あらすじ
120年以上、建設が続けられているサグラダ・ファミリア。形、数字、謎の部屋……。天才ガウディの視点に立ち、28年間、彫刻をつくってきた著者が、隠されたメッセージを読み解く。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
サグラダファミリアの石の建築に携わった日本人による、サグラダファミリアとガウディの解説本ということで読んだ。
18歳、第二外国語を決める時、どの言語にも興味を持てなかった中で、「人生でサグラダファミリアは見てみたいからスペイン語かな」と決めた理由にもした、サグラダファミリア。
スペインなんていつでも行けると思って、29歳にして未だに行けていない国。
まずはこの国やガウディについて勉強して、そして時が来たら満を持して行ってみよう。
・1882年から作られているサグラダファミリア
・初代建築家は別の人で、その人が1年ほどで辞任する事になり、31歳の実績なき若きアントニオガウディに白羽の矢が立った
・施主は貧しいカトリック信者の団体。寄付を財源とするのでゆっくり建築が進むことに。その間に建築家としての名を馳せていくガウディが、都度都度の技術とアイディアをサグラダファミリアに盛り込んだ
・ガウディは教会の建築を通じて、キリスト教の信仰も勉強し、崇高な人間に成長する。サグラダファミリアはそのガウディの成長をも吸収し、途方もない設計になっていった
・サグラダファミリアを楽器にしようとしていた。鐘やパイプオルガンや打楽器を散りばめ、共鳴するように作られている。ステンドグラスを多用し、光を通すと宝石のように見えるように。「ガウディは人間を幸せにするものを作ろうとしていた。また、人間が作り得る最高のものを神に捧げようとしていた。建築や彫刻の造形だけでなく、光や音も組み合わせた総合芸術。完成までに何百年かかっても、それを毎日少しずつ作り続ける事ほど、人間にとって夢のある仕事はないだろう。
・サグラダファミリアは図面がないが、はたして図面化できるような建築だろうか?ガウディは図面に書けない、二次元化しずらい、してもわかりにくく意味がない、三次元的に、彫刻的に建築物をデザインした。なので、模型を作り、それに毎日手を加えて修正しながら、弟子に指示して行った。
・ガウディは職人を誰よりも信頼し、大切にしていた。だから職人にこれを作れないかと相談し、職人はその美しいものを表現しようと頑張り、みなが本気でサグラダファミリアをよりよくしようと努力していた。職人の力を引き出す事をガウディは考えていた。
・サグラダファミリアは一見曲線だらけに見えるが、実は幾何学が豊富に使われており、直線からなっている。
・ガウディの天才性の一端は、機能とデザイン(構造)と象徴を常に一つの問題として同時に解決している事である。構造上弱いところに、デザインで補強する。そのような工夫が施されている。
・ガウディは強い構造物を自然から学んだと思われる。「人間は何も創造しない。ただ、発見するだけである」
絶対に、絶対に、サグラダファミリアを見にいく前にもう一度読もうと決意した。
Posted by ブクログ
新書ってあんまり読むことがないけど旅行前に購入。すごく面白かった。
彫刻一つ一つの意味とか、ガウディが考えてたこととか、見るべきポイントがわかる、歴史もわかる
サグラダファミリアが楽しみ!
ーーーー
2026/7/2追記
読んでから旅行して本当によかった。全部は覚えていなかったけどとっても楽しめた。
Posted by ブクログ
この本やバルセロナ旅行、ガウディ展によって、少しずつガウディの生涯や建築の特徴、考え方が分かるようになった。
生涯独身で家族の面倒をよくみた苦労人。酷評されたり評価されたり世間の声に悩むことも多く、一時期は過剰な断食で静かに死のうとしていた時期もあったよう。最後はサグラダファミリアに魂を捧げ、路面電車に轢かれて亡くなった。
建築の特徴としては、木や植物や動物の構造を建物に当てはめたこと。特に印象に残ったのは、葉っぱは雨水を溜めないで自然に落ちていく構造になっていて、それを屋根の形状に反映させたということ。体が弱かった子供時代に自然を観察したことが繋がってくる。あと有名なのは逆さ吊りアーチを反対にした構造で、このアイデアとそれを正しいと感じる建築のセンスが唯一無二なんだろうなぁと感じた。
機能とデザインを一緒に両立させる考え方やサグラダファミリアそのものを音楽とする考え方はまだまだわからない部分もあったけど、面白かった!
Posted by ブクログ
サグラダファミリアで彫刻家として35年働いた外尾悦郎さんが書いたエッセイ本
サグラダファミリアの構造や時に資金難、社会情勢などにより破壊、突然のガウディの死がありながらも、現代まで思いを繋ぎ、再現していったのか等知れて、サグラダファミリアに対しての見方がより変わった。
書いたのが2006年で当時53歳くらいで現在は引退されている。
当時、まだまだ出来上がりには遠かったようだが、メインタワーである「イエス・キリストの塔」が、アントニ・ガウディの没後100年にあたる今年とうとう完成予定だ。
聖堂全体が完成するのは、2034年頃になる見込みで完全完成まではあと少しかかるけれど、携わられた方々の思いが形になりこうして見れるのは奇跡だと思うと同時にガウディに対する愛情と思いを感じる。
いつかバルセロナに行って彼らの思いを感じてみたい…