原千代海のレビュー一覧

  • イプセン 人形の家

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    ネタバレ

    女性解放運動の先駆けとなった偉大な小説である、という理解はしていた。
    だが、令和のいま読んでみると、どっちもどっちの夫婦だなという印象。
    ノラは夫が自分を人形のようにしか愛していないと感じて家を出る決意をしたが、ノラだって自分の望むように自分を愛してくれない夫を愛せずさっさと見限ったんだから夫だけを悪者にできるのか?自分を愛してくれる都合のいい男だから好きと思い込んでいたノラも同罪では。
    ノラの夫と子どもに対する責任よりも自分に対する責任があるというのは、幼い子ども3人に対してはただの無責任で、自分と子どもを一緒に教育していくべきだったと思う。

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    2025年09月27日
  • イプセン 人形の家

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    台詞中心で物語が展開され、小説というよりかは舞台の台本を読んでいる感じ(実際がそうなのか)
    イプセンの「人形の家」は高校時代から少し気になっていたが、「これでよかったのか...?」とあまり腑に落ちない結末であった。評価としては3.5くらい。
    個人的には話が複雑でなく古典文学にしては比較的読みやすい部類に入るが(ノヴァーリスの「青い花」を読んでしまったせいか?)他の人のレビューもぜひ参考にしたい。

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    2019年03月18日
  • イプセン 人形の家

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    ネタバレ

    たった二日間の間に起きた出来事により、
    夫婦の心のすれ違いに気付き離婚までに至るという
    スピーディな展開の物語。

    現代、この様な作品はたくさん出回っているが、
    140年以上前に描かれたというところに驚かされる。

    結婚している者、特に女性側がみると、本当にあるあるで、
    林真理子さんなどの現代小説を読んだかの様に最後は共感できる。
    つまり男女間の心の溝は今も昔も普遍的なものなのだろう。

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    2014年06月15日
  • イプセン 人形の家

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    劇形式で、作り物のように簡略化されながら、近代という時代をひしひしと感じます。
    絶対に理解しあえぬ男女。

    ノラの言うことが分からず困惑している夫があわれで、悲しい。

    0
    2014年06月03日
  • イプセン 人形の家

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    えー・・・これは・・・
    「人形」に過ぎなかったノラの、人間として歩みだす、
    物語・・・なのか・・・?

    どちらかというと私は旦那の方に感情移入してしまうんだけど・・・

    まぁ、愛されて可愛がられて主体性をうしなって、男の人形になっちゃう、
    あることがきっかけでそれに気が付き、一人の人間として自立していく、という物語は、うん、そだね。
    子供の反抗期と同じ・・・

    時代なのか、わからないけど、あまりすっとは下りて来なかった。。

    謎。みんなの感想が気になる。

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    2013年11月04日
  • イプセン 人形の家

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    家の中で従順に従っていた女性が、ある出来事をきっかけに自分というものを確立させるために自立しようと試みるお話し。ノラが、夫婦で確かに話し合ったことが無い、という台詞にはドキリとさせられる。

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    2013年08月05日
  • イプセン 人形の家

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    現代のトレンディドラマで扱ったとしても、全然違和感を感じないだろうテーマの新しさにびっくりした。自分の周りの友達からも、この物語の中で起こったことと非常によく似た話しを時々耳にしてきた気がする。

    主人公ノーラと同じようなことを考えて唐突に目覚める女性は、現代にこそますます多くなっているだろうし、この「人形の家」という素晴らしい参考書(過去問題集)があるにも関わらず、その突然のアクシデントの勃発に面くらう男もやはり多くいるにちがいない。

    「人形の家」という言葉の意味が最初わからなかったけれど、読み終わってみて、とても秀逸なタイトルだったことに気づいた。
    時代や国を越えて、多くの人に共感を与え

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    2020年07月15日
  • イプセン 人形の家

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    10年ぶり。同窓会で久々に逢う知人は、
    それぞれ、様々な人生を送っています。
    結婚/離婚、出産/死別。
    良いことも悪いことも人それぞれです。

    最近、
    「離婚した」、もしくは
    「離婚しそう」、といった人が、
    何人か周りにいます。

    どんな理由でそう至るのか、
    当事者同士の中で、それぞれ言い分があるのでしょう。

    イプセンは、結婚についてこう言っています。

    ●「結婚とは―諸君が諸君の全精神を注ぎ込まねばならぬことである」

    この「人形の家」は、
    女性の自覚と解放を取り上げています。
    幸せな家庭も、円滑な夫婦仲も、
    妻が自己を犠牲にすることで、
    成り立っていること

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    2009年10月04日
  • イプセン 人形の家

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    女性の社会進出がどうのとか興味が無いけど、これは普通に読めた。
    変にフェミニズムを意識していないところがいい。

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    2009年10月04日
  • イプセン 人形の家

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    劇の台本のようなかたちで、セリフが書き連ねられ、場面も居間から動かず、淡々と進む物語。私は、女性がこのように男性の都合よく家庭に縛り付けられ、その支配の下で人形のような扱いをうける差別的社会の様子が、あまり実感として得られずに生きているが、それとは別に、この作品から、性の別に関らず自分の足で生きていくことの力強さと孤独とを感じ、またその中で精神が卑屈にも自由にも、また優しくも汚くもなりうることを感じた。また、こんなに互いに疑い合いながら生きて、信頼も裏切りへと簡単に覆ってしまうのでは、心が常に殺伐としているのだろうな、と思い、同時に私自身の生きている世界の狭さを感じた。

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    2009年10月04日