矢口祐人のレビュー一覧

  • なぜ東大は男だらけなのか

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    目から鱗!と感じたものの、胸の内には悶々とした思いが降り積もる。

    アメリカ研究者でもある現・東大副学長が、「男だらけ」である東大の過去、現在をデータをもとに解説。また専門分野であるアメリカ研究から、アイビーリーグの大学との比較でその問題点を洗い出す。
    そして、東大が国内外から優秀な人材を得るためにこれからどう変わっていくべきか…を論じる。

    東大は日本を動かす人材を輩出している。
    しかし、それは非常に偏ったコミュニティ(首都圏の国立・私立の超有名男子中高一貫校)出身者にかなりのパーセンテージを占められている。
    学生だけでなく、教員も同じ階層がその多くを占めている。
    著者には、変化が激しく多様性が求められる今の世界で、固定的な思考集団では通用しなくなってきているという危機感があるようだ。

    日本が色々な点でジリ貧になりつつあるのは、やはり「多様性」に関するところが世界標準から大きく遅れてしまっているから、というのは確かにあるだろう。
    日本の最高学府である東大の問題もそこにある、と著者は述べている。
    高い壁に阻まれながらも、大学のジェンダー問題に向き合う著者の姿勢に感服。
    新しい学長に女性が選ばれたが、選出過程が不透明だと言われている。
    この本を読むと、女性学長が選ばれた意味が分かるような気がする…それほど東大は変革が必要とされているのだろう。

    我々の世代はイマイチピンと来ないかもしれないし、東大なんて関係ないわ〜、と思いがちだが、日本のトップを占めるのが、かの大学の卒業生達だと思うと、世界の中心で咲き誇る?ためにはジェンダー問題を含む多様性を無視できない状況なのだと痛感する。

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    2026年10月19日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    ネタバレ

    東大は男性が8割。男性が多いのは、東大入学者に中高一貫の男子校が多いから。その子の家庭は、父が働き、母が専業で家庭をサポートする。そんな家庭から官僚などになり制度が作られる。これではジェンダー格差が解消されないとのことだった。

    こんなにも男性ばかりになっているとは知らなかった。そして、その環境を生み出す中高一貫の男子校があるということも。社会的に、男性優位な歴史があるから、それが脈々と受け継がれているのだと思った。このような状況が本で書いていただいたからこそ、少しずつ変わってきていると思った。

    筆者の矢口祐人さんは、東大で研究をおこなう教授で、10年以上、東大に男子が多いことに違和感をもたなかった。それが当たり前だと思っていたから。しかし、海外からの学生を受け入れる役割を担い、自身がアメリカに留学していた経験があり、よい環境をつくろうと奔走する。

    そんな中で、受け入れた海外留学生女子がサークルに入れない事態が発生する。東大には、東大女性お断りのサークルがある。今では少なくなったが、本を出版前の2012年は大半だった。

    「もともと男性しかおらず、今でも圧倒的に男性の多い大学の伝統は男性中心のものにならざるを得ない。「東大の伝統」や「旧制一高の伝統」というのは立派な響きはするかもしれないが、結局は男の伝統」
    女性にも同じ事がいえるけれど、伝統は考え直す必要があるケースだと思う。

    東大にいる立場で、東大を非難するような本を出すことに何度も迷ったが、日本社会の大きな問題であり、日本の研究者として解決すべき問題として本を出版されている。その勇気に心から敬意を払いたい。東大だけではなく、社会として考えるべき問題だと思った。

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    2025年05月25日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    東大内部から、しかも男性教授からのフェアな視点の良書。この人は信頼できるなと、思える冷静さと公平さと聡明さを感じながら読んだ。

    日本全体の大学における女子学生比率は46%と決して低くはないのが、東大は20.1%。ほぼ半数を女性が占める海外の主要大学と比べて極端に低い。
    いまだに存在する「東大女子お断り」のサークル。東大男子の差別問題に対する鈍さを表している。

    1987年の東大総長森亘の卒業式での祝辞が紹介されているが、これがまた、すごい。

    「昔であれば末は博士が大臣かと言って押すな押すなと現れた花嫁候補も今日はない。明治の頃は国全体が若き医師に燃え、欧米並みに学問を尊敬した日本の社会も今や老いて金の亡者となり果てた結果、博士の価値は著しく下落した。また大臣になる確率も何万分の1とあって、気の利いたナウイお嬢さんは皆他に行ってしまう。東大出と聞いただけでイメージが合わないとして敬遠。かくして神様が東大的に割り当ててくださるのは、ほぼ東大と同様にダサイ女子大学の卒業生程度である」

    感動的なまでに、鈍い感性で笑ってしまう。賢いのだろうか?この方は?

    現在では大学生の57%を女性が占めているプリンストン大学が共学化にあたって、どのような手立てをしたかが詳しく述べられている。ライバル大学が共学化をしたことが直接の原因であるのだが、プリンストン大学の用意周到な女子学生の手立ては本気度を感じる。割り切ってやる時はやるこういう姿勢、日本は学ぶべきだろう。

    クオータ性を取り入れたら、という提案をしているのだが、それは女子に有利だからずるいという反論を想定して、筆者は
    「男性の入学者が半数程度であるのが当たり前であり、8割を占めているのが問題なのである。これを人工的に抑制するのはずるいのだろうか。自分は差別していないのになぜと言う男性もいるだろうが男性優位の構造の社会に来ていると言う事は、自らも差別の構造の一部になっているのだと言う意識も必要である」と述べている。

    なるほどなと思う。よくぞ言ってくれました。

    東大に入るのは、今や中高一貫校の特殊な学習が必要となっている。無理に無理を重ねて、受験に特化した特殊なスキルを習得しなくてはいけない。そんなムリを重ねることに「NO」と言うことができるのは、女性だと言えなくもないと思う。男性へのプレッシャーが、この結果を生んでいるとしたら、頑張るのは女子学生ではなくて、むしろ男子学生?
    「頑張らない」ということを頑張れ、と言ってるのだけど。

    そういう意味でも、すっきりとクオータ制を取り入れてみるのもいい考えだと思う。そうしたら、つまらないこと「頑張る」男の子が減って、日本が突出している中年男性の自殺率も減るのでは?
    絶対に彼らは既得権を手放さないと思うけどね笑

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    2024年05月14日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    大変興味深く読むことができた。その歴史はどこか沖縄に似ている。もちろん、違う歴史ではあるけれど。日本との関わりも深く、知らないことも多かった。歴史を学ぶ楽しさを久しぶりに味わった気がする。

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    2017年12月18日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    男社会、男の論理の中で少数派の女性は戦わなければならない。女性管理職登用と言われて、女性だから出世したと言われるが、これまでは、特に昭和、平成は、男性だから出世してきたのだ。あんたはどうなの?と言い返したい。男性の論理の中で戦わされてきたが、そもそも、その論理が偏っていたのでは?と、とても興味深く読んだ。

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    2025年09月27日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    日本人が向き合うべき男女格差をわかりやすく書いた本。多くの人が差別に気がついてもいないというこの恐ろしい現状を、データを提示し、課題の特定、解決策まで明示している。今後の社会変革も予測される一冊。

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    2024年08月17日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    最近、新聞でたまたま、大学工学部への女性学生のクオータ制入学の賛否両論の記事を読んだ。
    取り入れて30年経つ工業大学は、一定の成果があったとしているが、入学者が頭打ちになってもいるとのこと。

    さて、本書は東京大学のお話。
    年々女子学生の入学者は増えてきたものの、20%で伸びどまっているそうだ。
    著者は副学長で、女性学生の獲得を推進する立場の職にある人。
    現状を変えるべく、本書は男性を基準にしてできた大学が、長い間そのことを認めずにいたことを論じている。

    東大の話なんて、個人的には関係ないのだが。
    著者は最後には、日本の大学教育の問題としてこのことを捉え直す。
    女性だけを増やすのではなく、多様な学生を増やす。
    特に地方で、経済的に恵まれていない生徒が、諦めてしまわない社会を作ることの大切さを主張していた。
    そうなると、どういう施策が必要なのか・・・という話になってくるのだけれど、総論賛成である。

    結論が見えている本ではある。
    だが、さまざまなデータや事例、歴史的経緯を調べてあり、そういう情報がまとまったものとして、手に入りやすい新書で出ているのはありがたい。

    日本との比較で、アメリカのアイビーリーグの大学の共学化の経緯も知ることができた。
    日本より学生の多様性に関心が深いようなイメージがあるが、歴史的にはそう古いことではなかったとか。
    特にプリンストン大学のことを取り上げているが、この件ではむしろ保守的で、変化が遅れた大学であったとのことだ。
    受け入れ開始は東大より遅い1969年。
    ちょっとびっくり。
    その頃、日本の「女子大生亡国論」同様に、女性が入ると大学のレベルが落ちると言われたりしていたようだ。
    共学化も「このままでは生き残れない」という経営判断によるものだったということは、意外だった。

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    2024年08月08日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    東大に男性が多い、そのものは意外でも不平等さも感じたことはなかったけど、“限られた条件”の男性が多いことには驚いた。“一般社会”の人との感覚の違いはこういうところから来るんだろうなぁ。

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    2024年06月20日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    東大って8割が男性学生なんですってよ、奥さん!

    ほへーである
    ほへー知らんかった
    まぁ、男のが多いだろうとは思っていたがこれほどとは思っていなかったほへーである
    どうりでなー

    ご存知の通り世界経済フォーラムが発表している「ジェンダーギャップ指数(経済・教育・政治参加などの分野での世界各国の男女間の不均衡を示す指標)」は、我が日本は2023年は146カ国中125位(しかも前年より悪化)というとんでもない低レベル

    それものそのはず、日本を導くリーダーたちを生み出す最高学府がこの体たらく
    がっかり通り越してがっこりです(がっこりて初耳やわ〜)

    もう世界から取り残される日本が鮮明にイメージできます
    もう海岸で大泣きしながら旅立つ舟に這いつくばって手を伸ばす日の本くん(18歳)のイメージですよ

    いやもうどうすんの?って思うんよね
    わいは常日頃からこの少子化はもうどうにもならんと思っていて、ちょっとやそっとのことでは出生率が大幅に上昇することはないと感じているんです
    で、そんな中「日本」て国を維持するにはこれはもうアジアを中心とした世界の国々に助けてもらうしかないと思うんよね
    もうみなさんにお縋りするしかない
    だけどそのためには助けてあげたいと思わせるような魅力的な国でないとダメだと思うんよ
    そしてそのひとつはジェンダー平等であるってことだと思うんよね

    えー、あそこ未だに女性差別とかしてるから失くなっちゃってもいいんじゃね?とか耳の長い緑色の顔した国の人に言われちゃうよ?って思うんよな〜(いやそれ地球の国じゃない人)

    なので、東大の中にここまで真剣にジェンダー平等について考え、実行に移そうとしている人がいるのは心強いな〜と思いました
    そしてこういったことを大学の外に向けて発信するのも大切なことだと思いました
    特に東大は国立大学ですからね
    国立大学のあり方はやっぱり国民みんなで考えないとね

    応援したい

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    2024年05月27日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    東大のジェンダー不平等性について書かれた本だが、歴史的バックグラウンドの話が中心で、期待していたほど「未だに変われない理由」には言及がなかった。一方で4章の米プリンストン大との比較は興味深い。
    「文化が違うから」で許容できない、理系がマジョリティかつ1969年まで男子校だった保守的な大学をベンチマークにすることで、東大をはじめとする日本のトップ大が遅れていることがよく分かる。
    あとはソリューションが欲しい。

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    2024年05月25日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    ハワイを訪れる前に読んで良かった。歴史や文化を知ってるか知ってないかで楽しみ方の深さが絶対違うと思った。

    特に日系人の歩みやダニエル・K・イノウエ空港の由来が印象深い。

    今やリゾート地として名が高いけど、ただウェイウェイしに行くのは本当にもったいない。その地に暮らすハワイアンに敬意を表したい。

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    2024年04月16日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    ハワイの歴史と文化について、特に日本との関わり、
    移民した日系人の歴史、文化、暮らしぶりを中心に描く。
    内容は分かりやすく読みやすい。
    考えさせられる点もあり、入門書として適していると感じた。

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    2014年02月03日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    ピクチャーブライドの話は初耳だったので、現地で娘の結婚式の司式をした牧師に訪ねてみたら、よく知っていた.これもハワイの歴史なのだと感じた.実際に現地でワイキキの海岸を歩くと、平日にあのような人数の各国人がバカンスを楽しんでいることに驚いた.

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    2013年06月22日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    ハワイ―世界中の観光客を魅了する太平洋の美しい島島。
    十八世紀以来、欧米、そしてアジア諸国から多くの移民が来島し、定着・活動してきた。
    しかし、異人種、異文化との接触が、ネイティヴ・ハワイアンに苛酷な歴史を強いてきたことも忘れてはならない。
    本書は、日本との交流に光をあてながら、楽園イメージの奥に横たわる、もう一つの現実を浮かび上がらせ、ハワイ文化の力強い流れを描き出すものである。

    [ 目次 ]
    第1章 移民たちのハワイ(サトウキビとピクチャーブライド;移民到来;日本人移民の生活;戦後の日系アメリカ人)
    第2章 リメンバー・パール・ハーバー(パール・ハーバー攻撃の日;戒厳令下のハワイ社会;戦時下の日系人;戦争の言説)
    第3章 「憧れのハワイ航路」(日本からのハワイ観光;ハワイ観光団;バブルとハワイ観光;観光王国ハワイ)
    第4章 これからのハワイ(南の島のハメハメハ大王;ハワイ小史;あらたな「伝統」)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年04月03日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    私たちには「南の楽園」というイメージしかないハワイ。

    ハワイのサトウキビ産業が好調になり、人手不足の解消として日本からの移民を募ったのは明治のこと。
    そんな移民の苦労はもちろん、ネイティブ・ハワイアンの苦労の他、ハワイの産業の移り変わりを含め痛々しい歴史も知ることのできる本。

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    2009年10月04日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    東大のジェンダーギャップの歴史と、いまだ女子学生の比率が2割にとどまっていることに対する変革の方向性について。
    (ちなみに国立台湾大学41%、ソウル国立大学36.5%)
    女子学生亡国論のあたりはヒリヒリしながら読んだ。
    個人的に興味深かったのはプリンストン大学との比較のあたり。プリンストン大学が共学化したのは1969年と東大よりも23年遅いが2010年に女子学生比率は50%に達している。そして共学化の意思決定は経営判断からであるという。競合するアイビーリーグの各大学が同様の判断で共学化に踏み切るなか、乗り遅れては優秀な学生と教員を獲得できなくなりジリ貧間違いなし。安定した大学経営のために共学化が必要であった。また事前に共学化是非を判断するための利点と欠点、潜在的ニーズ、コスト、寮などの設備、必要なスタッフ、授業への影響、寄付金への影響などの調査報告書が作成されており、エリート白人男性のかたまりの岩盤反対層である同窓会の説得にも使われた。
    (東大の共学化はGHQの圧力によるもので、調査や検討の形跡がない。当初女性用トイレも整備されていなかった)
    こういう判断で方向性を獲得していくことができないならクォータ制やむなしなのかなあ。

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    2025年05月05日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    東大女子が少ない理由について、歴史的に書かれているが、タイトルの問いに対して真正面から書かれているという感じではない。なぜ東大女子が少ないのか知りたければ『なぜ地方女子は東大を目指さないのか』(光文社新書)の方がわかりやすい。

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    2025年01月24日
  • なぜ東大は男だらけなのか

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    ネタバレ

    ■どんな本か
    自らもマジョリティ(男性日本人)側に立つ東大教授が、東大における男女不均衡をその歴史紹介・米大学との比較等を通して、問題提起する本。

    ■内容
    ・東大の男女比は8:2
    ・そしてその比率は20年間ほとんど変わらない
    ※女性の大学進学率は5割を超えたというのに
    ・日本に高校は4856あるのに、トップ20校の合格者が4割以上を出している
    ・特に開成始めとした男子校10校で25%を占める
    ・教員の男女比は多少改善したものの16.7%
    ・サークルで東大女性が敬遠される理由は、女に求めてるものが華やかさやサポート、そして頭の悪さだから
    ・銅像にも女性はいない(いても現世とかけ離れてる)動物像も雄(苦笑)
    ・戦後、1946年には女性入学するも(1.9%)、準備できてないから女子トイレも十分にない有様
    ・女子学生亡国論なるものがあった
    ・東大闘争ではひたすらおにぎり握らされた学生も
    ・プリンストン大学は、経営判断としての危機感から共学化進んだ

    ■著者の主張
    問題を大学全体で共有して、解決に努力せよ。
    女性以外のマイノリティ含め、ブレイクスルーに貢献せよ。クォータ制導入せよ。

    ■印象に残った文章
    【クォータ制を導入することで、女性だから採られたと思われたくない人も少なくない。(中略)しかし忘れてはならないのは、これまで採用されてきた男性教員は多分に男性であるというメリットを享受してきたということだ。『自分が男性だから採られた』という意識を持つ男性教員はほとんどいないだろう。女性にはそう思わせて、男性は思わなくても良い構造、それこそが問題である。】

    ■感想
    東大の副学長さんだそうで、いわばトップ層の人がここまである種自虐的に(銅像の動物が雄しかいないとかネタでしょ)、紹介してるのは興味深い。実際、書き進めていいのか迷いもあったことがあとがきで明かされる。

    改めて、悔しい思いを重ねてきた多くの女性の苦難を思う。頑張って優秀な成績取って大学に入って、トイレがなくて男子トイレに駆け込むとかほんとありえない。自分が失敗しても、女性全体のせいにされがち、という傾向は今の時代にも大いにある。
    東大の男女不均衡問題は、社会と同じ縮図。東大卒は特に力を持つ・影響力を持つ人が多いだろう。こんな閉ざされた世界で育ったら、おかしな感覚のままな人がいるのも納得。

    中高一貫男子校がこれだけ多いのは知らなかった。(とはいえその事実は、5年でカリキュラム終えて高3を受験に当てられるやり方が今の受験に有用であるという裏付けでもある。)数日家を空けて、洗濯物をほっぽって出かける、そしてそれをよしとする母親像も容易に想像できる。結婚したらそのサポートが嫁に代わるだけだから、こういう育ち方をした人が育児しないんだろうなと邪推。

    ただ今の学生は男性でもリベラルか感覚の持ち主も多くいるだろう。その感覚が潰されないといい。

    男だけの単一社会で何が問題なのかはきっとマジョリティ側だとわからない。それこそ、日本トップの教育で気づきを作り出してほしい。
    女だらけの会議とか、留学生だけのサークルに参加、とか機会作らないと無理かもだけど。

    努力をして実力で入ったと自負してるだろう学生に、頑張ったことが報われると思えることは環境のおかげである、と入学式で言える上野千鶴子は最高だし、その人選ができる東大も変わってきてるとも感じた。

    男女差別が語られれる一方、自殺は常に男性が多い現代社会において男性ならではの生きづらさもあるかとは思うがそこには触れられていない。

    性別という括りで、選択肢が縛られたり、容姿をとやかく言われたり、不要なプレッシャーを感じることのない世の中にしていきたい。

    今は小さな娘が、将来性別に関係なく(頭がよくなるかは別にして!)どんな選択も取れるように願う。

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    2024年04月03日
  • ハワイの歴史と文化 悲劇と誇りのモザイクの中で

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    ●ハワイと日本との関係を中心にハワイ史を記述している。とりわけ日系人社会については詳しく書かれていると思う。

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    2018年10月25日
  • 奇妙なアメリカ―神と正義のミュージアム―

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    ●本書は、アメリカにある8つの博物館に焦点を当てて、アメリカの社会・文化・思想等について考察している。アメリカを知る上で博物館を取り上げる試みは新鮮で面白かった。
    ●とりわけ「第一章 進化論を「科学的に」否定する」は興味深かかった。

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    2018年10月23日