外尾悦郎のレビュー一覧
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「博士ちゃん」で知って。
サグラダファミリアで彫刻家として生きる著者による、その建て方・設計の考え方についてと歴史。後半は、著者視点によるガウディの伝記のような構成になっている。
サグラダファミリアをはじめとするガウディ建築には、機能とデザインと(宗教的な)象徴が、一体となって現れている。また、一見複雑な構造は、じつはシンプルな数学的・幾何的デザインになっている。
テレビで逆さ吊り実験の話は見たが、主に天に伸びる形というデザイン的・象徴的意味合いからの解説だった。それだけでなく、重力をうまく分散できる、耐久性的にも合理的な形だというのは驚いた。
この本が書かれた時点(2006年)で、著者は外 -
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凄い本を読んだ。とにかく圧倒された。
サグラダ・ファミリアもガウディも一応その名は知ってはいた。が、恥ずかしながら本書の著者、外尾悦郎のことは知らなかった。サグラダ・ファミリアの彫刻に携わる日本人だ。
巨大な岩山や森など、人間の力が及ばない自然の造形を見たとき、人は畏敬の念を抱くものだと思うが、サグラダ・ファミリアを目の前にしたときに感じる迫力も、その感覚に近いものがあると著者は記す。著者がこの彫刻に一生を捧げるもとになる考えだ。
ガウディは本当に人間を幸せにするものをつくろうとした。人間がつくる最高のものを神に捧げようとした。建築や彫刻などの造形だけでなく、光や音も組み合わせた総合芸術。 -
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ネタバレタイトルの通り、ガウディは建築という形で最大限の伝言を残している。そして外尾さんは、それを彫刻家として、また一人の人間として、しっかりと受け取っていることが伝わってくる一冊。
本書で1番印象的だったマラガールの詩を引用しておく。
終わりなき形成の何という喜びであろうか。
この聖堂の建設に一生の命以上のものを捧げている男が、慎み深くも、その完成を見ようとせず、後の世代の人々に建設の継続と完成を託していることを私は知っている。
この慎み深さと自己犠牲の下に、神秘主義者の夢と詩人の研ぎすまされた楽しみとが脈動しているのだ。
なぜなら、一人の命よりも長い年月を要する作品に、また、将来の幾世代もの人 -
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サグラダファミリアの彫刻家である外尾氏が、ガウディの建築、人生、思想などについて説明した本。
子供の頃、北野武が外尾氏の案内でサグラダファミリアを訪れている番組を観たことがある。何故かその番組の印象がずっと残っており、大人になってからバルセロナを二度訪れ、ガウディの建築を観てまわった。一番好きなのはグエル公園だったが、サグラダファミリアも確かに壮大な建物だった。偉そうに講評できるような知見もないが、人工物の中にいながら、自然の中にいるような感覚になれるのは、独特な気がする。
機能性、象徴性、デザイン性を全てが重なる建築方法を発見し、それを自らの建築に実装したガウディは、まさしく二の句が継げ -
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19世紀から20世紀にかけて活躍したスペインの建築家・アントニオ・ガウディ。
バルセロナにある、100年以上も建築中の大聖堂・サグラダ・ファミリアの構想や設計をした
主任建築家としてもっともよく知られています。
そんなガウディの人間性や建築家、芸術家のとしての、
群を抜いた質や集中力、発想力などの高さや秘密などを説明してくれる。
それと同時に、サグラダ・ファミリアで彫刻の仕事をされている著者による、
ご自身の仕事の様子、だからこそわかるサグラダ・ファミリアを見る上で留意すべき点
なども盛り込まれています。
ガウディの伝記でもあるし、解説本でもあるし、ガウディの秘密を解いていく本でもあります