、脱字に対して。
恐らく正解は「リボン」だと思いますが、それが「ぼん」と脱字しかも平仮名。頭に沢山ハテナが湧き、すぐ理解し、ツボってしまいました爆笑。
物語の世界から強制退去させられた抗議の意味を込めて。
編集者様。頑張って下さいまし。何となくですが。ソーニャでは特に。いけません。です。
一気に読んでしまう
壮大で重苦しくて残酷で少し幸福。感情が揺さぶられ続けて読後の疲労感が凄まじいです。ヒロインが何も知らないお花畑キャラなので、ヒーローや周囲の人々が代わりにたくさん語ってくれます。
人の生死に関わる描写が、自分はバイオレンス作品を読んでるんだろうか?と疑いたくなったほどに残虐です。(褒めてます)