あらすじ
人々の怨みや邪念が集まり生じた邪悪な存在、闇神(くらがみ)は、巫女の生気を吸って“流れ神”を斬ることができるふた振りの刀、天恵と天佑を人界にもたらした。天恵は北条政子の弟時房の手にわたり、天佑は頼家に近い御家人高坂景秀が遠谷(おちだに)を襲って手に入れた。折しも幕府では、源頼朝が亡きあと二代将軍頼家と北条氏との確執が露わになっていた。遠谷から奪われた天佑を追って鎌倉にのぼった真人(まひと)は、天恵を振るう時房に出会い、その屋敷に滞在したことから、北条氏と将軍頼家との争いに巻き込まれていく……。人と精霊と神の関わりを描く時代ファンタジイ。
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Posted by ブクログ
人の思いから生まれる神様たちは使命のために自らを犠牲にしては戻っていくの繰り返し。
人とは違うことわりで存在しているとはいえ感情はあるというのでなんとも切ないです。
これからも闇神のようなものは生まれるとは思いますが、そのときに祈る気持ち、敬う気持ちが失われていないといいですね。
Posted by ブクログ
上巻が気になるところで終わったので、ドキドキしながら手に取る、けど。え?そこから?というような過去が語られていく。
颯の母の幼少期から、颯と真人の両親と闇に呑まれてく小糸。
時房と御神刀の出逢い。
鎌倉は頼朝か亡くなり、頼家の時代となるが、比企家と北条の対立が表面化して、頼家と政子の溝が深くなっていく。
そんな中、御所に物の怪が。
過去の因縁とか、凝や流れ神の真実、和魂と荒魂の秘密、盛り盛りでバタバタな展開についていくのがやっと。いくつかのエピソードは削れたのではとつい思う。
白いもやの中、佇む青い髪。金色に輝く金位の朧月。舞い散る桃の花。
話も絵も映像むきなのかも。
真人の真っ直ぐさに、颯の一途さ、最後はこの2人の想いに救われて、爽やかな読後。