大芦治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔の人って結構残酷な実験するんだなあ、と
犬に電気ショック与えまくったり、嘘の命令で人に残酷な事をさせたり
そのおかげで今の心理学が成り立っているんだろうけど、、、
心理学的なところも為になったけど、そこから哲学的なところまで手を伸ばすところが凄く面白かった
人間が2dである視覚を3dで認識できる理由なんてのは、深めるともっと面白くなりそう
実験自体はどこかで聞いた事があるものが多かったけど、この本ではより深い所まで踏み込んでいて良かった
ピアジェの発達段階のやつとかはよく見るけど、確かに研究者の問いでいくらでも答え方は変わりそう
最後のあとがきも哀愁が漂っていて良かった、、、 -
Posted by ブクログ
心理学を初めて学ぶ大学1年生にとってはいい教材である。新書でもあり1000円以下なのでテキストに持って来いである。実験の基本線は押さえているが、その後の反証が書かれていない。例えばマシュマロ実験について、実際は親の養育態度が関連していることも書かれていないし、ワトソンの実験でも白いものを怖がる一般化はできなかったということなど、有名な実験ゆえに、例外があることまでは書かれていない。つまりフォロー実験が終えていないという欠点がある。しかし逆に、フォロー実験の結果を教員が教えるという余地があるということを含んでいるテキストである。
認知心理学が半分を占めていて、さらに発達心理学を含む教育心理学が -
Posted by ブクログ
本の大部分が「心理学の実験の内容•結果•解釈の詳細な説明→そこから得られる教訓、示唆」で構成されています。
紹介される実験の数がかなり多いので、そこでついていけなくなる読者が結構いるのではないかと推測します(私もそうです)。
多くの読者は、実験の詳細な理解ではなく、そこから得られる示唆、教訓を得ることを読書の目的にしていると思うので、実験説明パートは読み流していいと思います。
個人的には最後の「第7章 無気力にならないために」だけでも読む価値があると思いました(だからこそ実験パートで離脱しないでほしい!)。
幼少期の経験が重要としつつも、大人になった読者に向けても無気力にならないための方法が -
Posted by ブクログ
教科書というか、学術書というか、考えながら読んでいたので個人的に非常に読破に時間がかかった
自分は別に心理学の勉強もなにもしてない一般素人ではあるが、大変興味深く読まさせていただいた
今では出来ない実験も沢山あるし、正直その実験のあとその人の人生どうなったのかな、とか思うところはある
学力伸びた、とかプラスの方向に行った人は良かったのかな、とは思いますが…
特に興味を引かれたのは、認知の誤り部分の健常な人ほと認知が不正確なのではなかろうか、といった話と動機づけと無気力の、報酬がない方がやる気を維持していたという話
色々活かせそうだなぁと思いつつも未だに解明されない分野なんだと思った
あとは、た -
Posted by ブクログ
ネタバレ・人間というのは意外に暗示に弱い
・アメリカなどの先進国でうつ病が増加している理由は、「自己評価の増大」と「共通の認識の衰退」にある。
・かつては食べてゆければよいとされていた職業においても、やりがい、名声、退職後の保証までなければ満足できなくなっている
・服装の選び方ひとつでも自分の評価に繋がっている。
共通の認識とは、挫折したときに精神的な支えになるなにか例→家族、神、社会への信頼感
・ちょっとしたボランティア活動、慈善団体への寄付
・失敗したときにどうなるかを考えてみて、その被害が大したことなかったら楽観主義でいけばよい -
Posted by ブクログ
[雑感]
■タイトルどおり無気力の原因について書かれており,
その対策(第7章 )についてはおざなり感を感じた。
■既知のことばかりではあったが,全体としては悪くない。
[備忘録]
■無気力にならないために重要なのは,状況を自分で
コントロールできていると思えていることだと言えよう。
(p58)
■予測不能であるということは,コントロール不可能である
ことと同様に学習性無力感を引き起こす主要因になり得る。
(p66)
■コントロール不可能な原因をどう考えるかには個人差があり,
それを一番深刻な方向(内的,持続的,全体的)に帰属
させやすい人が,学習性無力感になりやすいというわけ