武田雅哉のレビュー一覧

  • 万里の長城は月から見えるの?

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    開幕「見えません」で始まるんですが、実は人類が宇宙に行き始めるより前に中国じゃなくて西洋から出始めた話で、一方中国で教科書に載ってる童話にその話が入ってるため中国内でも論争が起きて・・・と思ったより色んな背景が1つずつ明かされて大変面白い本でした。

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    2026年04月19日
  • 西遊記 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典

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    仏教を軸としているもののコメディの要素が強く、敬虔な仏教徒を育むための物語では全くない。

    むしろ、仏を目指す修行中の仏教徒の人間らしさ、不完全さが親しみを覚えさせ、仏教徒の欠点を示すことで仏教を皮肉っているとも捉えられる。

    エンタメとしては非常に面白いと感じたが、『西遊記』もまた他の中国名作の例に漏れず相当長いらしい。原作を読むのはまた今度。

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    2025年10月29日
  • 西遊記 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典

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    西遊記は知ってるけど、詳しい所までは分からないレベルだったので、改めて読んでみると大人が読んでちょうどいい面白さでした。
    三蔵法師も意外と分からずやだったり、欲深かったり人間味があって良かった笑
    展開は一緒だけどユーモアがあって面白い。

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    2024年12月06日
  • 万里の長城は月から見えるの?

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    中国の文化についていつも面白おかしくそして深く考察し、読者を中国文化の深層に誘ってくれる北海道大学教授武田雅哉先生の新刊です。タイトルに「万里の長城は月から見えるの?」と言っておきながら冒頭から「見えません」と即答しています。「万里の長城は地球から見える唯一(もしくはオランダの大堤防と2つだけ)の人工建造物」というフレーズは私も何度も聞いたことがあり、それに対してとくに疑問の何も持ちませんでした。まあ授業でこのことに触れたこともないので要するにとくに関心がなかったというだけですが、この本はのっけから「見えない」と断言していることからも分かるとおり、万里の長城が月(ないしは宇宙)から見える・見えないを科学的に考察した本ではありません。「月から見える」神話がどのように形成され、それに対して中国人がどのような態度をとってきたかを探り、ここから中国人の心性にアプローチする内容となっています。

    もともと、「月(宇宙)から長城が見える」という神話は中国を見聞した西洋人によってまことしやかに囁かれていた中国文明が生んだ巨大建築を誇張的に形容する言葉でした。最初は「月の人」が長城を見ているとされ、それが19~20世紀前半になると月に住む知的生命体に、そして「天文学者の意見」と宇宙時代にふさわしい権威付けがなされました。そして1969年アームスロトングが月に降り立つと「彼が実際に見た」と(本人は言っていないにもかかわらず!)され、中国人に自分たちの文明への誇りと愛国心をもって受け入れられ、さまざまなメディアや教科書に取り上げられ、それは自明のものとなりました。そしてここから面白くなります。2003年、中国人初の宇宙飛行士となった楊利偉氏が地球帰還後のインタビューで「見えなかった」と言ったものだから中国では大騒動となります。客観的に考えれば、見えるはずはない(視力1.0の人だと幅約10メートルの長城は約35キロ上空で見えなくなるが、宇宙船は地球の軌道上を高度350キロで周回する。ちなみに月と地球の距離は38万キロ)のですが、これを素直に受け入れられない中国人は2つの態度をとります。一つは、「アメリカ人のでたらめな言葉を、正直な中国人が勇気を持って科学的態度でただした」という態度で、これだと中国人のプライドは傷つけられません。またもう一つの態度は、日本式に言うと「鳴かぬなら鳴かせてみしょうホトトギス」、つまりどうにかして宇宙から(月からはさすがに無茶だと分かっていたようで)見えるようにしようと、長城をサーチライトで照らしたり、肉眼で・・・のはずが望遠鏡などを使ってまで見よう(見せよう)としました。何か昔テレビタックルでやってたたま出版の韮沢さんと科学者の大槻教授のギャグみたいな論争を国家規模で大まじめにするものだから面白くて仕方がありません。
    このような中国人(中国文化)を日本人と相容れないといって切り捨てるのは簡単です。しかし、武田先生のようにこれらを楽しく見守る態度も大事だと思います。そして、何よりそちらの方が絶対に面白い!

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    2012年01月03日
  • 万里の長城は月から見えるの?

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    「月から(あるいは宇宙から)万里の長城が(肉眼で)見える」という都市伝説を検証した本。結局はうそっぱちなのだが,多くの文献を渉猟して,なぜそんな話が生れたのかまで考察する。
     中国の宇宙開発で2003年に初の有人飛行をやったとき,帰還した飛行士が「長城見えなかったよ」と言って騒動になったらしい。日本ではあまり知られていないが,中国では国民的議論になったという。なんせ,教科書にも「万里の長城宇宙から見える」旨の記述があって,それを削除すべきかで侃々諤々。
     たまたまその宇宙飛行士が運悪く見えなかったのではなくて,幅10メートルの長城が高度300kmの上空から見えないであろうことは,過去に何度も指摘されてきた。3km先から10cmの物を見るのと同じだから,双眼鏡でもない限りちょっと無理だろう。38万km遠くの月からなんて絶対無理だ。
     ではなぜそんなガセネタが広まったのか?結局18世紀西洋のオリエンタル趣味から,万里の長城のすごさに尾鰭がついて,当初は修辞的形容だった「月の人にも見える」がどんどん変容していった。宇宙時代が来て,アポロ以降には「アームストロングが見えたと言ってた」までエスカレート。
     もう百年も前から,科学者等によって否定がなされてきたが,なかなか普及せずこの都市伝説は生き残ってきた。2006年のNHK番組「探検ロマン世界遺産」でも放映されたとの由。結局,突飛でオモシロイ言説が根拠なしに信じられ,それに水を差す科学的意見は無視されるという,まあ都市伝説の都市伝説たるゆえんの作用が生み出したお話ということ。ちょっと前にQWERTY配列についてもそんな話を読んだな。
     中国のすごいとこは,「アメリカ人が言い出したうそっぱち長城伝説に,我が国の宇宙飛行士が終止符を打った」と得意気なとこ。国威発揚に散々使っておきながら…。月へ行ったアメリカの宇宙飛行士たちは,一貫して明確に否定してたのに,いい面の皮だよな。
     
     

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    2011年12月29日
  • 〈鬼子〉たちの肖像 中国人が描いた日本人

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    古来、中国人は日本人をさまざまにイメージし、歴史書に記録し、絵画に描いてきた。
    そのなかには、荒唐無稽なものもあるが、驚くほど現実に近く詳細なものもある。
    本書では、かつて日本人が「倭」と呼ばれていた時代の歴史書や地理書から、明の時代に人々が使っていた日用の辞書、日清戦争前後に発行された絵入り新聞、現代の映画に至るまで、中国人による日本人=「鬼子」イメージの変遷をたどる。

    [ 目次 ]
    1 「日本人」と「鬼」(異人の描きかた;「鬼」が来た! ほか)
    2 「人」と「鬼」の図像学(「人」とはなにか?;「鬼」―「人」にあらざるもの ほか)
    3 清朝末期の日本人像(『点石斎画報』;「東洋」の異人 ほか)
    4 怪物は東洋から(日出ずる処の妖怪たち;巨大生物の島国;ニッポン怪獣図鑑;四つ首の奇獣)
    5 戦争と「倭奴」たち(「倭人」ふたたび;戦況の報告 ほか)
    6 「倭奴」から「鬼子」へ(台湾民主国をめぐって;台湾の倭奴たち ほか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

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    2011年04月03日
  • 〈鬼子〉たちの肖像 中国人が描いた日本人

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    以前『よい子の文化大革命』でも紹介した北海道大学の武田雅哉先生の本です。中国で「鬼子」と言えば日本人のことであり、明清時代から20世紀初頭くらいまでの中国人が描いてきた「日本人」についておもしろおかしく解説しています。この本を読むと、今でも年に数回目にする中国人の反日暴動や“下品”な中傷は伝統的なものなのだと、そして伝統だからこそそこには洗練されたものが見受けられるということが分かります。そのような視点で見ると、中国人の反日意識も違ったアプローチでとらえることができるのではないでしょうか。ただいたずらにこちらも反中意識を増幅させるのではなく、あちらさんの“エスプリの効いた”スローガンにはこちらもにやりと余裕な笑顔を向けましょう。「あとがき」にもふれてますが、中国とは異人に対する蔑称の王国です。もはや文化なのです。そのように考えるとなぜか親近感がわくのは私だけでしょうか?

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    2009年10月04日
  • 万里の長城は月から見えるの?

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    見えるのかと言えば、見えない。
    当然なのだが、ではなぜ何時からそんな言葉が流布され、且つ彼の国ではどんな意味を持ってきて、これからどうなるのか。
    とっても面白い。物理の本ではありません。

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    2013年12月28日
  • 楊貴妃になりたかった男たち <衣服の妖怪>の文化誌

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    マジメな本ですが、くだけた表現で読みやすいです。
    男色ネタもありますが、少ないですかね。
    テーマはあくまでも「異性装」

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    2013年03月25日
  • 万里の長城は月から見えるの?

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    まず大前提として、タイトルの問は否、である。長細すぎて見えないそうな。
    じゃあこの本は何?というと、この説が産まれた背景や、初の中国人宇宙飛行士の見えなかった証言から始まる一連の騒動を追いながら、中国をめぐる諸外国と、中国自身の想像力を覗こうという、著者曰く「長編エッセイ」。

    で、この神話の始まりはどうも17世紀頃のヨーロッパ人が中国に来て、その大きさを表現するために、これは宇宙からも見えるに違いない!と書いたあたりから始まったっぽい。
    で、天文学者をはじめ、色んな人がしばしば否定したものの、何時の間にか、20世紀に入るころには定着した模様。で、アームストロング船長の発言(のちに自ら訂正したけれども)で月から見えることになってしまう。

    で、どうも見えない、となったときの中国での話が本書のミソ。教科書の話をどうする?アメリカがウソついたのを我らが中国の宇宙飛行士はホントのことを言ったetc…

    ひとくくりに中国人、とするのは難しいですが、彼らの考え方や思考回路みたいなのをちょっと垣間見るような一冊。

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    2012年08月17日