山田篤美のレビュー一覧
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ネタバレ中国では水中に産するたまを「珠」といい山に産するたまを「玉」と言ったらしい。
宝石を表す「珠玉」の中で「玉」とは違う輝きを放つ真珠に人々は魅せられてきた。
そんな真珠とそれを求める人々の歴史を新書とは思えないほどガッツリ読むことが出来ました。
クレオパトラの真珠を酢に溶かして飲み、ローマの将軍アントニウスを驚かせたエピソードは有名だが、かつて真珠の養殖技術が確立する以前、ダイヤより価値があるとされた時代があった。
大航海時代の真珠の収奪、モードの変遷による益々の真珠ブーム。
ローゼンタールが世界の天然真珠市場を掌握した時、日本で御木本幸吉が半円真珠の養殖に成功。
見瀬辰平が世界初の球形真珠を -
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ネタバレ[ 内容 ]
コロンブスの新世界到達を契機として、ヨーロッパ人は南米へと進出した。
黄金郷という見果てぬ夢を追い、己の全財産、全人生をかけて、彼らは探険を決行。
その黄金にかける情熱は、やがて南米北部におけるスペインとイギリスの覇権争いにつながっていく。
緑の秘境として知られるギアナ高地。
そこは黄金の争奪戦が繰り広げられ、探険を侵略の道具とする「探険帝国主義」の舞台だった。
黄金と領土争奪の五百年のドラマを追う。
[ 目次 ]
コロンブスの航海の本質
南米真珠狂騒曲
エルドラド伝説の誕生
オリノコ川のエルドラドの噂
サー・ウォルター・ローリーのギアナの発見
デフォーのオリノコ川植民計画
地 -
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歴史に名を残した探検家は数多くいます。勇名どころでは大航海時代のコロンブスやマゼラン、ヴァスコ=ダ=ガマ、「暗黒大陸」アフリカ探検のリヴィングストンやスタンリー、中央アジア探検のスウェン=ヘディンなど・・・。「探検」という言葉は浪漫を感じさせますが事実はさにあらず、帝国主義的領土拡張の先兵として探検家たちは「未開」の奥地へと分け入ります。それというのも、近代ヨーロッパの論理では「地図の空白を埋めた国」こそその地域の支配権を認められるというルールがあったからです。たとえそこに先住民がいたとしてもキリスト教徒でなければお構いなしです。現地の人とときに交流し、ときに騙し、そして奴隷的苦役を強いて探検