山田篤美のレビュー一覧

  • 真珠の世界史 富と野望の五千年

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    いま読んでる

    「一般に、新しいものが生まれた場合、それが素晴らしければ素晴らしいほど、すんなりとは受け入れられない。
    既存のシステムで恩恵を受けている人々が守旧派となり、反発するからである」p104

    「日本の真珠養殖は海とアコヤガイさえあれば生産できる国産のイメージがあるが、真珠養殖の革新的な部分を輸入に頼る構造になっているのである」p123

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    2025年03月22日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    これぞ在野研究の鏡!
    硬質の文章なので南米文学好きの男性研究者が書いた本なのかと思ったら山田篤美氏は女性。本書の面白さにつられて最初の著書と思われる「ムガル美術の旅」を読んだが、こちらもすばらしい。どちらも、かなり非日本語の資料を読み込んで書かれているのだろうし、とにかく書いているご本人が楽しそうなのだ。「ムガル・・」の方にはお写真もありかなりお若い。結婚されても好奇心をフル稼働させて著書を産み出していくパワーにほとほと感心しました。

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    2020年01月21日
  • 真珠の世界史 富と野望の五千年

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    その名の通り真珠の世界史。


    率直に名著。
    よく真珠について、こうした俯瞰的な歴史書としてまとめたと思う。
    歴史における真珠の価値、御木本に代表される日本の近現代の真珠史、現代ファッション誌における真珠など、観点も多様。


    これぞ中公新書という感じの出来。

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    2019年04月03日
  • 真珠の世界史 富と野望の五千年

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    ネタバレ

    中国では水中に産するたまを「珠」といい山に産するたまを「玉」と言ったらしい。
    宝石を表す「珠玉」の中で「玉」とは違う輝きを放つ真珠に人々は魅せられてきた。
    そんな真珠とそれを求める人々の歴史を新書とは思えないほどガッツリ読むことが出来ました。

    クレオパトラの真珠を酢に溶かして飲み、ローマの将軍アントニウスを驚かせたエピソードは有名だが、かつて真珠の養殖技術が確立する以前、ダイヤより価値があるとされた時代があった。
    大航海時代の真珠の収奪、モードの変遷による益々の真珠ブーム。
    ローゼンタールが世界の天然真珠市場を掌握した時、日本で御木本幸吉が半円真珠の養殖に成功。
    見瀬辰平が世界初の球形真珠を

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    2016年01月28日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    コロンブスの新世界到達を契機として、ヨーロッパ人は南米へと進出した。
    黄金郷という見果てぬ夢を追い、己の全財産、全人生をかけて、彼らは探険を決行。
    その黄金にかける情熱は、やがて南米北部におけるスペインとイギリスの覇権争いにつながっていく。
    緑の秘境として知られるギアナ高地。
    そこは黄金の争奪戦が繰り広げられ、探険を侵略の道具とする「探険帝国主義」の舞台だった。
    黄金と領土争奪の五百年のドラマを追う。

    [ 目次 ]
    コロンブスの航海の本質
    南米真珠狂騒曲
    エルドラド伝説の誕生
    オリノコ川のエルドラドの噂
    サー・ウォルター・ローリーのギアナの発見
    デフォーのオリノコ川植民計画

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    2011年04月03日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    中南米史、といえばすなわち15世紀からの侵略の歴史で、ぼんやり知っているけれどあまり面白くないので真面目に勉強していなかった。が、この本は読みやすいし、へー、あそこでそんなことが?あの地名にはそんな意味が?あの小説と映画の舞台がそこ?みたいな驚きがたくさん。そして、何より筆者の好奇心と、そこから生まれた調査へのエネルギーに感服した。見習わないと・・・

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    2009年10月04日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    本書を読み、奴隷貿易で世界有数の国家までのし上がった英国がなぜ金本位制を主張したのかと、西洋列強がいかにして植民地を拡大したのかが理解でき有意義だった。と同時に本著者の別の著作にも出会え如何にして中国が今の大国へと上り詰め如何にして西側諸国と縁を紡いで来たか?がわかりそうで満足である。今一度明治維新と大戦によりずれた我が国の時計の針を戻す手がかりとしたい。

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    2022年03月22日
  • 真珠の世界史 富と野望の五千年

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    基本世界をどこに視点を当てて観るのか?が自身の世界との付き合い方であると思ってるが、本書に出会うまで殆ど注目してこなかった世界に一歩足を踏み入れることができた。と核心している。年末の伊勢志摩訪問により出会った本書により以前より好きで接し続けているコムデギャルソンのミキモトアクセへの購買意欲はより一層高まった(^^)

    罪作りな書籍だわ。ほんとに◎

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    2022年02月06日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    南米に残された最後の黄金郷、インカ、アステカに続く第三のロマンの地、「エルドラド」について書かれた一冊。
    ベネズエラというおよそ日本人にはなじみのない土地を舞台とした歴史の物語が、年代を追って活描される。
    悪魔の山から流れる天使の滝。品川区の面積の山頂を持つ断崖絶壁の山。急斜面に密生するラン。牛をも殺すデンキナマズの潜む河……。
    未知の土地への冒険譚は、当時の探検家、黄金を欲した列強の政治家と読者を同じ目線にする。
    一方で、著者は西洋の植民の歴史への警告も忘れていない。
    南米に興味のない人にも読み物としておすすめの一冊。

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    2015年10月15日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    まだ50p程度しか読んでいませんが、
    確かにコロンブスは侵略者以外の何者でもないよなあ・・・。

    また、当のスペイン人などはこれらの行為を現在どう捉えているんでしょうねえ?

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    2009年10月04日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    コロンブスから現代までの南米北辺ベネズエラ、ギアナ辺りの歴史。『ロビンソンクルーソー』『失われた世界』『パピヨン』の舞台が、金だけでなく鉄やダイヤモンドの採掘ラッシュの地となり、探検帝国主義そしてモンロー主義の始点となる。
    専門ではなく数年ベネズエラに滞在した著者によるものだが、なかなか無い視点故興味深く。

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    2023年09月06日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    最初はスペイン、ついでイギリス。まぁ南米における彼らのヤクザで詐欺師なこと!!グアタラッルという乱暴モノが出てきて町を破壊し略奪するわけですが、これがエリザベス女王の寵臣ウォルター・ローリーと知ってあぜん。サーとかもらってるけどただの海賊やん。。。探検して測量して地図を作ることで、その土地を自国の領土とするというイギリス人。勤勉でヤクザで、その両面性がとても興味深い人たちだなと思いました。

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    2015年05月23日
  • 真珠の世界史 富と野望の五千年

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    今では当たり前のように目にする真珠ですが、よく考えてみれば、
    自然現象として貝の中に起生したものを取り出すしかなかった宝石なので、
    宝石としての希少価値は凄かったんだな、と実感させられました。
    雑学的な読み物として面白かったです。

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    2013年11月10日
  • 黄金郷(エルドラド)伝説 スペインとイギリスの探険帝国主義

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    歴史に名を残した探検家は数多くいます。勇名どころでは大航海時代のコロンブスやマゼラン、ヴァスコ=ダ=ガマ、「暗黒大陸」アフリカ探検のリヴィングストンやスタンリー、中央アジア探検のスウェン=ヘディンなど・・・。「探検」という言葉は浪漫を感じさせますが事実はさにあらず、帝国主義的領土拡張の先兵として探検家たちは「未開」の奥地へと分け入ります。それというのも、近代ヨーロッパの論理では「地図の空白を埋めた国」こそその地域の支配権を認められるというルールがあったからです。たとえそこに先住民がいたとしてもキリスト教徒でなければお構いなしです。現地の人とときに交流し、ときに騙し、そして奴隷的苦役を強いて探検

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    2010年01月04日