清野由美のレビュー一覧

  • 新・都市論TOKYO

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    ヒルズに行く度感じるなんとなくぞっとする空気とか、
    おしゃれで洗練された都市だけどどこにいっても個性が無い感じとか、
    再開発後の都市への違和感は誰もがかんじる事なのだろうなー。
    ま、その違和感含めて結構好きだけども。
    そのへんについての色々な事情とかも少しわかったのでよかった。
    これを踏まえた上でその都市たちをまた歩いてみたいな。
    二人の対話がいちいち辛口で面白かったですw

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    2011年03月31日
  • 新・都市論TOKYO

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    ★日本の都市計画の限界。それは分かっているのだが‥★隈研吾流れで。現代の日本の都市開発は巨額の資金を必要とするためにリスク管理が最大のポイントとなり、収益性を高めるために容積率を上げ都市としては成立しない、と指摘する。これを「経済的に開くと空間的には閉じる」と表現。その稀な反対例が、朝倉家が自身の資金だけで30年もの長い月日をかけ、優れた坊ちゃん建築家である槇文彦に設計させた代官山だという。これは「経済的に閉じる(自己資金で完結する)と空間的には開く」とする。ただそれも、そのユートピアが皮肉にも呼び水となって代官山アドレスのような巨大開発も引き込み、やはり街を凡庸にしてしまうとのこと。金融とデ

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    2010年10月10日
  • 新・都市論TOKYO

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    [ 内容 ]
    景気回復の実感はいまだ薄い。
    にもかかわらず、東京では空前の大規模再開発が進行中だ。
    林立する高層ビル、変貌する街の風景。
    これは、本当に"東京の再生"につながるのだろうか?
    「都市は失敗の集積にほかならない。
    失敗を重ねた都市ほど偉大な都市だ」と語る建築家が、二一世紀TOKYOを象徴する、五つのスポットを巡った。
    汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田。
    そこに見えてきたのは、どんな「失敗」と「未来」の姿だったのか。

    [ 目次 ]
    都市開発の手法を概観する
    第1回 汐留―悲しい「白鳥の歌」が響き渡る二一世紀の大再開発
    第2回 丸の内―東京の超一等地に三菱

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    2014年10月26日
  • 新・都市論TOKYO

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    汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田、北京などの都市の特徴が相互比較により分かりやすく説明されています。建築家の視点と一般的な視点の違いも楽しめます。

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    2010年04月05日
  • 新・都市論TOKYO

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    汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田、それぞれの都市についての考察と批評が書かれている。私の気になる分野。
    バイト先のある汐留が、けちょんけちょんに言われてたのが、ちょっとショックだった。
    都市開発は、どの企業が行うかで変わる。JR沿線の都市がリアルで、私鉄がファンタジー。両方にまたがる都市の町田がおもしろい、という考え方は、専門家ならではで、おおーと思った。私の家から一番近い町田の魅力に、気付けてなかったな。

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    2009年10月04日
  • 新・都市論TOKYO

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    都市開発を建築家の視点で見ると、かように興味深い事実があるのですね。個々の建築意匠を見るのは好きでしたが、確かに新橋から電通へと歩くと様々な建築が並んでいます。ミッドタウンを訪れたときの印象は、緑、空間、曲線でした。丸の内OAZOは少し無機質な印象が残ります。建築を見て歩く以上にその背後にある事実を楽しむことができました。面白い本です。

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    2009年10月04日
  • 新・都市論TOKYO

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    汐留、六本木ヒルズ、ミッドタウン…。東京を中心に再開発という名のもとに高層ビルが乱開発されている昨今を、建築家の目線で見るとどう映るか、という本。
    対談形式なのでスラスラ読める。著者の考え方に同意するかどうかは別としても、街が好きな人にとっては普通に面白い本だと思う。ちなみに個人的には結構この本の主張と考えが近い、けど町田って・・・w

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    2014年02月19日
  • 新・都市論TOKYO

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    汐留・丸の内・六本木・代官山・町田の5都市を

    建築家の隈研吾が語る本。



    この本では、汐留・丸の内・六本木という

    にょきにょきとした21世紀の開発に対して、

    代官山の「ブランド化」したユートピア的開発イメージや、

    町田の「リアル」なのか「フィクション」なのか

    なんだかよくわからない開発イメージを対比させている。



    この本で学んだ視点は「リスクマネジメントと都市空間」



    汐留の「細切れ街区」や、丸の内の「あんこだけ超高層」は

    短期的なリスクは回避できそうだが、

    果たして都市のストックとなるのだろうか?



    六本木ヒルズはミッドタウンが出来た今、

    開発の個性で生き残る

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    2009年10月04日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    ネタバレ

    ゾーニングという制度を見直さないと、都市という抱擁的存在は再生できないと思う
    →日本のゾーニングの配慮は女子供には向いておらず、商店街に破れた制服の女子高生のポスターが貼ってあるパチンコ屋さんがあってこどもに見せたくないなあと思う。そういうゾーニングのされ方は都市的議論にあがらないのだろうか。何が規制してくれるのだ?景観だと思うけども。

    日本社会独特のプレッシャーの中で、女性たちが生き残るために、男性には知られないところでひそかに磨き上げてきたものです。
    →隈研吾と清野由美の恐らくお互いにわかっていてスルーし合うジェンダー観が非常に日本社会的でもはや面白いなーと思った。

    すぐ読める。軽い本

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    2023年11月24日
  • 観光亡国論

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    ネタバレ

     観光立国が観光客の急増で、京都の寺社は人がびっしり並び参拝もままならない。穴場もSNSで拡散されるや、たちどころに荒らされてしまう。観光公害、観光亡国にならないようにするのに必要なのは、適切なマネジメントとコントロール。アレックス・カー「観光亡国論」、2019.3発行。宿泊、オーバーキャパシティ、交通、マナー、文化などに言及されています。規制強化と規制緩和のバランス、入場予約制度と管理費(入場料)の徴収、車誘導から歩行方式に、看板公害の除去、旅行会社依存からの脱却など。

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    2023年03月18日
  • 観光亡国論

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    アレックス・カー氏の著書はもう何冊か読んでいるので、既視感がある記述も多いんだけど、何度読んでも納得できる指摘が多い。

    文字だらけ(禁止文言だらけ)の観光地や電線だらけの町並みは、見ていて気持ちがいいもんじゃない(東南アジアなみにカオスになるとあれはあれで面白い 笑)。

    〈商店街が観光地されることで、それまでの町とは関係のない業者や商品が入ってきて、その地域全体の文化や個性が消えてしまう〉ことはしばしば起こる。

    横浜の中華街が典型か。店の人が中華街の中に住まなくなったことも背景にあるようだ。同じ神奈川だと鎌倉の小町通りも。最近は駅の逆側の御成通りも観光地仕様になってきている。

    一時期、

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    2021年04月02日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    隈研吾は、家を私有することに対して、否定的な意見を述べる。
    しかし、その問題を解決する解を持っていない。
    コーポラブティブ住宅によって、みんなで作ろうとするが、
    結果私有であったために、それは失敗の要因だったとする。
    彼の頭の中には、サハラ砂漠の中での住居のように、
    簡単に建てられ、自然と境界線を置くことなく、私有しない
    原始共産制のようなユートピアが、あるのかも知れないが、
    現実的に 持ち家制度を 否定しても解決できない。
    夢の中での、住処を模索しながら、都市ではなく
    村ではない「ムラ」のイメージを掻き立てるが、
    そこでも私有制を否定することはできなかった。
    隈研吾は、自己矛盾に堕ちて、不満

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    2020年03月26日
  • 新・都市論TOKYO

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    約10年前の出版であり、現在の渋谷再開発等の最新情報は載っていないものの、都内で馴染みのあるエリアの再開発経緯や街並みの対比が成されている。私自身も体感した「汐留の建物の不統一感」「代官山の独特の雰囲気」「新宿副都心の無機質さや不便さ」等、筆者が実際に歩きながら、理由や背景をレポートする形式は興味深く読めた。

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    2019年09月14日
  • 人生の諸問題 五十路越え

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    共に都立小石川高校から早稲田大に進学。ひとりは、事の本質を寸鉄釘刺す毒っ気溢れるコラムを主戦場に相田みつをを「便所の神様」(まさに言い得て妙)と称し、時に物議を醸す社会風刺の名コラムニスト小田嶋隆、方や電通クリエィティブ部長の席を辞し、部下3名を引き連れ日本初のクリエィティブエージェンシーを立ち上げる。還暦過ぎても、今なお第一線で活躍するクリエィティブディレクター岡康道。

    このふたりが五十路から還暦越え街道へと向かう途上に忍び寄る病・仕事・家族…の「諸問題」に対し、どう立ち向かい、どう対処するかを存分に語り合うふたり。そこに進行役の清野女史が、慈愛にあふれた絶妙なツッコミを入れ、独特のグルー

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    2019年09月13日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    全体的にはすごく面白いんだけど、男性原理・女性原理みたいな話を持ち出すこと自体が、今やとても「おっさん臭い」し、とはいえそれについてすごく勉強しているというわけでもなさそうなので、中途半端で直感的な思いつきに過ぎないもののように感じる。

    加えて、斜めからものを言ったりするのはもうやめたとこの本で言っておきながら、小布施での試みには結構斜に構えているように見える。自覚的なのかどうなのか(自覚的なら、「あえて皮肉めいたことを言うと」とでも言って欲しかった)。

    隈研吾さんは基本的に好きだし、話も態度も面白いと思って注視しているが、こういうところはいただけないと思う。

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    2015年05月29日
  • 新・都市論TOKYO

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    ネタバレ

     成熟期の都市にはどんな都市計画がふさわしいのか。都市計画がいるのか否か。汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田の5つの街をとりあげ、それぞれの開発経緯と特徴をまとめる。それらの事例から都市開発手法を概観し、「逆向きの都市計画」「草の根のスローな都市計画」の時代であることを示唆する。

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    2013年07月24日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    20世紀は分断の世紀であった。高層ビルは、人間を土地を分断する装置であった。土地から遊離した人間は、その土地に住む人間同士の絆をつむぐことができず、無縁社会と呼ばれるような現状を作った。
    21世紀は融合の世紀である。もう一度、人間が土地と融合し、住民同士の絆を創出する必要がある。しかし、これは「三丁目の夕日」の時代に帰るということではない。
    21世紀にふさわしい、多様性を認めるコミュニティを本書では「ムラ」と表現する。
    下北沢、高円寺、秋葉原など、都内にもムラはある。そして小布施などのムラが地方にもある。
    東京の生きづらさ、働きづらさを解消するヒントがここにある。

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    2012年08月28日
  • 新・都市論TOKYO

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    東京という街が今後、どう発展し、変化していくべきかという問いからこの本を読んだ。著者は日本を代表する建築家、隈研吾氏。
    最も興味深かったのは、都市がテーマパーク化しているという件。日本には統一された様式の都市はない。そこで日本人が求めたのは、海外の街並み。ヨーロッパの街並みを見るために海外旅行をした。そして、もう一つがテーマパーク。統一感のあるディズニーランドでバーチャルな街並みを楽しんだ。
    しかし、いま再開発などで新しく作られる街並みは、このテーマパークの様式だという。
    本物の街に似せて作ったテーマパーク。逆にそれを真似て、本物の街を作るという矛盾。
    そもそも都市とはカオスである。統一されて

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    2012年08月25日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    下北沢、高円寺、秋葉原、小布施に着目して対談方式の文章である。
    ムラ論と言う面白い視点から各場所をみている。それぞれの場所の成り立ちを歴史を通して述べられているのは勉強になる。

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    2012年06月09日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    隈さんの新書の2冊目。

     今度は、ムラ論らしい。

     都市計画について、雑談していておもしろい言葉。

    (1)都市計画というのは一種の運動神経だと僕は思うんですよね。永遠に正しくあり続けられる都市計画というのはないわけで、ある時期に何をやったか、後でどう効くか、ということなんです。(p33)

    (2)先ほど、都市計画というのは「闘い」のことだ、って言いましたけど、利害が反する相手の立場がよくわかって闘ったときに初めて、豊かな結果を生むんだよね。(p63)

    (3)日本って、中心部はひどく空虚だということ。中心にいるエリートは馬鹿ばっかりだっていうこと。(笑)その虚ろな中心の周りにある場所の輝

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    2012年03月13日