矢口祐人のレビュー一覧
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アメリカと言う国は,「差」が激しい。飛び級で大学や 大学院に進学する人もいれば、その逆もいる。人間は神が作ったもので進化論なんてとんでも学説だとして創造論を信じている人たち。マリファナを合法化している州。ピザをトマトが入っているからとして野菜扱いすると「詭弁」でお茶を濁した議員。まさに「極端のワンダーランド」、アメリカ。
そんなアメリカをミュージアムと言う一つの施設から見た姿を描いたのが今回の本。著者も述べているがアメリカとは何とかであるとひとくくりに出来ないとある。創造論に関するミュージアム、9・11メモリアル、原子力実験ミュージアム、日系アメリカ人ミュージアムなど8つのミュージアムを例に挙げてそこから見えてくるアメリカについて論じている。
シリコンバレーでITの先端企業があれば、ニューヨークで金融工学を駆使して突き進んだ結果リーマンショックを起こして世界経済に打撃をもたらしたウォール街だけがアメリカではない。50州もあればいろいろな姿が垣間見えてくる。そんな怪人50面相のアメリカを少しは理解できるかな。 -
Posted by ブクログ
多くの日本人にとって、ハワイは旅行の目的地としてしか見ないだろうが、単純な「楽園ハワイ」のイメージからは程遠い、ハワイがくぐり抜けてきた様々な歴史や、ハワイに住む人々、ハワイにやって来る人々について、主に歴史的な観点から述べたもの。具体的にはサトウキビのプランテーションで働く移民たち、真珠湾攻撃から始まる大戦の中でハワイに生きた日本人、ハワイブームでハワイに出かける日本人、ハワイ王国の成立と滅亡を中心としたハワイ小史について説明されている。
放送大学の面接授業で「ハワイの歴史と文化」という授業をとったので、その行き帰りで読んだ。今度、はからずも初めてハワイに行くことになりそうで、静岡まで授業を受けに行った。本は写真も多く紹介されており、読みやすい。巻末には著者独自のハワイの音楽紹介もある。参考文献や読書案内もすごくしっかり載っていて、ハワイアン・スタディーズの導入にもなるかもしれない。
個人的には「ハワイ王国」と言うと「悲劇の歴史」みたいな感じでしか捉えられず、カメハメハ大王も「最後の女王」もみんな悲劇の人、くらいにしかイメージしてなかった。実際にはカメハメハは案外好戦的な人で、悲劇的では全くないな、という部分が最も印象的だった。あとキリスト教に改宗している王も結構いるようだし。日系移民の話とか、第二次世界大戦中の日本人の様子など、具体的な人のエピソードが多く出てきて、よく分かる。
本の話ではないが、放送大学の講義で考えたことをここにメモしようと思う。「ポリネシア人の到来」、「西洋人の到来」、「ハワイ王国の成立と崩壊」以外で、19世紀までに起こったことで三大ニュースを挙げるなら、という話があった。おれは「カメハメハの死」、「キリスト教の伝来」、「土地私有制度」だと思う。カメハメハが死んだので、白檀貿易が盛んになり、それがきっかけで貴族が破綻していったから。宣教師が来て、キリスト教の価値観を押し付けると同時に、文字が伝来したから。これまで神の土地だったのに、私有を認め、ついに外国人まで私有できるようになったので、サトウキビのプランテーションが行われるようになったから。というのがそれぞれの理由。いずれにしても、ハワイが太平洋の真ん中にあるという地理的なユニークさによって、こんな歴史を歩むことになっているのだと思った。(13/12/08) -
Posted by ブクログ
ハワイの歴史と文化ということですが、ハワイに移住した日系ハワイ人の歴史に重点がおかれた本です。そのため、我々日本人が読むと、日系人の視点でハワイの歴史を学ぶことができるので、その点興味深く読むことができます。
従って、ネイティブハワイアンのことについて、もっと深く知りたい人にとってはやや不満な内容に思えます。
そんな本ですが、ネイティブハワイアンの西洋文明への対処の仕方は、日本の明治維新のようにある意味成功していて、ハワイアンのポテンシャルの高さに唸らされます。いや、日本以上に原始的であったと思われるハワイアン、特にカメハメハ大王が、西洋の文明を取り入れながらハワイを統一し、その後も近代国家を成立させるなどは、彼のリーダーシップと組織力に関心させられます。
もっと詳しいハワイアンの歴史が知りたくなりました。