大久保喬樹のレビュー一覧
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“醜態”を晒さない“意地”を貼りつつも、ある種“諦め”の境地によって齎される、枯れるとも咲くともない二元性による、可憐な仕草、様子、心意気。Posted by ブクログ
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お茶をする人であれば必読。入門的な書き方だが簡潔な分だけ分かりやすい。
禅よりは老荘寄りの思想が表れている。Posted by ブクログ -
この新訳はかなり読みやすいからおすすめ!
「茶の本」全編はもちろんのこと、「東洋の理想」の序章&終章及び岡倉天心の生涯が収録されているので、岡倉天心入門書としては最適です。
お茶ってすごい美しいんだなぁ、もはや哲学。いや宇宙。ってことが感じられる本です。
まさに暮らしの哲学。
そう思うのは、...続きを読むPosted by ブクログ -
明治以降の日本文化論について、自然観・美意識・倫理・形而上学・言語・心理・歴史観など人文的レベルの観点から比較文化的視点で論じた書。
序 鏡を覗きこむ日本人
1 明治開国と民族意識のめざめ
・志賀重昂『日本風景論』
・新渡戸稲造『武士道』
・岡倉天心『茶の本』
2 民俗の発見
・...続きを読むPosted by ブクログ -
はっきり言えば、この本で「いき(粋、意気)」というものを理解するのは「現代では」難しい、の一言ですし、この本の解説を「いき」に感じるのであれば、「現代では」感性がズレていることになるでしょう。
でも、それこそが九鬼周造が「いき」を通じて見つけた真髄だという一点において読んで面白く感じました。
つまり...続きを読むPosted by ブクログ -
茶の本のビジュアルブックを読んで、訳わからなかったので新訳を購入。解説を読んでやっと少し理解できた。
西洋への怒りのすごいこと(笑)
茶道をTeaismと訳したことに、信念を感じる。
外から見た日本の美徳が浮き出されている。
でもまだ落とし込めてないので、もっと分かりやすいやつを読む予定。Posted by ブクログ -
お茶を始めたので読んでみた。「茶の本」と「東洋の理想」(序章と終章)が解説とともに収められている。
岡倉天心は東京藝大や日本美術院の礎を作った美術評論家である。英語に巧みで、アメリカの美術館で東洋部の顧問をするとともに、日本や東洋の文化をプロモーションしていた。「茶の本」は茶道(原文では Te...続きを読むPosted by ブクログ -
「茶」を切り口に古代中国の道教思想から現代生活様式まで、作者の好きなように語った一冊。岡倉天心のやりたい放題ここに極まれり、で、意外と悪くない。Posted by ブクログ
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忘れがちな日本の良さを再認識することができ、「茶の本」「東洋の理想」はとてもよかった。
ただ、最後は必要だったのかな?天心にとって基子は何だったんだろう。Posted by ブクログ -
茶道の本ではありません。
茶道にほとんど触れずに茶道の考えを解説しています。
そのことで日本の文化を浮きだたせています。
1.この本を一言で表すと?
・「茶」を通した日本文化の精神の解説
2.よかった点を3〜5つ
・茶の哲学は・・・倫理や宗教と結びついている(p17)
→茶は単純に語れるものでは...続きを読むPosted by ブクログ -
いきという言葉の意味は、結局時代や見る人の立場によって、様々だということだと思います。
あと、「媚態」「意気地」「諦め」の3要素だけで語るのは、無理があるように感じました。
1.この本を一言で表すと?
・「いき」という日本独特の文化を分析した本
2.よかった点を3〜5つ
・いきな衣装
→湯上りの...続きを読むPosted by ブクログ -
明治時代に「英語」で書かれた、日本文化を紹介した名著。
これまで、原著は何度も読んだけど、改めて「解説」が付いているもの読もうと手に取ってみました。自分では解釈しきれなかったものも、専門家の視点を加えてみると面白い。ということで、もう一回原著を読んでみよう。
そして、いいなあと思う表現をピックア...続きを読むPosted by ブクログ -
明治から現代に至るまでの主要な日本文化論をたどっています。とりあげられているのは、志賀重昂、新渡戸稲造、岡倉天心、柳田國男、折口信夫、柳宗悦、西田幾多郎、和辻哲郎、九鬼周造、谷崎潤一郎、川端康成、坂口安吾、岡本太郎、丸山眞男、土居健朗の15人です。
ただ、著者自身の観点はあまり正面に押し出されてお...続きを読むPosted by ブクログ -
読んでいて途中、「何を大仰なことを今更!」と思ってしまったが、イキという日本人独自の感覚をここまで論理的に言語化した人もめずらしいなと感心してしまった。Posted by ブクログ
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読んだことがあった本
『弓と禅』
『遠野物語』
『日本辺境論』
『「かわいい」論』(途中まで)
読みたい
『武士道』『茶の本』『代表的日本人』
・・・この三冊は、日本が西洋列強に植民地化されないよう、日本人としてのアイデンティティを喫緊に確立しなくてはならない切実な背景がある、気がする。西洋と比...続きを読むPosted by ブクログ -
「茶の本」というタイトルですが、それだけでなく日本文化のこれまでとこれからに対する著者の思想を伝える本でした。
(当時の時代背景を考えると仕方ない部分もあるのかもしれませんが)東洋文化を賞賛するあまり西洋文化に対して過剰に批判的になっている印象を受けました。
また、著者の歴史認識についてですが、そ...続きを読むPosted by ブクログ -
「いき」という言葉のもつ世界観を教えてくれた.「いき」と二元性をなす対のことばは「野暮」となる。これら関連の言葉「渋味」ー「甘味」、「上品」ー「下品」、「派手」ー「地味」を「美意識の六面体」としての表現にとても興味を持った.この「いき」という言葉は、日本独特のものらしい.英語では、raffine, ...続きを読むPosted by ブクログ
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お茶の歴史や、当時の西洋と東洋の微妙な関係を読みました。
勉強になることが多くて、特にこの本に対して意見とか感想がうかばない。東洋にはすばらしい哲学と茶の精神があることを学びました。Posted by ブクログ