書店で見かけた「14人目の死刑囚は、私だったかもしれない」という帯文にひかれて購入。麻原が裁かれるのは当然だけど、純粋に彼を信じた人たちが死刑になったことにずっとモヤモヤしていたから。
読めば読むほど、なぜこんな純粋な人たちが人を殺め、そのうえ死刑に処されなければならなかったのか、ますます分からなく
...続きを読むなる。そして国家は死刑という制度をふりかざしてこんな風に人を殺すんだなぁと。宗教が浸透してる国だったらどんな判決になっていたんだろう?
著者は「インターネットが作り出している世界は、麻原が作り出そうとしていた世界そのものじゃないのか?」という疑問も呈している。
ネットの誹謗中傷や、曖昧な情報を垂れ流す政治家の会見みてると、ほんとそうだなと思える。
事件を引き起こした信者たちが、私なんかよりずっと純粋で優秀な人たちだったことを思うと、信者の脱会支援を続けた弁護士さんの「悪意の殺人には限度があるが、善意の殺人には限度がない」という言葉が響くなぁ。
マスクマンの空中浮揚をマジでやってる人たちがいるよ~から教団の存在を知り、面白カルト集団としてテレビに出ていたり、学校帰りに大須に寄ると親から「オームの店に気をつけなさいよ~」と軽口叩かれたり、インド行きたいとか言ってる弟が入信したがりそうだわ~なんて心配したり、警察がアジトに突入するのをずっとテレビでみてたり、受験を考えてた大学のすぐ近くで起きたサリン事件が受験前にあれよあれよと解決してちょっと安心したり。思えば青春時代を通じてずっと彼らの歴史を見てきたんだな、、、