瀬口晴義のレビュー一覧
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書店で見かけた「14人目の死刑囚は、私だったかもしれない」という帯文にひかれて購入。麻原が裁かれるのは当然だけど、純粋に彼を信じた人たちが死刑になったことにずっとモヤモヤしていたから。
読めば読むほど、なぜこんな純粋な人たちが人を殺め、そのうえ死刑に処されなければならなかったのか、ますます分からなくなる。そして国家は死刑という制度をふりかざしてこんな風に人を殺すんだなぁと。宗教が浸透してる国だったらどんな判決になっていたんだろう?
著者は「インターネットが作り出している世界は、麻原が作り出そうとしていた世界そのものじゃないのか?」という疑問も呈している。
ネットの誹謗中傷や、曖昧な情報を垂れ -
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九死に一生という言葉があるが、特攻の本質は「十死零生」である。特攻とはどんな形であれ悲惨なものだが、中でも、ばかばかしいほど哀れなのがこの「伏龍」だろう。本土決戦は避けられないと判断した海軍は、米軍が上陸してくると思われる相模湾、九十九里浜等に、「人間機雷」を置く作戦を考案した。潜水服を着た特攻兵が、突端に機雷がついた3メートル余りの竹槍を持って、50メートルほどの間隔で海底に潜み、米軍の上陸用舟艇が上を通ったら、竹槍で船底を突き上げて自爆するという作戦だった。これが伏龍特攻隊である。
人員は主に、海軍飛行予科練習生(予科練)や志願兵の10代の若者だった。日本にはこの少年たちが搭乗する飛行 -
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東京新聞記者の著者による、当事者への取材に基づいた著作です。事件当事者である死刑囚とのやり取りの中で、その事件の本質を当事者視点で追っています。また事件当事者は、将来を嘱望された優秀な青年たちであり、そのような方々が、どのように事件に加担していったのかを分析しています。善良であった普通(相当優秀ですが)の人々が犯罪を引き起こす過程が記録され、再発させないためにも貴重な著作物であると思いました。本書では、当事者取材の結果として裏社会との関わりを否定的な立場の論調です。警察公安部の捜査のついても問題提起しています。
死刑囚当事者との取材に基づいた本書は、事実の迫力を感じました。 -
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ネタバレ巻末に12名の死刑囚の墓碑銘がありました。
ひとりひとり見ていくと、獄中で水墨画を始めた人がいたり、被害者に手紙を書くためにペン習字を習う人がいたり、手紙に必ずカラフルな手書きの絵を添えてくる人がいたりで12人の人間性を垣間見るととても切ない気持ちになってしまいました。
著者は「彼らは麻原を師に選ばなければ、社会に貢献できる真面目な人たちだったと確信している」と記しています。オウム真理教のあらゆる事件で犠牲になったたくさんの方々、その遺族の方々のことを考えると、このような発言は控えるべきなのでしょうが、12人の死刑囚もオウム真理教の犠牲者と言えるのではないかと思いました。 -
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東京新聞の朝刊名物コラムから抜粋されたもの。
こうやってまとめられていると読みやすいし、時代の流れも把握できる。私も新聞読まないとな…と痛感。
・日本の官僚はずる賢い。一見わかりにくい法律や行政文書の中に書かれた短い文言を拡大解釈するなど簡単なこと。復興予算を無関係なものに使った。核融合エネルギーの研究費、調査捕鯨事業、東京の国立競技場の補修…など。
・iPS細胞U(人工多能性幹細胞)の山中伸弥さんの好きな言葉「塞翁が馬」。50歳での栄誉。挫折の連続だった。臨床医から基礎研究の道を志す。人類の夢への一歩。全身の筋肉が衰える筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの治療、不妊症の原因解