猪木武徳のレビュー一覧

  • 経済社会の学び方 健全な懐疑の目を養う

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    経済学や社会学を学ぶときの心構えのようなことが書かれています。
    経済社会は人間があって成立しているのだから、人間にたいする深い理解がないといけないのかな、と思いました。
    経済学だけでなくて、歴史や文学、地理、法律など人文学を広く学んだほうがいいのだろうと思いました。

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    2025年05月11日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    戦後世界経済史を経済学の発展、共生関係を螺旋階段のように描写している。戦争に至る大恐慌、マーシャルプランや朝鮮戦争の復興/有効需要の必要性、高度経済成長、オイルショック。スタグフレーションとマネタリスト、冷戦体制の崩壊、各種金融危機と中央銀行のより包括的な市場へのアプローチ。

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    2024年06月16日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    2009年に出版された本です。
    全体としてみると人間社会は良くなっているのかな、と思いました。
    自由と平等の観点から、という副題のとおり、自由が行き過ぎれば平等が損なわれ、平等が行き過ぎれば自由が損なわれれるという感じなので、どのようにバランスをとるのか、というのが問題だと思いました。
    市場で価格が決まる、ということがとても大事なことだとわかりました。

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    2024年02月16日
  • 経済社会の学び方 健全な懐疑の目を養う

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    昔のマルクス経済学には「方法論」の書籍が沢山あった。
    「近代」経済学には方法論を論じた書籍がなかった(少なくとも私は見たことがない)。
    経済学の基礎的内容を1年ぐらい学習した後に本書を読むことを通読すめことをおすすめする。
    経済学の方法論とは無縁の人にとっても、「終身雇用」や「江戸時代の商家の人事制度」、「アインシュタインの社会主義支持」など、本書で触れられているトピックは面白い。

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    2022年11月20日
  • 経済社会の学び方 健全な懐疑の目を養う

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    経済学者の立場を主軸としながら、社会全体を俯瞰的にとらえるうえでの態度・心構えを説いている書。比較、歴史、主観客観、そして思想やイデオロギーを超えることの重要性を説いていると理解してよいか。学問体系がますます細分化し、些末な問題群を扱う研究が多数ある中、社会科学の方法論や学問それ自体をも懐疑的に扱わなければならない時期にあると思う。

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    2022年08月16日
  • 社会思想としてのクラシック音楽(新潮選書)

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    人間が社会的生き物であるかぎり、芸術家もそれぞれの生きた時代から何らかの影響を受けることは想像に難くない。とすれば、その芸術家が生み出した作品についても、その時代の痕跡が何らかの形で記されているのである。
    現代はデモクラシーの社会である。その社会におけるクラシック音楽をどう位置づければいいのか、ここにはそのひとつの答えが書かれている。

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    2021年12月21日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    新書本ながら小さな文字で約380ページにわたり戦後の世界経済史について簡潔にまとめた本。戦後を10~20年ごと区切り、各地域を網羅しつつ、機械的にではなく適当なテーマを設定しつつ、わかりやすくまとめられている。私も大学で経済を学んだことがあるが、世界経済史については、さまざまな多数の書籍・文献を読んだ(読まされた)経験があり、苦労した思い出があるが、この本は、とてもわかりやすく、大事なところをうまくまとめていると思う。特に、全世界がほぼ網羅され旧社会主義国、東南アジア、アフリカまで言及されておりとても勉強になった。著者がむすびで述べている、「政治的安定、私的所有権の確立、法の支配が、経済的に豊

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    2018年12月08日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    戦後経済史のまとめ。東側の復興についてはよう知らんかったのでありがたい。ハンガリー動乱に至る同期が政治的なモノだけでなく経済的なものもあったとは。副題の「自由と平等の視点から」は今後も重い命題

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    2018年10月14日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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     私は1975年に大阪大学経済学研究科に入学したのだが、そのときに猪木先生はMITでPh.D.を得て、着任したばかりであったと記憶している。私は国際金融の専攻だったため、労働経済学を教える猪木先生の講義を受けるチャンスがなかったが、なぜか他の院生を通じて、先生と親しく交わる機会を得た。猪木先生は父上が猪木正道氏(京大教授・防衛大学長を務めた高名な政治学者)だけあって、とにかく品の良い先生であった。しかも、学識がおそろしく広く、しかも語学の達人であった。彼はMITではドイツ人のアメリカへの移民を研究してPh.D.論文を書いたので、まず、英語とドイツ語に堪能である。そこに加えてフランス語も読めると

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    2014年04月10日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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    過去の経済学者の理論の紹介だけでなく、最近の経済データや哲学的観点からの意見など、読み応え十分。これまで読んだ「経済学の新書」のイメージとは全然違う。良い。

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    2013年07月27日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    中公新書の2000番だけあって、かなりの力作で、読み応えがあり内容が豊かだが非常に読みやすいという、新書の手本のような本だった。

    がしかし、新書ではなく選書や単行本といった形でグラフ等も省かずに書かれたものを読んでみたかった。


    ちなみに中公新書の1000番目は入江 昭「新・日本の外交」です。

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    2013年05月12日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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    経済思想の歴史的な変遷を追いつつ、「経済学に何ができるか」というテーマについて理論と現実の対比によって明快に論点を提示している。
    かなり高尚な内容だが、非常に平易で読みやすい。おすすめ。

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    2013年05月06日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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    新書としては、超第一級の名著。これだけ丁寧に経済学を解説し、なおかつ文章が練り込まれており、経済学の限界を素直に認めながら、その可能性を探っている。

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    2013年03月25日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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    20130311~0516 経済理論、思想史的な記述と現実の経済事情や経済史に関する記述がうまく融合されている感じ。難しいけど読みやすいですw
    著者のバランス感覚が優れているのが良く分かります。

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    2013年05月16日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    戦後世界経済史の概観をつかめる。一度読んですぐわかるわけじゃないけれど、ペンキを塗り重ねるように、何度も歴史に関する本を読むことで、だんだんとわかってきた気がする。

    20世紀前半世界で最も高所得だったアルゼンチンが20世紀後半に財政破綻したり、国家破産した韓国の企業が世界を席巻したり、数十年あれば本当にいろんなことが起きうるんだなぁ

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    2013年03月10日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    学者、教授としての著者の良心が凝縮された 名著と言って良いと思う。テキストとしての経済史としてもわかりやすい。著者はまず5つの視点、「市場と政府の折り合い」「グローバリゼーション」「所得分配の不平等」「経済統合 」「市場の信頼」を論じているが、これは読む側にとっては格好のガイダンスになると思う。戦後の様々な経済的事象を経済学者、政治家の意見とともに紹介、著者の理解も述べられ、読書の楽しみみを味わえた。ただし、平等化と自由への侵食の議論は消化不良だったようにも思える。いずれにせよ必読の★5。

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    2013年02月10日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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    経済学というより、かなり倫理的な本です。経済社会的な諸問題に対して、経済学だけでは解決しえない限界を明らかにしながらも、なおかつ経済学のもつ本質的な役割を示そうとする試みだと思います。この本を読んで、中庸ってものの重要性と困難さをしみじみ感じました。それと経済学って倫理学の子なんだなあって改めて思いました。
    歯切れの悪さこそが素晴らしい良書です。お奨めの本です。

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    2012年12月17日
  • 経済学に何ができるか 文明社会の制度的枠組み

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    理論と現実の間をさまよう経済学。
    そんな経済学の不完全性を受け入れ、その狭間を地道に埋めようとしてきた経済学者の格闘の書。
    経済学が何を考えてきたのか。
    経済学がどのようなものなのか。
    完全な社会科学などないし、目指すべきでもない。
    自分自身がその間を行ったり来たりして自分の頭で考えることでしか前に進むことができない。
    そう感じさせる内容でした。
    新書とは思えない。

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    2012年12月10日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    タイトルの通り、戦後から現代までの、世界各国の歩みを経済史の視点で概観している。扱う地域は非常に広く、社会主義国、アフリカや南米などの新興国も取り扱われている。また、著者がこの広汎なターゲットをいかに見るか、という定まった視点が冒頭にきちんと提供されている。扱うテーマの性質上、地域や時代が点々とするが、決して教科書的な記述に終始せず、著者の与えた視点でもって経済史として概観することができる。
    5つの視点とは、下記である。
    ・市場化と公共部門の拡大のせめぎあい
    ・グローバリゼーションの進展と、それによる変化
    ・平等/公平性、富の分配に対する考えの変化
    ・世界的な統治機構の果たした役割・機能
    ・市

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    2012年03月31日
  • 戦後世界経済史 自由と平等の視点から

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    非常に素晴らしい内容の本です。
    新書としてはボリュームがあるので、読むのに時間がかかりました。

    戦後世界経済史を非常に簡潔にまとめており、専門用語も少なく門外漢の自分でも難なく読むことができました。

    戦後の世界経済を様々なポイントごとに解説しており、その際の各主要国や地域ごとに具体例から解説は分かりやすいと思います。

    経済史に興味のある方は是非読まれると良いかと思います。
    また、内容的にも大学等の高等教育の一般教養として知っておくべきことであるとも感じました。
    #私の場合、学生時代に受けた経済の下らない講義より全然ためになりました。

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    2011年10月14日