あらすじ
120年以上、建設が続けられているサグラダ・ファミリア。形、数字、謎の部屋……。天才ガウディの視点に立ち、28年間、彫刻をつくってきた著者が、隠されたメッセージを読み解く。
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サグラダファミリアの彫刻を作っている日本人の説明である。テレビでは彫刻のことだけを焦点にしていたが、この本ではガウディの伝記はもちろんのこと、ガウディが残さなかったイメージを自分で推測して彫刻していくことや、市民戦争で破壊された聖室の彫刻の再現などなかなか表には出てこないことも書いてある。サグラダファミリアを見学する前に読むべき1冊である。
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2024年8月にバルセロナを訪れた。その時はガウディに関する知識もなく、サグラダファミリアは有名な世界遺産だから見ておこう、くらいの気持ちだった。石の暗そうな建物を想像していたから、実物のそのデザインや色彩、大きさに予想を悉く覆され、言葉を失った。聖堂の中はまるで高い木に囲まれた森のようで、柱や壁のひとつひとつが美しく、とにかく圧巻だった。
先日「博士ちゃん」を観て外尾氏のこと、サグラダファミリアについて改めて知り、遅ればせながら本書を手に取った。
己の生涯を捧げてつくっているものの完成を見ようとしない慎ましさ、次の世代にその仕事を託す、ガウディの愛と先見性。生前は不遇に見舞われたものの、神の建築家の最期には大勢の人が参列したとの事。
ガウディのサグラダファミリアに込めた思いを知り、だからあんなに美しく、感動させられたのかと納得した。
そしてデザイン性だけでなく、機能や補強までも考え抜かれたものである点にも驚いた。
この本を読むことが出来、大変良かったと思う。
外尾氏が内装を手がけておられるイエスの塔が完成したら、ぜひとも再訪したい。
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テレビ番組をきっかけに読みはじめてみたが、世界遺産もアートも好きなため、非常に興味深い話ばかりだった。
実際にサグラダファミリアの建築現場で働いていた方のお話は、研究者の方による専門書とは違う魅力があるのでは、と感じる。作業中の苦労は、実際に手を動かした人でないと分からない点だと思う。
ガウディ作品への興味が増したので、関連図書も手に取り、もう少し理解を深めてから、実際にバルセロナへ観に行くことができれば、と思う。
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ずっと行ってみたいと思っているところなので、ちょっと興味があり本を買いました。
この本を読むまで、サグラダ・ファミリアのその制作に日本人の方が携わっていて、しかも生誕の門の15体の天使を作ったなんて全く知りませんでした!
ガウディだったらきっとこう考えるだろう、こうしたいだろう、こんな思いがあっただろうを、外尾さんは形にしていき、世界から注目される教会を作り、本当に尊敬するしかっこいい方だと思いました。
ガウディ建築の魅力についても知ることができました。バルセロナ行きたくなります!!
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造る際にどのような考えのもとで建築物が作られているのかわかった。
サグラダファミリアに行く前後に読んで良かった。 読まずに行くよりも感動が広がった。
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悪魔というのは、人間がイデオロギーを信じきっているとき、どちらかにまっしぐらに突き進もうとしているとき、心に忍び寄ってくるものだと思います___
ガウディの「石の遺言」が心に刺さったなぁ。
正義感や優しさと同居する悪魔。誰しも完璧ではない、ということ。
それにしても。
ガウディが亡くなり、図面や設計図もないなかで、あれだけの歴史的建造物が建築されていることが本当にスゴイ。建築家や彫刻家、職人の方々が、石と向き合い、想像力を働かせ、試行錯誤を繰り返してきたんだろうなぁ。
途方もなさすぎて、それゆえに尊い。
働くとはどういうことか、ということも考えさせられた。
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外尾さん、ガウディの軌跡だけではない
人生の指針にもなる内容でした。
本当に大事な物は近くにいるときには見えない
愛情とはそういうものだ
私が与えうるすべてのものを、私ではない誰かのために
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憧れの地バルセロナを訪れ、サグラダ・ファミリアの威容に心打たれ、帰国後すぐに書店でこちらを購入しました。
主任彫刻家の外尾悦郎さんによる丁寧な語り口で、美しいばかりでなく人々の想いと研鑽が詰まった大聖堂を思い出させ、何よりガウディの人となりに思いを馳せながら、ワクワクして読むことができました。外尾さんご自身のご経歴もまた、短くさっぱりと語られていますがエキサイティングで大変面白かったです。
その他、ガウディの建築や彼の生きた時代のことも綴られており、バルセロナを再訪する日が楽しみになりました。
所々に挿入された写真が理解を助けますが、一番は現地に行くことだと思います。
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TVで見た芦田愛菜ちゃんの
スペインでの解説が素晴らしく、
本書に辿り着きました。
なんか、ガウディも人間だったんだな、と。
揉まれて悩んで、人に引き上げられ、時には貶められ。
独創的なシルエットが先行して、
生まれながらのすっごい鬼才だったのかな、とか思っていたが、
建造物をいくつか見た時、ちょっとなんだかしんみりしてしまったのはこういうことだったのかと。
奇抜ではあるが、自身の才能に溺れて独創しているという感じではなかったもんな。
ガウディの生涯や建築について学びつつも
所々聖書を読んでいる気持ちになります。
あと外尾さんの文章がうますぎた。
かなり想像も入ってると思うけど、押し付けがましくなくて、酸いも甘いもの噛み分けた大人の落ち着きを感じました。
なんかうまくまとまらんわ。
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ガウディがどんな人物で、サグラダファミリアにいかなる思いを寄せて建設し始めたのか、どのようにその意志が受け継がれ今日まで建設が続いているのか...
数年前にバルセロナで見たサグラダファミリアを思い浮かべながら、ガウディをはじめ、その建設に携わる人々の思いを巡らせました。
とても、素晴らしい本に巡り会えて光栄です。
デザインが特異で芸術的な教会と思っていたことがありましたが、サグラダファミリアの魅力はそのデザイン性だけで語ることができません。
機能と芸術を両立させるところや、職人さんたちを大切にするところなど、外尾さんを通して、ガウディの知らない一面を知ることが出来ました。
ガウディの世間から注がれた視線は、決して輝かしいものではなかったのかもしれませんが、本当に良いものというのは、いつの世も、時を経て評価されるものだと思います。
完全したら、もう一度、サグラダファミリアを見たいです。
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ガウディの凄さがわかる一冊。建築はあまり興味なかったが、細部にまで意匠を凝らしたサグラダファミリアの魅力を知り、一生に一度は見てみたいと思った。
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なぜ何百年もかかる建築を行うのか?自分が完成を見れないのに、なぜ?という疑問をずっと抱いていた。ガウディは「人を幸せにするために」サグラダファミリアに取り組んだのか。聖堂としての宗教的に、高層建築としての観光的、長期に職人たちに職を提供する社会的、少しづつ高くなっていくことを実感する人たちには高揚感、でも何よりも今日の仕事の積み重ねが明日につながる、明日はもっとよい仕事をしようと思う。それが幸せなことだと考えたのでしょう。長年毎日、石と格闘してきた筆者の言葉には重みを感じました。さあ、今日を生きよう!
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TVでサグラダファミリアが取り上げられており、また、その製作に日本人が関わっていると知り興味が湧き読みました。
内容は、ガウディの生い立ち、サグラダファミリアの歴史などをカラー写真も交えながら紹介されています。
実物は、どんなものなんだろうと、さらに期待が増しました。
死ぬまでに絶対行くと心に誓いました。
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ガウディの軌跡とそれらを受け継いだ人たちの話
血筋ではなく受け継げられる遺伝子の面白さと尊さを感じました。
ガウディ建築の機能美、造形美の解説もありとても楽しめた。サグラダファミリアに行く予定がある人は先に読んだ方がいい一冊です。
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極めつきのガウディ入門書。ガウディ建築の本質を単刀直入に語る。
著者は1978年25歳の時にサグラダ・ファミリアに彫刻家として入り、以来45年。現在は主任彫刻家としてプロジェクトをとりしきる。ガウディとサグラダ・ファミリアを語らせるなら、彼以上の人はいない。
驚くのは、ガウディの発想の豊かさ、そしてそれを実現するための周到な準備と緻密な計画性。あの奇妙な「逆さ吊り実験」など、だれが考えつくだろう(しかもそれを10年も続けるとは)。直線で構成される双曲線面や放物線面、イエスの塔を中心にした18基の塔、生誕のファサードなど3つのファサード、さらには84の音階を出せる鐘とその音響効果。できあがるのは、この世のものとは思えないような大伽藍!
ガウディは1926年に亡くなった。なぜ彼の描いた図面が残っていないのか。図面もないのに、彼もいないのに、どうして建築が続行できるのか。そういった疑問にも答えている。
しかしガウディの最期には絶句。老衰や病死ではなく、市電にはねられて逝くとは。
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サグラダファミリアに行く予定ができたため、ガウディに関して学ぶ中で見つけた本。サグラダファミリアに実際関与する方の本ということもあり、とても興味深い。サグラダファミリアへの興味期待を高めてくれる素晴らしい本
メモ
・空の色が違う、石でできているなどから圧倒される言葉に尽くし難い存在。
・光も音も組み合わせた総合芸術
・職人の創造性を最大限発揮させるために図面が無かったのではないか
・直線はないと言われるが、曲面も実は直線で構成されている
構造上負荷が偏りやすい部分に曲面を上手く活用
・彫刻が構造を補強する
・自然は偉大な書物。人は何も創造しない。
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前半はガウディの思いを引き継いで石を彫り、サグラダファミリアをつくっていく中で考えたことーー
石に導かれている感覚。
毎日見ていて未だに飽きないということ。
彫刻と構造(デザイン)を一つとして解いていて互いに引き立てているおちうこと。
石でできているからこその高さの感覚、奇妙な安定感・上昇感。
フライングバットレスをなしにして、明るい教会を実現したこと。
後半はバルセロナを中心に、ガウディの人生と建築のおさらい。
当時のスペインやカタルーニャの雰囲気、都市(計画)やライバル(モンタネール)やパトロン(グエル)のこと。当事者たちの光と影が、よくまとまっている。
バルセロナでガウディ建築を訪ねるならば必読、といえるすばらしい本。
仕事の仕方についても、機械のように人を扱わず全体を考えさせるべき、朝早くから夜まで働く、等と示唆に富む。
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サグラダファミリアの建設、彫刻に携わった若者日本人彫刻家によるガウディとガウディ建築についての話。
ガウディの魅力が深まった。
・逆さ吊り実験
・二重螺旋
・機能的にも考えた、今までになかったデザイン
・自然は偉大な書物、自然から影響を受ける
・ロザリオの間。爆弾をもった若者。スペイン内紛。
・ライバル、モンタネール
・ピカソ、ミロ、ダリ への影響
・パトロン 富豪グエルとの関係
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「博士ちゃん」で知って。
サグラダファミリアで彫刻家として生きる著者による、その建て方・設計の考え方についてと歴史。後半は、著者視点によるガウディの伝記のような構成になっている。
サグラダファミリアをはじめとするガウディ建築には、機能とデザインと(宗教的な)象徴が、一体となって現れている。また、一見複雑な構造は、じつはシンプルな数学的・幾何的デザインになっている。
テレビで逆さ吊り実験の話は見たが、主に天に伸びる形というデザイン的・象徴的意味合いからの解説だった。それだけでなく、重力をうまく分散できる、耐久性的にも合理的な形だというのは驚いた。
この本が書かれた時点(2006年)で、著者は外国人であるにもかかわらず、サグラダファミリア建築の中心的メンバーになっている。そらから20年近く経ってもなお、著者が現役であることに感銘を受ける。
サグラダファミリアは教会なので宗教建築だが、その建築は自動車や電車が走り始めた時代に始まった。(ガウディは路面電車に轢かれて亡くなった。)つまりヨーロッパにおいても宗教から科学や技術に人々の関心が移っていった時期。そのような時代に、これだけの規模の教会建築を始め、それが連綿と続いているのはもの凄いことだと思った。
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凄い本を読んだ。とにかく圧倒された。
サグラダ・ファミリアもガウディも一応その名は知ってはいた。が、恥ずかしながら本書の著者、外尾悦郎のことは知らなかった。サグラダ・ファミリアの彫刻に携わる日本人だ。
巨大な岩山や森など、人間の力が及ばない自然の造形を見たとき、人は畏敬の念を抱くものだと思うが、サグラダ・ファミリアを目の前にしたときに感じる迫力も、その感覚に近いものがあると著者は記す。著者がこの彫刻に一生を捧げるもとになる考えだ。
ガウディは本当に人間を幸せにするものをつくろうとした。人間がつくる最高のものを神に捧げようとした。建築や彫刻などの造形だけでなく、光や音も組み合わせた総合芸術。完成までに何百年かかろうとも、それを毎日少しずつつくり続けていくことほど、人類にとって夢のある仕事はそうあるものではない。
サグラダ・ファミリアは正に石で表現した聖書だ。
最後に最も印象的な個所。
1936年のスペイン市民戦争でサグラダ・ファミリアは破壊された。特に酷く破壊された「ロザリオの間」。50年の近くも閉じ込められていた部屋。ガウディの直弟子の一人プーチ氏より「外尾、これを修復できるか?」
外尾はこの修復にガウディの意志を強く感じながらとりかかるのだが、この描写に深い感動を覚える。
僕は、サグラダ・ファミリアの実物を見たことはないが、その壮大さ、異様さというものをいつか体感してみたい。
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博士ちゃんの番組で芦田愛菜ちゃんが読んでいたということでインスピレーションを受けました。ガウディと外尾悦郎さんの素晴らしさがよく分かるとともに、職人としての熱意をすごく感じ取ることができました。読んだ上でまたザグラダ・ファミリア行きたい!
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博士ちゃんのサグラダ・ファミリア特集を見て気になったので。著者のガウディに寄り添い同じ景色を見ようとするひたむきな姿勢に感服せずにはいられない。今一番行きたい国の堂々の第一がスペインになった。
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1978年以来サグラダ・ファミリア贖罪聖堂にて彫刻家として従事されている外尾氏による本です。
物事を造っていく過程にてあらゆる知識を吸収しそこから想像していくガウディが見ていたその先は何か考えながら自分なりの哲学を形成していく、ジャンルは違えど造っていくものごとに丁寧な自分なりの哲学や心理を形成せないかんとあらためて感じる本でした。
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タイトルの通り、ガウディは建築という形で最大限の伝言を残している。そして外尾さんは、それを彫刻家として、また一人の人間として、しっかりと受け取っていることが伝わってくる一冊。
本書で1番印象的だったマラガールの詩を引用しておく。
終わりなき形成の何という喜びであろうか。
この聖堂の建設に一生の命以上のものを捧げている男が、慎み深くも、その完成を見ようとせず、後の世代の人々に建設の継続と完成を託していることを私は知っている。
この慎み深さと自己犠牲の下に、神秘主義者の夢と詩人の研ぎすまされた楽しみとが脈動しているのだ。
なぜなら、一人の命よりも長い年月を要する作品に、また、将来の幾世代もの人々がつぎ込まなければならない作品に、その人の全生涯を捧げること以上に、さらに意味深く、より美しい目的があるとでも言うのだろうか。
こうした仕事が一人の男にどれほどの安心をもたらすことであろうか。
時と死に対する何という優越であろうか。
永遠に生きることの何という保証であろうか。
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サグラダファミリアの彫刻家である外尾氏が、ガウディの建築、人生、思想などについて説明した本。
子供の頃、北野武が外尾氏の案内でサグラダファミリアを訪れている番組を観たことがある。何故かその番組の印象がずっと残っており、大人になってからバルセロナを二度訪れ、ガウディの建築を観てまわった。一番好きなのはグエル公園だったが、サグラダファミリアも確かに壮大な建物だった。偉そうに講評できるような知見もないが、人工物の中にいながら、自然の中にいるような感覚になれるのは、独特な気がする。
機能性、象徴性、デザイン性を全てが重なる建築方法を発見し、それを自らの建築に実装したガウディは、まさしく二の句が継げない天才だと思う。ミロ、ダリ、ピカソのような芸術家にガウディが影響を与えたという考察も面白かったし、彼の人生や哲学の一端も知ることができて、非常に面白い本だった。
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バルセロナに行くとガウディを意識せずにはいられないくらい、街は彼の作品に溢れている
中でもサグラダファミリアは100年以上かけて作られる教会として注目を浴びており2026年の完成予定に多くの人の期待が膨らんでいることと思う
私は20年ほど前にサグラダファミリアの塔の上まで登りバルセロナの街を見てきた
そして今年。もう一度訪れる機会があり20年前との違いに圧倒された。
人々の注目が集まり資金や機械の導入などの流れもあるようだが、完成に向けて作り込まれたサグラダファミリアは、それは素晴らしい体験ができた。
その世界中が注目する教会に日本人の彫刻家が携わっておられたことは驚きと日本人の誇りだと思う。
石に導かれ、異国の地で情熱を注ぐ外尾さん、
またその情熱を持つ人達を死後も惹きつけるガウディ
人々の思いが詰まったサグラダファミリアを訪れることができる時代に生まれたことは、幸運だと思えた一冊です。
星3.5
Posted by ブクログ
19世紀から20世紀にかけて活躍したスペインの建築家・アントニオ・ガウディ。
バルセロナにある、100年以上も建築中の大聖堂・サグラダ・ファミリアの構想や設計をした
主任建築家としてもっともよく知られています。
そんなガウディの人間性や建築家、芸術家のとしての、
群を抜いた質や集中力、発想力などの高さや秘密などを説明してくれる。
それと同時に、サグラダ・ファミリアで彫刻の仕事をされている著者による、
ご自身の仕事の様子、だからこそわかるサグラダ・ファミリアを見る上で留意すべき点
なども盛り込まれています。
ガウディの伝記でもあるし、解説本でもあるし、ガウディの秘密を解いていく本でもあります。
たとえばこんなのがありますけども、機能と構造と象徴の三位一体で考えて彫刻などを配置する
っていうのには、脱帽でしたね。よくぞそんな深遠な思考ができるものだと思ってしまいます。
ガウディを取り巻いた人たちも多数出てきますし、ライバルやパトロンもでてくる。
また、ガウディのデスマスクや大声だったという著者の推測か記録かを加味すると、
なんだか、ジブリの登場人物みたいな気がしてきます。
ガウディという人も、サグラダ・ファミリアもジブリの世界によくマッチしそうだなというのが
僕の印象です。そのうち、ジブリ初の伝記映画としてガウディを取り上げたりしないでしょうか。
まったく未知の領域の本だったので、なかなかに新鮮でした。