小浜杳のレビュー一覧
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ネタバレ『世界一流エンジニアの思考法』に引用があったので、読んでみました。
他の方のレビューをみると辞書的で、一つ一つが短いということであまり高評価にはなっていませんが、私は最高だと思います。
紙の本で持っておくべき本です。
長年働いていると、どこかで聞いたこと、使ったことがある考え方がたくさん載っています。あ、そういえばあったなと想起することもあるでしょう。
もちろん知らなかったことも載っている。「退路を断つ」決断を表すこととして、burn the shipと英語で言うようだが、これはヨーロッパで進軍していた弱小軍隊が、帰路手段を断つことによって、勝利か死しかないという状態にし、士気を上げたという -
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かなり読みやすい記憶の科学的な解説の本。序盤に記憶を4種類に分けて紹介している。
記銘・固定化・保持・想起。想起には2種類あり何もないところから思いだす再生と、提示されて思い出す再認に分かれる。そして再認は常に再生よりたやすい。舌先現象(あとちょっとで思い出す、という単語がいつまでたっても思い出せない現象)も、答えを提示されたらそれが正解だとすぐに分かる。これが再認である。
記憶は重要だが同時に重要でもない。あなたの人格は感情や倫理的な判断によっても形作られている。忘れるのは当たり前でほとんどのど忘れは病気ではない。当然だ。覚えたかったらメモをしたりイメージ化したり記憶術を使ったりしよう。心と -
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ネタバレモノの所有に関する人間的心理について、さまざまな角度で研究結果を踏まえて説明されている。全てを通してみると、人を物の所有に駆り立てる原因は全て関連しあっているということがわかる。
所有欲は他者よりも優位に立ちたいという顕示欲や競争欲が発端。これを基盤に社会が発展したことにより、所有の数で豊かさを図ったり、所有するものによって人を判断したりする社会が広がった。
人は他者との比較でしか自己を認知できない。モノによる比較がある社会では、他者との比較は所有欲を駆り立てる。
そして人間は、自身の所有物に対して自己のアイデンティティとして情緒的愛着を持つ。所有物も含めての自己であるという認識を持ち、モノ -
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記憶について抱える悩みの多くは、人類に共通の自然なことであり、心配しすぎる必要はない。
ーーそんな趣旨の説明があり、この本を手に取った動機の半分が失われたが、読む価値はあった。
・思い出せないのではなく記憶していない→注意を払うことが重要。
・箸の持ち方のようなマッスルメモリーは消えにくい。
・エピソード記憶は想起するほど定着するが、想起する度に書き換わる。
・記憶のためのテクニック:視覚的でユニークなイメージを持つ、記憶の宮殿に配置する、ストーリーをつける、経験の文脈としてユニークなことをする、記憶を反復する、思い出すトリガーをモノ・コト・感覚に用意する
・あとで思い出そうという展望記憶は -
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暗黙知とは、どこか交わらないのが面白い。生命現象としてよりも、人権や集団認知の有り様に主軸があるのかな。
ガットフィーリングや、流暢性の話は、交わってもよさそうだった。
フェイクニュースと身体化の話は、今の兵庫、立花事件そのものだな。もろブルシッターだもん。経験則によるコスト低減化を採用してしまう、真理の錯誤効果。
古来の日本文化は、うつ病対処の末に確立してきたのかもとも、思った。そうでもしないと、やってられないと。和歌や短歌への無常観を写す感性などね。
末期の京都も住みヅラかったのだろうな。
帰属から外れる、現代の寄るべ無き民、ネット民か。 -
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ヒトが認知している「ものごと」は、外界を忠実に映し出したものではなく、なんらかの偏りを経た結果であることを書いた本。
まあ「バイアス」なのだが、この語は特定の偏りについて用いられる傾向があるので適切なのかわからない。
本書は「アフォーダンス」についての本だと述べるのが適切なのだが。
特に面白いのが身体の状況によってヒトの認知が変わってくるということ。
坂道がどれほどの角度だと思うかは、坂の登りやすさによって異なる(元気な体育会系は緩やかな角度を答え、高齢者や身体の不自由な人は急角度を答える)。
その一方で自分の身体で角度を示すと誰もがかなり正確な回答をする。
このように、大脳を経由した「考 -
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ネタバレ「私たちは、所有という悪魔に取り憑かれている」
「どうしたらもっと獲得できるかではなく、どうしたらいま手にしているもので幸せになれるか」
「必要なのはもっと多くのモノではなく、いま手にしているものの価値にきづけるだけの十分な時間」
所有について心理学や法学、歴史学、社会学、行動経済学、しんか生物学、文化人類学、哲学などなど
様々な幅広い分野で検討される
様々な例が載っていてわかりやすいけれども、なかなかな量、、、(^-^;
「所有の追求が幸福に結びつかない」
全ては”足るを知る”という事が、自分にも地球にも優しいと言う事なのかも知れない
今こそ1人1人が考えなくてはならない局面に来て