渡辺明のレビュー一覧
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購入済み
棋士の頭の中
文章自体が読みやすく、内容もとても充実していました。
渡辺三冠の人となり、棋士としての考えや心がけを知ることができました。
過去の対局で考えていたこと、勉強方法など、棋士の頭の中を覗けたようで買って良かったと思いました。 -
Posted by ブクログ
加藤一二三と渡辺明のインタビュー、対談。
どちらもデビューが中学生の天才棋士。
インタビューも個性がでていて面白い。
渡辺明は論理的に分析している。
加藤一二三は達観した哲学者のよう。
インタビューの言葉に垣間見れる、厳しい世界。
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一四歳でプロになるような人間は、初段、二段、三段と進んでいく間には一手を指すのに三分以上考えるようなことはまずない。プロになるだけの資質があるならそれができる。逆にいえば、子どもの頃から一手一手、長く考えているようでは、プロにはなれないということだ。
(加藤一二三)
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プロ棋士になれるような子は、将棋を覚えた直後からその片鱗を見せるものだ。その次の段階で問われるのが「本気で打ち込むことができるか」ということだ。
プロになったすべての棋士に共通しているのは、子どもの頃から「尋常ではないほど、のめり込める熱意を持っている」という点である。
(渡辺明)
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Posted by ブクログ
2014.11記。
今読むと、その後のAIの進展に唖然としますね・・・
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「ウォー・ゲーム」というアメリカ映画があった。東西冷戦の時代、ハッカーの高校生がひょんなことから米国防総省のホストコンピュータに侵入し、米軍は「ソ連が臨戦体制に入った」と大騒ぎになる。実際にはただの高校生の悪戯と判明するのだが、恐ろしいことに、コンピュータはこの過程で先制攻撃をしなければソ連ミサイルによって破壊される、ということを「学習」し、独自に再計算、発射準備を始める・・・といったストーリーだった。
この映画のクライマックスで、主人公の少年はホストコンピュータに「三目並べ(いわゆる○×ゲーム)」を教えミサイル発射を食い止めようとする。コンピュータは猛烈な勢いでシミュレーションを繰り返し、「勝者はない(必ず引き分ける)」ことを学習する・・・。
さて、本書は、最強将棋ソフトとして話題になった「ボナンザ」と、その対局相手となったプロ棋士とが交互に執筆する形をとったべらぼうに面白い本。
チェスの手数を全て数えると10の120乗個あるそうだ。宇宙に存在する原子の数が10の80乗個だというから如何に天文学的な数字かがわかる。そして将棋は10の220超乗個に達するという(まじか・・・)。このため、「ありえない手」を捨てる「枝刈り」の手法が大切になる。ここについて、従来のソフトが将棋の有段者を開発者として「人間の思考の再現」を目指したのに対し、ボナンザは「コンピュータの学習」にゆだねている。そしてその過程で、対戦相手の人間に「棋風」とか「癖」とか、ひいては「知性」を感じさせるようなキャラクターが作られていくのだ。
そういった舞台裏もさることながら、この本の最大の読みどころは「棋士」と「開発者」のプライドのぶつかりあいである。棋士は「コンピュータには大局観がない」という点にこだわる。実際、ボナンザは古くは江戸時代のものも含め、棋譜を10数万局学習しているらしいが、その程度の数では最初の十数手で未知の局面にぶつかってしまうらしい(10の220乗・・・)。一方で、本当にコンピュータの学習が進めば、そういった「プロの直感、大局観」に基づいて残された棋譜をデジタルに数値化することもいつかはできそうだ。
何よりも「負けたくねーんだよ」という本能に忠実な魅力溢れる棋士がこの世にいる限り、世紀の対局は人間同士が演じ続けるだろう。同時に、コンピュータで宇宙の深遠を覗きたい、という科学者の情熱がある限り、いつか必勝手は解き明かされるだろう。いずれにせよ感動的なことはこの上がない。
あー面白い本だった。 -
Posted by ブクログ
現在の将棋界で、羽生さんに並び立つ存在であり、やがては羽生さんに取って代わる可能性もある渡辺竜王による勝負論。
昔は盤外での駆け引きも将棋の一つという考え方がありましたが、渡辺さんはこれを全面否定し、将棋の実力が全てと言い切ります。実力をつけるために、全力で普段からの研究を怠らないこと。現代の将棋では特に、序盤の研究を怠れば、まったく勝負にならずに負けてしまうそうです。現実的な考え方が、ビジネスなど一般社会人にも参考になります。
渡辺さんは今、30代。既に次の世代が台頭してくる年齢になってきましたが、これからも羽生さんのように長くトップ棋士であり続けて頂きたい。これまでは天賦の才で勝ち続けてきた印象もなきにしもあらずで、これからが羽生さんのようになれるのかの正念場。応援しています。