赤瀬川原平のレビュー一覧

  • 四角形の歴史

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    「犬は風景を
    見ているのだろうか?」
    素朴な疑問から始まる
    四角形への旅。

    犬は食べ物などの
    物件を見ているだけで
    風景はぼんやりと
    しているのではないか。
    赤瀬川はそう考えた。

    それでは人間は
    いつから風景が見えるように
    なったのだろうか。

    それは窓の発明によってだと
    赤瀬川は想像する。

    自然界は曲線ばかり。
    直線はめったに見られない。

    しかし、人間は
    同じものを並べるという
    行為から直線を認識。
    それを重ねるようになり、
    そこから四角形が
    生まれたと考えられる。

    そして、洞窟から
    石造りの家へ。
    四角い窓が生まれる。

    直線から四角形へ。
    洞窟から石造りの家へ。
    長い年月をかけ

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    2025年09月04日
  • 新解さんの謎

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    じわりじわりとくる1冊。
    私が今まで辞書で見たことがない絶妙におかしい解説&例文のオンパレード!
    攻めの姿勢の解説に驚く。それもちょっとやそっとじゃなくガンガン攻めてくる。
    形容詞や修飾語の使い方に、ひと癖もふた癖もあって、思わず突っ込んでしまう。
    主観が入る解説にも度々クスリ。

    着眼点がすごい。よくこんな本を書いたなぁ。まさか「じわる辞書」が存在するなんて………。
    何も考えずに読めるじわり系、貴重です。

    「新明解国語辞典」
    今度本屋に行ったらチェックしてみよう笑

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    2025年07月13日
  • 新解さんの謎

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    会社の上司におすすめされて読んでみました。
    辞書によってこんなに内容が異なるとは。こだわりがあるとは。
    とにかくツッコミに笑えます。

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    2025年01月05日
  • 新解さんの謎

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    赤瀬川原平のエッセイ『新解さんの謎』を読みました。
    赤瀬川原平の作品は昨年10月に読んだ『老人とカメラ―散歩の愉しみ』以来ですね。

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    辞書の中から立ち現われた謎の男。
    魚が好きで苦労人、女に厳しく、金はない―。
    「新解さん」とは、はたして何者か?
    三省堂「新明解国語辞典」の不思議な世界に踏み込んで、抱腹絶倒。
    でもちょっと真面目な言葉のジャングル探検記。
    紙をめぐる高邁深遠かつ不要不急の考察「紙がみの消息」を併録。

    たとえば──[ばか]人をののしる時に最も普通に使うが、公の席で使うと刺激が強過ぎることが有る。
    [実社会]複雑で、虚偽と欺瞞とが充満し、毎日が試練の連続であると言え

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    2024年03月26日
  • 自分の謎

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    子どもの哲学•大人の絵本『自分の謎』
    自分が自分のことを考える!

    人のことは、よく見たり、
    色々な感情を持ったりするけど、
    自分のことって、
    見てない!し、
    どちらかと言うと、見たくない方が大きい。
    私には思ってもいない見方が、
    新鮮で、考えさせられました!


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    2024年02月29日
  • 新解さんの謎

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    ネタバレ

    国語辞典のちょっと変わったところをツッコむお話でした。初めて読むタイプで、ジャンルはよく分からなかったです。
    新明解国語辞典第4版が特にピックアップされていて、辞典なのに言葉の意味の説明がなんか著者の気持ちが込もっていたり、独特な具体例が書いてあったり、本当にこんな辞典が存在するのかと驚きながら読んでいました。
    辞典から滲み出る人間らしさの言い換えとして出てくる「新解さんの解底に棲んでいる新解魚のようなものが見えてくる」という表現はすごい面白くて印象に残っています。
    新しい見方、世界が広がるよい本でした。

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    2023年11月21日
  • 自分の謎

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    絵付きエッセイのようなもの

    こどもの疑問的というか哲学的というか
    文学のような科学のような芸術のような
    氏らなではの世界観

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    2023年07月19日
  • 新解さんの謎

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    ネタバレ

    辞書にも個性があって、辞書を作る人の見ている世界がじんわりと染み出てくるのだな、と思うといとおしく思えてきた。三浦しをん「舟を編む」の世界ですね。

    新明解国語辞典はミスを恐れず、日本語を明解にするためにどんどん解説サービスをする。辞書の読者(?)は実感をもって日本語を理解することができる。

    今は辞書を引かずに言葉の意味をネットで検索する時代だけれど、新解さんのような一本筋の通った辞書を使って自分の言葉を形成していくと、ほかの人とは違う自分なりの言語世界ができるかもしれない。

    用例で、金周りに困っている内容が多かったり、自分の好きな食べ物の解説にはすなおに「美味い」と言ってみたり、チャーミ

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    2023年04月09日
  • 四角形の歴史

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     表紙にもなっている、コーヒーカップと雨の日の窓(兼風景画)の絵のページが好きだな。絵自体もいいし、章の切れ目になっていて、雨の音が聞こえてくるような余韻がいい。ヨシタケさんの解説によれば、こういう間の取り方が絵本としてとても上手いらしい。
     四角形はどこから生まれたのだろう。この本は、その問いに対して答えを出したり、実証的な推論をしたりはしないが、想像力豊かに思索する楽しさを教えてくれる。

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    2023年04月07日
  • ふしぎなお金

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    すぐ読めた。10分くらい
    悪貨は良貨を駆逐するっていうのは確かにと思った

    お金について改めて考えさせられた

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    2023年03月13日
  • 新解さんの謎

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    「新解さんの謎」と「紙がみの消息」からなる。「新解さんの謎」は面白すぎ。思わず笑ってしまい、人前では読まない方がいいです。息子の辞典は七版なので、ここで述べられたら面白さは半減しちゃってて残念。四版くらいが面白いのかな?「紙がみの消息」は、平凡な私にはなかなか赤瀬川さんの感覚についていけなかった。

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    2023年02月05日
  • 新解さんの謎

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    ゆる言語学ラジオで紹介されていたのをきっかけに気になってしまったコチラ。
    赤瀬川原平さんのお名前は存じあげていたものの、詳しくは知らなくて、読売新聞で人生案内の回答してなかったかな…って思ってたけど調べたら出てこなかった。たぶん誰かと間違えてるんだろうな。

    さてコチラの本。
    大きく前編と後編に分かれていて、前編はタイトル通り新解さん…三省堂から出ている新明解国語辞典の内容、おもしろい用例などに独自の視点で愛あるツッコミを入れていく、というもの。
    これがまた本当に面白い。
    ゆる言語学ラジオでも紹介されていて、わりと詳細にこの辞典の出来上がった背景などを知っていたので、何も知らずに読むよりはかな

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    2023年01月15日
  • 少年とオブジェ

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    『トマソン』で有名な赤瀬川原平の初期のエッセイにシュルレアリスティックなイラスト付きで。

    大分に疎開した小学校時代の赤瀬川少年は、おねしょが治らず修学旅行にも行けなかった。おねしょによって、少年のネル場所だけ、畳が変形してしまうほどに。

    赤瀬川原平だから、愉快なエッセイに違いないと決め込んで読み始めたら、妙に純文学的なひねくった言い回しに、面白い方向に行きかけたままテーマを忘れて拡散するように終わってしまう。電子書籍でせいぜい10ページというエッセイなのに、おねしょの話くらいしか頭に残らないという不思議な本である。

    それもそのはず、赤瀬川原平名義ではなく、小説家としてのペンネーム尾辻克彦

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    2022年11月09日
  • 四角形の歴史

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    まとめ
     自然界には四角形がほぼ無い。四角形に近い形であっても曲がっているものが多い。四角形は生活の整理整頓から直線が生まれ,その重なりが四角形として生まれた。
    現在自分達の身の回りにある物,大きいものから小さいものまでが四角形である。家やビル,携帯や教科書。 つまり生活の基盤となる物の形が四角形なのであり,人間が合理的に考えて,生まれた形が四角形なのである。
     その四角形が「窓」として現れたとき,人間は初めて風景を見た。それまで意識していなかった奥の方にまで意識が向くからであろう。絵画の「フレーム」として現れたときは人間は余白を知り,また風景を見た。大昔のラスコーの洞窟壁画には周りにいた動物

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    2022年07月08日
  • 老人力 全一冊

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    タイトルで手に取ってしまった。
    駐輪禁止の立札の前に止めるたくさんの子供連れを見て、
    正直、日本に未来はないなと思っている。
    老後に関しては不安しかなく、早く老衰したいとさえ思ってしまうようになった。
    赤瀬川源平という名前は知っていたけど、
    現代芸術なるものが好みに合わないので素通りしていた。
    でも、誘いに負けてしまった。

    老人力とは、人生の酸いも甘いも噛み分けた後の
    ゆるゆるでいいではないか、と楽しめる心境で、
    まだまだ若い者には負けんぞという、年寄りの冷水的な頑張りでは
    ないらしい。

    そういったことを、中古カメラに例えたりして、
    繰り返し語っているが、途中からもう話題が尽きた感が否めな

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    2022年06月15日
  • 自分の謎

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    著者と表紙と題名と薄さに惹かれてたまたま手にした文庫です。本当に薄くてウエハースのようにすぐ口の中で消えてしまいますが、でも忘れていた大切なものが身体の中に入ったような気がしました。いや、もともと身体の奥にあった感覚が蘇った感じかな…それは「自分が自分である不思議さ」。子どもの頃、その不思議に心揺れた事、思い出しました。この文庫は「こどもの哲学 大人の絵本」というシリーズが文庫になったものとのこと。「人類は全員が貴種なのである」とは、これ「大人の哲学」だよね。たまたまのぺらぺらがもやもやを呼び覚ましふむふむとなった時間でした。

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    2022年05月08日
  • 四角形の歴史

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    お札もノートもスマホも、気づけばどれも四角形。身の回りに存在するこれら「人間が使うのに合理的な形」のものは、けれど赤瀬川さんがおっしゃるように、自然界には存在しない形だ。

    人間はどのようにして四角形を生み出したのか、四角形というフレームがあることで、世界はどんなふうに見えるのか。素朴なイラストとシンプルな言葉でわたしたちの視界をクリアーに(あるいはもっとぼんやり広大に)してくれる一冊。

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    2022年04月04日
  • 新解さんの謎

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    前半は新明解国語辞典についてのやりとりで、後半は紙についてのエッセイで、2作を1作にまとめたものである。
    1996年頃のの本であるため、古さを感じるが、前半部分は純粋に楽しめると思う。
    後半部分は、そういう時代もあったんだなぁと1996年頃の空気感を楽しむことができる人には面白いと思う。

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    2022年01月06日
  • 老人力 全一冊

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    「物忘れはをするのは力だ」というところから始まった「老人力」について、様々なテーマごとに老人力にまつわるエピソードを綴る。

    寡聞にして知らなかったのだが、1990年代の終わり頃に「老人力」ブームが有ったそうな。発症者は著者の赤瀬川原平、発見者が南伸坊。おう、よく読んでた人らじゃないか。というのも、「トマソン」をはじめとした、路上観察学会であり、街角考現学のメンツである。両方当然読んだ。ただ、何かって言うとジョーダンに持っていきがちな南伸坊に比べ、赤瀬川原平は、弾けているか内にこもっているかの両極端で、こもるタイプは苦手だったのだな。

    本作は、割と軽く綴られているし、なんでそういう方向に進む

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    2020年02月04日
  • 新解さんの謎

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    言葉の説明や用例ももちろん面白いんだけど、ツッコミが絶妙。辞書のあちこちに新解さんの影が見え隠れする。
    「新明解国語辞典」は昔持ってたと思うんだけど、こんな辞書だったとは!どうやら大人になって、新解さんが見える人になったらしい。

    後半は紙に関するエッセイ。書かれたのが20年以上前だから、あまりにも時代が違ってて、却って面白い。

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    2019年11月08日