あらすじ
灼熱の夏、彼女はなぜ幼な子二人をマンションに置き去り
にしたのか。
追い詰められた母親、死に行く子供たち。
無力な受難者の心の内は、フィクションでしか描けない。
圧巻の筆致で、虐げられる者の心理に分け入り、痛ましいネグレクト事件の深層を探る。
本当に罪深いのは、誰――。迫真の長編小説。
〈巻末対談〉春日武彦・山田詠美「子どもたちを救う道はどこに」収録
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Posted by ブクログ
たしかMOTHERと同じ事件を題材にしている一冊。
読んでいてかなり暗い気持ちになるから鬱々としてる人にはおすすめできない。
家庭内の暴力って各家庭で程度の差はあれありふれている。そうかと思えば生まれてこの方手をあげられたことがないという家も存在したりして、家族という小さな社会は多様性に満ちていると色んな小説に出会うたびに感じる。
小学生の頃、ベランダで何かのふしに親に一度も手をあげられたことがないと話すクラスメイトがいてそんな世界があるのかと衝撃を受けた。その一方で、学校外でたまたま会った時に頬に綺麗な赤い手形を残して涙目でゴミ出しをしているクラスメイト、親からタバコを押し付けられているクラスメイト、母親が家庭内暴力で骨折したと語るクラスメイト、性的虐待に苦しんでいたことを打ち明けた友人、みな各々の世界で闘っていた。
目の前にいる人間がどんな世界で生きてきたかなんて、はっきりと知ることはそうできない。だからこそ想像力を膨らまして接しないといけないとまた改めて思う次第だった。
傾聴力も才能だと思う。その才能を持っていない人は努力するしかない。